2月以来、ブログは、ご無沙汰してしまった。2月の東京出張以降は、梅田・大丸ミュージアムでの「ピカソ展」に、ショップ・ダンケの出品の準備に追われたのだ。
スペインの生んだ巨匠、ピカソ展が、何でショップ・ダンケに、お声がかかったのかというと、この度の作品は、ケルンのルードウィッヒ美術館のピカソ・コレクションであったことから、関連商品ということで、お呼びいただいたのだ。ありがたいことである。
最初の梅田の大丸・ミュージアムの展覧会(3月1日から3月25日)の反応は、売れ筋を予想するためにも大切だった。開催中、つどつど様子を見に行って、手伝った。この展覧会は、11月末まで、地方の公立美術館を、巡回するのである。現在は、浜松市立美術館 で、開催されているが、搬入時には、追加商品も、もって行った。
もちろん毎日のメール、問い合わせ、注文の処理もあるし、ドイツ語レッスンもある。ゴールデンウィークの東京国際フォーラムで、開催されるラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭 の準備も重なった。ドイツへの発注は、時差を計算して、電話とメールのやりとりで、話を詰めていった。
おかげで、3月遊びに行ったのは、11日の東大寺の「お水取り」だけ。ドラマ「華麗なる一族」も、「東京タワー」も見るのをリタイアした。世の中、気になる事件は、たくさん起きていた。
旅行業界に関連してきた私には、JR尼崎の脱線事故の意見聴取会、吹田のスキーバスの事故は、強い関心を持ってニュースを見ていた。特に、毎日新聞が、熱心に検証記事を書いていたスキーバスの事故は、規制緩和のもと、過重労働の結末といえる痛ましい事故だった。現場が想像ができるだけに、人ごとと思えなかった。
日本航空の失墜は、辞めた観光系専門学校の学生募集にも、大いに響いているらしい。(東洋経済4/7号の世界トップエアラインランキングで、日本航空は、12位、全日空空輸は、10位、ルフトハンザ・ドイツ航空は、2位、ちなみに1位は、堂々シンガポール航空である)
松坂屋と大丸が、経営統合、阪急阪神ホールディングス(HD)は、百貨店だけでなく旅行業も再編するという。サッポロが、米投資ファンドに買収提案を受け、業界再編は進む一方。
日興コーディアル証券は、利益水増しが明らかになったのに、上場維持された。まもなく米金融大手のシティグループが、日興コーディアルグループの子会社化に乗り出した。日本の三大証券の1つが、外資の傘下に収まることになり、日本の金融の勢力図が、激変した。外資が、手ぐすね引いていたと思うと、不愉快だ。
三洋電機は、社長交代し、世襲経営に終止符を打った。当然だと手をたたきたい。三洋電機の場合は、世襲制批判を交わすために、キャスターの野中ともよ氏を、会長兼CEOに起用するという奇策に出たことからして、そのセンスが疑われる。経営悪化をたどり、多くの従業員の不満と無念が、うずまいていることでしょうね。創業家が、牛耳れるような規模の企業ではないのだ。
ライブドア事件で、実刑判決を受けた堀江被告は、TV番組に出演して、経営者として自覚のなさを、改めて露呈した。彼の言葉以上に、その姿、表情から、TVって、ライブで、その人の中身を伝えてしまうところもある。関西TVの捏造問題と裏腹に、皮肉なメディアである。巨大なパワーを持っているから、厄介だ。
柳沢厚生労働相が、「女性は子供を生む機械」と、時代錯誤もはなはだしいバカなことを言ったのを筆頭に(本音が出ちゃったのね)に、安部内閣の閣僚は、ぼろぼろ失言を繰り返す。中央政治が、いわゆる「勝ち組」の人たちで占められる一方、地方都市は、夕張市の財政破綻に代表されるように、経済の地盤沈下にあえぐ。
こんな状態だから、生駒市の選挙と知事選挙には、一票を投じに行ったけど、私が投票した無党派の人は、すべったなあ。
どうして、東京都民は、またまた石原氏を選んじゃったのだろう?こんなゴーマンなオトコ。漫才師を大阪府知事に選んだこともある関西人には、解せません。
週刊文春BUSINESS(臨時増刊4月4日号)は、永ちゃんこと矢沢永吉が、モノクロームの表紙で、穏やかな笑顔を向けていて、かっちょいい!この特集号は、書き手も、期するところありという意欲にあふれていて、心から共感できる記事が多かった。
テーマは、すべての働く男女に捧げる「反(アンチ)セレブ宣言」
心理カウンセラーである海原純子氏は、勝ち組の精神分析「こころのセレブは、誰か」で、こう述べている。
「勝ち組」は、自分のもつ権力に無自覚である。自分の実力だと信じている「力」のなかに、自分の成育環境や、先祖代々受け継いできた資質、あるいは親の収入などの恵まれた条件、すなわち「透明な上げ底」が、含まれていることに気づかない。
「透明な上げ底」とは、言い得て妙だ。透明な上げ底の靴を履いた人間の欲望は、尽きることはない。お金や地位や外的条件を追いもとめる限り、満たされるものは、本来の幸福とは違う。しょせん、ガラスの上げ底の靴を履いた人間は、前のめりになって、つまづいて、転んでしまう。
「自分のベクトルを、外的条件ではなく心のうちに向けるには、メディテーションが必要だと私は、考えている。無心になり、自分と向き合うということである。」と、海原純子氏は、言う。
このメディテーションに、ストイックに明け暮れた哲学者が、先ほど46才で、腎臓癌で逝った。池田晶子氏である。生きて在るということは、どういうことか?果てしない思索を、自分の人生の中心に置いた人だった。「知ることより、考えることである。」と言い、数学で言えば、普遍な数式を、追い求め、哲学する人であり続けたいと願った人だ。
最後の遺作となった「14歳の君へ どう考えどう生きるか」の「はじめに」で、彼女は、「君が、幸福な人生を生きたいと願うなら、遅かれ早かれ、死への恐怖と対面し、これを克服しなくてはならない、これは人生の一番大変な課題なんだ」と説き、「だって、君は、幸福な人生を生きなくちゃいけないからだ」と励ます。
「幸福」の章で、「幸福であるとは、心が幸福であるということ以外ありえない。・・・中略・・・幸福な心を手にいれるためには、幸福な心になればいい。人は、幸福な心になりさえすれば、誰も必ず幸福になれるんだ。心が、幸福でないままに、外に幸福を求めようとするから、幸福になるのが、難しくなっているだけなんだ。」
池田晶子氏は、「14歳からの哲学」より、より平易な言葉で、青少年に、人生の教科書として「14歳の君へ どう考えどう生きるか」を、最後に残した。
この本は、読み継がれ、永遠を生きる美しき古典の仲間入りをすることだろう。言葉は命であると訴え続けた哲学者にとって、これ以上の本望はあろうか?
携帯電話も持たず、インターネットもメールも使わず、年金、生命保険も要らないと言い切る池田晶子氏のようには、私はなれないが、自分を知り、幸福になりたいと思う。
商売人なんで、利益を賭けて自己主張するときは、気が立って、心が波立つこともある。インターネットから来る仕事量を、自分でコントロールできず、一杯一杯になる。3月は、肩こりに悩まされた。
ブログの更新が滞った「言い訳」から、長い文章になってしまった。時間を取り、記事を書くことで、私も、自分自身に向き合うのかもしれない。
「反セレブ」云々・・・・格差社会にしてもそうだけど、逆に聞きたいね。何それ?って。セレブ、リッチ、「勝ち組負け組」もそう。それ何?この手の言葉をでかい声で叫んでる奴らって何を意図してるわけ?面白がってるのか、言葉の遊びなのか・・・・
セレブにしてもさ、もういい加減そういうカタカナに惑わされるのやめようよ。もうちょっと地に足つけてノーマルに生きた方がいいんじゃないの?
そんなことだから、たかがテレビで納豆で痩せるて言ってると自分の頭で考えずに、スーパーに走っちゃうんじゃないのかね?
ハッキリ言うよ。リッチ?セレブ?じゃかましいわい!ってのが正直なところやね。
矢沢永ちゃんみたいな迫力ね(笑)
お怒りは、ごもっとも!
セレブって、冗談に使い始められた言葉なのかと思っていたら、使っている人が
けっこうホンキなんで驚いてます。
日本語には、負けるが勝ちという含蓄のある言葉もあるのよね。
正真正銘のセレブなんて日本にいないじゃない。小金持ちはいるけど。
本当のセレブはだいちテレビなんか出ないし、形があって値段がつけられる物なんか買わんよ。
日本ではセレブなんて単なるカタカナでしかない。僕にとっては。本物のセレブはいてほしいけどね。
セレブ、リッチ、生き様、癒し、自分探し、言葉がドンドン安っぽくなってますね。
要は、マスコミ、メディア、雑誌に惑わされるなってことです。
記事のタイトルは、「すべてを見てきた男、矢沢永吉 勝ち組?セレブ?アイ・ドノー。」
矢沢さん、モルツの宣伝、素敵ですよね。
ネットの時代になって、短い文章が好まれるから、言葉のキャッチフレーズだけが、一人歩きするのかもしれないわね。
覚えていらっしゃいますか?
やっと引っ越しも一段落つき、ドイツでネット生活にもどりました。
なんともしれぬ雑多な日々をブログでつづってます。お仕事の気晴らしにでも遊びに来てください♪
「セレブ」「勝ち組・負け組」って言葉、私もずっと気になってしかたなかったです。
勝つか負けるか、大金を稼ぐか稼がないかで人を振り分けるっていう感覚にうすら寒ささえ感じます。
でも、彼の著書「アーユーハッピー?」に似たような内容のことが書いて、どっちかて言うと、この本の方を思い出して書いたってところですね。
いやはや凄い男ですね。同じ男として誇らしいです。最も信頼してた腹心の詐欺にあって35億の借金背負ってそれ自力で全額完済したという、それだけでも言葉がないです。
HPに、訪問しに行きました。ブログもね。
イースターに食べる、OSTER ZOEPFCHENオースターツォップフェン!
なつかしい!大好きなんです。
ドイツの田舎での、ゆったりした暮らしぶり、いいですねえ。実は、ドイツに住んでた頃は、ちょっと退屈に感じてたのですが、日本のスピードは、速すぎる!おもしろいけどね。
ただ、今の時代の風潮は、とてつもない嫉妬を生み出して、その矛先が、誰に向けられるかわからないという怖さが、あると感じています。
独語学習記 英語学習記、興味深く読ませてもらいました。カナダでの生活も経験されて、日・独・英をスイッチするなんて、すごすぎる!私は、ごっちゃになりますね。ドイツ暮らしの情報一杯の楽しいHP、また、遊びに行きますね。
ひろみつさん
矢沢さんのキャロル時代、私たちも、伝説のように、聞いていましたよね。コンサートの盛り上がりは、すごかったらしい。
借金を背負われた話は、芸能ニュースで聞いたことあったけど、完済なんて、立派ですよねえ。
雑誌も、百花繚乱ですけど、大人に支持される記事を、読みたいですよね。