ラ・ヴィータ イタリア

イタリア:ベニスでの日常生活やベネチアンガラス工房のお店“L'albero”での出来事、イタリア&海外お奨めスポットなど

癒しのトスカーナ オルチャ渓谷 ③ 世界遺産 Pienza

2024-06-23 01:50:56 | 旅行:イタリアその他

オルチャ渓谷にある小さな町Pienza

本当に小さな町で1周しても1時間もかからないほど小さな町

とは言え世界遺産なので日中は観光客であふれかえります

 

宿泊しているモンテプルチャーノ発9:00のバスに乗り15分くらい

朝の9時半ごろはまだまだ日帰り観光客が到着していないので

のんびり街歩きを楽しめました

 

町のDuomoの前にあるオープンカフェもゆっくり座れて快適

こんな景色を前にまずは朝のコーヒー一杯

世界遺産の町だけあって教会前の花も綺麗に手入れされています

カフェのあとは街歩き開始

人がいないので

静かで快適

古いレンガで作られた街並みは趣があって散策にぴったり

ゴミ一つ落ちていない綺麗な街なのです

町の中心部には美味しそうな生ハムや

チーズのお店が

看板には「私達が作っています」と 最後に詳細を記載してますが地元の本当に美味しいチーズです

街散策後はランチ場所を求めて美味しくて景色のよさそうなレストラン探し

お目当てにしていたレストランは定休日でお休み残念

いろいろ探したけど

景色は良くてもお高いお料理に「これは本当においしいのだろうか?景色代だけじゃいやだね」

ってことで街の城壁外にある家族経営のオステリアでこんな地元名物パスタ食べて

また街に戻りまたフラフラ街歩きこんな感じで地元おばあちゃんがおしゃべりタイム

イタリアの田舎の村ではよく見かける

こんな感じの景色が見えるカフェで一息 

こんな景色をみながら飲むコーヒーは最高に美味しい

カフェ後はまた城壁外にみつけた絶景スポットでしばらく癒されて

そしてまたモンテプルチャーノに戻ったのでした

 

 

そうそう毎週木曜の朝にモンテプルチャーノのバスステーション広場で催される

市民のための朝市に行ったとき

なんとヒヨコが売られておりました

育てて新鮮な卵を毎日食べられるっていいな~

 

 

自宅土産用の地域の食材はそのエリアで開催される朝市を狙っていくのが私達の旅行の楽しみ

ヘタなお土産物屋で売ってる食材は高くて美味しくないことがほとんど

地元民が通う朝市で買うのが美味しいものが当たる確率が多い

 

その朝市の出店で買ったチーズ「Pecorino Norciano」1kg 35ユーロ

とかなりお高いチーズですが

「どれが一番人気ありますか?」と聞くと勧められたもの

 

確かに私達の前にいた地元民が一個丸ごと買っていくのを見ていたので

1/4だけそれを買ってみた

もうこれが今まで食べたことがないくらい奥深い味わいで美味しい!

高いけどめちゃくちゃ美味しかった~

 

聞くと「私達のお店はPienzaの街中にあるのよ」見た?って

そうかあのお店だったのね~

チーズの周りになにやら葉っぱらしきものがまかれておりました

 

最後に余談ですが私達がPienzaに訪れた翌週になんと

ジョージ クルーニが映画の撮影でPienzaに来てました

あと1週間あとだったら会えたかもと思うとちょっと残念でした~


癒しのトスカーナ オルチャ渓谷 ② 麦畑の中をハイキング

2024-06-08 06:15:34 | 旅行:イタリアその他

今回の旅の最大の目的は

オルチャ渓谷の小さな町:San Quirico d'Orcia (サン・クイーリコ・ドルチャ)から

世界遺産の町 Pienza (ピエンツァ) までの麦畑の中を歩く事

 

そのためには天気が良くて暑すぎない (道中は一切日陰無し) そんな日を選んでまずは

Montepulciano朝9:00発のバスNo.112(シエナ行き)に乗って約25分

San Quirico d'Orcia (サン・クイーリコ・ドルチャ)で下車

 

街散策がてらツーリストインフォメーションへ

グーグルマップではわかりずらいのでもう少し詳しい地図がない確認すると

「これしかないのよ」と

仕方がないので写メ

 

もうこのあたりからして毎年行く夏山ドロミティとは違う情報の少なさ感じる

彼女の言うハイキングスタート地点

「アスファルトの道しばらく歩いてCroce di Prataを目指して

 そしてCappella della Madonna di Vitaleta:Vitaletaチャペル目差して白い道を歩いて行ってね」と

 

わかったと言ったものの「アスファルトの道しばらく」という大雑把な説明に???

Pinoが地元民らしき人に聞いてもあいまいな答え

とにかく言われる方角に歩いていく

 

San Quirico d'Orcia (サン・クイーリコ・ドルチャ)の城壁外をでて

バスが通る国道(地図上では黄色)を歩く

標識も何もなく途方に暮れているとまた地元民発見

この方の説明が一番明確で

「このアスファルトの国道を1kmくらい歩くと麦畑にはいる分かれ道があるから

 そこがスタート地点大丈夫1本道だから間違わないよ」と

 

たしかに間違いようがない

この辺りからポツポツと標識も出てきてハイキングスタート

方角だけでかかる時間表示がない~

絶景広がる中

深呼吸しながら気持ちいい

トスカーナといえばこのシンボルマークになっている糸杉の丘

ゆっくり写真撮りながらのんびり歩く

日差しはあるけど空気がひんやりしているので快適

念願の麦畑

雲が太陽の光で影になり麦畑に反射して濃淡ができキラキラ輝く

菜の花畑

赤い花が咲き始め

想像していた風景が360℃目の前に広がっている

あ~ほんと癒しだわ~

強いて言えばお花の開花がまだ3部咲きくらいだったので

満開だったらもっと素晴らしい風景が見られたんだろうな~

 

こんな道をひたすら歩いていくのです

絶景の中1時間半ほど歩いたかな?目前にPienza (ピエンツァ)が見えてきました

あとは街の外れにあるCorsignano教会を目指すのみ

最後少々登坂 登り切ったところで振り返るとこんな風景が

この写真の右下に注目 カメラが映りこんでます

実はこの景色若いころに見た映画「グラディエーター」の撮影スポットなのです

なのでカメラマンたちが三脚かかえて撮影三昧されてました

グーグルマップでも「Gladiator Shooting Spot」と表示されています

 

どうやら途中道を間違えてしまったようで少し遠回りしたようです

約3時間で到着しました

 

コルチャーノ教会の脇にあるベンチでしばし休憩

 

しかしこのハイキングコースどうやらそれほど宣伝されていないのか?

はたまた時期がたまたまそうだったのか3時間ですれ違った人5人くらい

Val d’Orcia 完全貸し切り!

 

標識も???(なので間違って遠回りしてしまった様です)

インフォメーションでも詳しい地図も無し

 

しかも道中休憩用のベンチすらない、

お昼にと持って行ったパニーノ(パンに具を挟んだもの)すら立って食べる事に

勿論トイレも無し

 

天気読み間違えて雨でも降ろうものなら悲惨な事になってしまうので

くれぐれもお天気と相談していかれる事お勧めします

2024年の春イタリア全土で天候不順で雨続きの5月中旬でも日差しは強かったです

(風はひんやり気持ちよかった~)

 

またドロミティーと比べてしまう私

同じ世界自然遺産でも設備がこんなに違うのですね~

 

というかきっとこの麦畑のオーナー方は自分たちの畑に入ってくる人が多くなることが

嫌なのでしょうね (気持ちわかります)

 

境界線を引くこともできないですからね、、、、

 

誰も人がいないからいいのであって、人が行列になって入ってくると興ざめですね

いつまでもこの癒しの景色が続きますように

 

Pienzaのバス乗り場でNo.112に乗って

モンテプルチャーノにかえりました(下記:時刻表)

 

次回は世界遺産の町:Pienzaについて


癒しのトスカーナ オルチャ渓谷 ① モンテプルチャーノ

2024-06-01 06:58:04 | 旅行:イタリアその他

2024年春は何年も前から行きかった世界遺産にも登録されている

イタリア中部にあるトスカーナのVal d’Orcia (オルチャ渓谷)

先日行ってきました(5月中旬)

 

イメージしていたのは春の柔らかい日差しの中

新緑と赤い花が咲いている麦畑の中をのんびりハイキングする

そんな目的を達成する為色々下準備をして計画を練り上げました~

 

まずはこのエリア公共の交通機関があまりなく車がないと思うように動けない

小さな村が点在するトスカーナ

起点になる宿泊する街を選ぶことからスタート

 

思案して宿泊は赤ワインで有名なMontepulciano (モンテプルチアーノ)に決定

ワイン好きには絶対に外せない

公共の交通機関でこの街に行くには2通り

 

①シエナまで列車で行ってシエナ駅の裏手のバス停から出てる112に乗り

 終点のMontepulucianoのバスステーションまで約1時間半

 このバスは一日に4本のみ(日曜は無し) 時刻表はネットからダウンドーロ

 https://www.at-bus.it/it/linee-e-orari/siena

 上記サイトの検索でバスNo112.を入れるとダウンロードできる

 

このシエナ駅のバス停の場所がまたわかりにくい

まずは駅前にある大きなバスターミナルで切符を購入する(上記サイトでも購入可)

※バスの乗車口にあるクレジットカード清算器でも支払い可能

 

駅前のバスターミナルから出発するのかと思っていたらいくら探してもないNO.112乗り場がない

駅員さんに聞くと駅の裏手にバス停があると

 

表示もなにも無いので初めての人にはわかりずらい

また駅の連絡通路に戻り正面とは反対に向かっていく

突き当りにある階段(エレベーター)で上がったところにバス停がいくつかあるけど

やっぱり時刻表がないのでどこから出発するのかよくわからん

停まっていたバスの運ちゃんに聞いて出発場所の確認

 

しかし夏山のドロミティに比べてもうほんと詳細が表示されていないので

乗り継ぎ時間が少ないと焦ってしまう

 

② Chiusi (キウージ)まで列車で行って駅前のバス停からMontepulcianoまで55分

バスNo,はFT4・FT2など

やはりこれも日曜日は運行がない

 

①と②の違いはと言うと

①は絶景のVal d’orciaの中を通っていく

②はバスの本数が多くて便利

 

私達行はVal’dOrciaの景色を楽しむ為①を選択

帰りは列車の乗り継ぎがいい②を選択

 

そんなこんなでMontepulcianoのバスターミナルに到着してCentro(町の中心)へ、

バスターミナルをでて通りを渡ったところに街に上がるエレベーターがあるので

それでまずは街の入り口につながる公園まで上がる

 

丘陵地帯の上に作られた街なので公園出口からから登坂は続く

小さなスーツケースならさほど苦痛ではないけど

日本から来るよう様な大きなスーツケースをもって街を歩くのは相当大変

できるだけ街の入り口近くのホテルにしたほうが体力温存できる

 

坂の街Montepulciano

階段もあちらこちらに

そしてトスカーナはブドウの産地、赤ワインで有名な街が点在する

街をあるけばワインを試飲させてくれるショップが軒並み

ワイン好きにはたまりませんよね~これ

ちなみに私はお酒ほとんど飲まないので見てるだけ~

それでも街歩きは楽しいのです

春はいいですねバラの花が満開でした

丘陵地帯の上にある町の城壁から見る景色

日が暮れてくると明かりがつき始めロマチックな雰囲気に

今宵のレストランは広場近くのアパートのオーナーさんお勧めのi teatro

私はチンタセネーゼといわれるこの地方の豚を使った1品

Piさんはニョッキ

これがほんと美味しかったのです

日本でいうと鹿児島の黒豚みたいなもんでしょうか?

 

お腹も満腹になり食後の散歩も続きます

左壁にある巨大なワイン抜きに目が釘付け

夜の階段もいい雰囲気です

宿泊したアパートの前にもおしゃれなレストランが

翌日は街の城壁外側にある近くの教会までお散歩

下から街を見上げるとブドウ畑の上に街がありましたよ

 

その日のランチは街の一番上にあるキャンティーナ&Osteria Gattavecchi

ここはテラス席があって見晴らしがいいだけではなく

食事も安くて&美味しいこれ トスカーナ名物:Ribborita(リッボリータ)

野菜の煮込みスープのに固くなったパンを一緒に煮込んだ料理

野菜とパンだけでこれだけ奥深い味になるなんて

翌日も予約したいというと貸し切りでダメでした~残念

そしてこのオステリアの地下にはキャンティーナがあるので食事をした人は無料で見学できます

ひんやり肌寒いくらいです

かなり古い大昔からあるキャンティーナです

あっ~発見2008年もの!私達が結婚した年のワインです

いろいろワイン好きにはたまらないこのMontepulucianoので

私が一番気に入ったのはここ

Café Poliziano もうこれ絶景カフェです!

この街の老舗カフェです(ベニスで言うとカフェフローリアンような存在)

日本でもイタリアでもカフェめぐりが大好きな私

ここは毎日通い詰めましたよ~

落ち着くし趣もあって

なんとお天気がよければ絶景眺めるこんなテラス席も

なんと一日2回行った日もありました

もう最高!カフェ好きには超お勧めです

 

という事で次回はこの旅の最大の目的 絶景麦畑のハイキングです


廃材も喜ぶ:我が家のモザイク玄関

2024-05-03 06:52:14 | イタリア:自宅改装

久しぶりの自宅リフォームシリーズです

2020年から2021年にかけてコロナでタップリ自由時間があったとき

自宅の玄関のお化粧を始めたPiさん

この部分の外側は自宅改装で一番最初に取りかかったエリア以前はこんな感じでした→ ここ

タイルを切って(なんでも切ってしまうPiさん)お得意の壁モザイクを始めました

毎日あきもせずコツコツ切って張り付けております

 

実はこれコロナ禍のロックダウンの間唯一ゆるされていた食材の買い物時に

お散歩がしたい為わざわざ片道40分かけて歩いてパン屋に行く道で

捨てられていたタイルを毎回少しづつ持ち帰ってきたものなのです

 

なんでまたこんなものを拾って帰えるのだろうかと思っていたら

これがやりたかったようです(笑)

アップでみるとこんな感じ、赤い部分はタイルではなくムラノガラス

 

上部に3つ出ている鉄パイプも以前に制作したスタンドライト→ ここ の残り

捨てずにまだ残していたなんて、、、、

 

もちろんそのままでなく制作したガラスで飾り付けして

壁ハンガーの出来上がり、玄関があかるくなりました

奥に見えるアルコ(水道橋デザイン)はこんな感じで制作→ ここ 

手前にみえるペアの小窓のようなものは何かともうしますと

電気メーターの目隠しなのです

嫁にきてからこの年までずーっとむき出し状態だったのがやっと隠してもらえました

 

この小窓制作でまず最初に取り付けたこの格子状の白いプラスチック

開閉式の扉の強化のためのもの ( 裏側になります ) ですが

 

これまた超廃材を使用

捨てずに持っていた古い冷凍庫の引き出しの一部を切り取り使用、

これ冷凍庫用のプラスチック製品なので通常より硬くて丈夫

ほんまになんでも切っちゃうのです

そういえば以前庭の水道制作時も冷蔵庫の部品を使っていましたね→ ここ 

Piさん廃材マニアです(笑) これで開閉もバッチリです

玄関はこんな感じになりました

制作費は拾ってきたものとラルベロで制作したガラスなのでほぼゼロ

なんともありがたい事です!Pinoありがとう!

 

捨てられていたタイルもアイディア次第でこうして使えるんですよね

 

コロナ禍の間に制作したものまだまだあります


過去最高に難しかったオーダー作品

2024-04-16 05:17:22 | ラルベロ(店)商品情報

今から14年前の2010年の話です

この年ある男性がこんな1枚のデザイン画をもってラルベロにご来店されました

 

「これと同じデザインのペンダントをムラノガラス:ヴェネチアンガラスで制作してくれる人を探しているのです」と

 

聞くと「ムラノ島でこれを作ってくれそうなマエストロに個々依頼したのですが

皆このデザインをガラスで制作するのは無理だと」断られてしまったと

 

他にムリーネを作れる人はいないかと探していたらムラノ島のマエストロ達から

「Pinoに聞いてみたらいいのでは?」っという事でご来店されました

 

実はこの方ムラノ島の有名な工房の経営者の方でPinoもこの時が初対面だったのですが

ムラノ島に人脈があってマエストロたちも多く知っていても

誰もこれを引き受けてくれない途方に暮れていたところPinoの事を知ったとのこと

 

Pinoデザイン画をじっくり見つめしばらく考えって「チャレンジしてみる」と返事

Piさんの職人魂がふつふつと燃えてきたようです

 

きっと心の奥底で難しいけど「できるかも」って気持ちがチャレンジにつながるのでしょうね

 

しかし

デザイン画みているとこの繊細なデザインをどうやってガラスで表現するのだろうか?

なんせ14年も前の事で当時の私はまだPinoがどれだけの器量をもっているのか全く分かっていなくて

この難しいデザインを引き受けた事に驚きもせずただどんな風に出来上がるのか興味津々の私でした

 

これが今だったら「あ~またそんなとんでもない依頼を受けて一体どうするの~」

って言ってしまいそうです(笑)

 

出来上がるまでの間何度も依頼者の社長さんお店にこられて

「Pino ペンダントできた?アメリカから催促されてるんだけど」って

言われてれたのを今書いていて思い出しました~

オーダーのお客様を待たすそのあたりは今も昔も変わりないPino

とことんマイペースなのです

 

で数か月たって出来上がったペンダントがこちら

 

なんとほぼデザイン画通りに仕上がっているではありませんか

大きさもめ依頼通りの巨大ペンダント

お得意(Pinono秘密兵器)のカッティングで

ここまで薄く仕上げました

「できたよ~」とお知らせすると飛んでこられた社長さん:A氏

一目見た途端「Pino !ブラーボ!凄い」と大喜びされていました

「で制作費はいくら払ったらいいかな?」って聞かれ

答えたPino「〇〇〇ユーロ」って

 

当時のまだ何もわかっていなかった私でも

「ええ~こんなに大変な仕事してその値段?Pino本当にそれでいいの?」って思うほど超破格で販売

 

それから又数か月が経ち社長さんまたご来店

この作品が最終誰の元に販売されたかお話に来られました

アメリカの有名宝石メーカー:T社からの依頼で最終顧客は

あの世界一有名な画家:ピカソの娘さんとのこと

 

びっくりPinoの作品が海を渡ってペンダントに貴金属で飾りが付き破格なお値段で販売されたらしいです

最終どんな風にデコレーションされたのか見たかったな~

 

そしてこんな裕福層に販売されるとわかっていたら

もう少し制作代頂いてもよかったんじゃないと思ってしまった私でした(笑)

このあたり最後までエンドユーザー詳細を明かさないのは社長さん超商売人やな~

 


ラルベロのスペシャルな飾り皿 特別オーダー

2024-04-05 05:38:05 | ラルベロ(店)商品情報

毎年夏にご来店いただくRちゃん

彼女が初めてラルベロにご来店いただいたのは2012年の夏でした

 

その時はベネチアンガラス制作体験をして頂き

記念にピンクのラルベロスペシャルバージョンの飾り皿をご購入頂きました

それがこちら

 

実はこのスペシャルバージョンの飾り皿は数年に1回しか制作できない代物なのです

何故に数年に一度かともうしますと

この細かい柄はラルベロペンダントを制作するときに出てくるガラスを利用してデザインしております

 

一つ一つデザインして焼き上げるラルベロペンダントは大量生産できない為

同じ色合いでこのシリーズの飾り皿を作ろうと思うと何年もかけて材料を集めないと作れないのです

 

Rちゃん最初に購入されたピンクのスペシャル飾り皿すごく気に入っていただいたようで

翌年はブルー系の色違いで制作してほしいとオーダーがはいりました

 

「ブルー系のラルベロは制作数も少ないのでかなり待っていただかないといけないですがいいですか?」と確認すると

「何年でも待ちます」と心強いお言葉を頂き

 

そして何年もかけて材料を集め制作したにもかかわらずそんな大切なお皿に限って

ヒビが入ってしまうなど

何度も材料を一から集め直しやっと出来上がったのがこちら

なんと10年も待たせてしまいましたよ

制作も苦節10年でしたが:笑

お待たせ時間10年も最高記録となりました

 

こんなに長くお待たせして申し訳ございませんでした

それでもRちゃんからは「10年待ちましたが感無量です」っと言って頂き

ラルベロファンのお客様には本当に頭が下がります

 

後日送られてきた写真には

彼女の自宅のコレクションボードにこんな風にペアで飾っていただきました

いやー素敵だわ~こうやって並べてもらえるとより一層いいですね!

 

 

ちなみに今まで制作したこのシリーズ

これは京都の実家にPinoがプレゼントしたもの

クリスマスバージョンです

 

こちらはグリーン系で

赤系はこれ

シックなブルー系

などなど

 

つい先日数年ぶりに完成した赤色バージョンが

やはり12年ぶりにイタリアに来られたラルベロファンのお客様の元にお嫁に行きました

 

さて今年は何色が制作できるかな?

そろそろ集まってきている材料を整理しはじめないと

 


ラルベロのスペシャルな飾り皿 パート1

2024-03-22 08:03:55 | ラルベロ(店)商品情報

ベネチアンガラス工房 ラルベロ → ここ では

アクセサリーをメインにいろいろ多数制作しておりますが

 

飾り皿も人気の商品となっております

 

手のひらサイズのミニ飾り皿から

大きいお皿、

形も様々

人気があるのはリーフ型

アンティークのガラス材料で制作したリーフ型

そして一番大きいサイズはこれ

お皿は形が大きくなればなるほど、色を沢山使えば使うほど

窯出し後にヒビが入る確率が高くなります

 

何時間もかけてデザインして慎重に焼き上げたお皿でも

窯から出したらしばらくしたらヒビが入ることも多々あります

 

驚くのは焼き上げて1週間ほど経過してからこれでもう大丈夫だろうと

仕上げに入りかけたとたん徐々にヒビが入ることもまれにあるのです

 

ガラスは本当に奥深くガラス職人歴63年のPinoも「まだまだ分からないことがある」と

いつも言っています

 

若いころムラノ島の有名工房を渡り歩き武者修行したPino

ヒビが入ることで工房が受注した作品を納期までに間に合わせることができなかった事が多々あると

窯出し後の“ヒビ割れ”はガラス職人にとっては永遠のテーマのようです

 

Pinoもガラスは何が起こるかわからないといつも言っております

 

窯出し後ヒビが入ってしまう、、、、焼いた作品がすべて完璧な状態ではでてこない

等々はどれほど長く経験を積んだガラス職人でもついて回る宿命なのです

 

体験工房でお客様が制作された作品にヒビがはいったらどうしようといつもドキドキしている私です

(※ ヒビが入っても焼き直すことですべて修正できますのでご安心ください)

 

ムラノ島にある大きな工房では制作は分業制であることが多く

企画デザインする人→パーツ制作する人→マエストロにより作品制作→仕上げ作業:研磨やカッティングなど

多くの人の手によって作品が出来あがります

それぞれの加工過程にエキスパートがいて自分の専門分野以外は意外と

作り方がわからないというマエストロもいらっしゃるようです

 

Pinoがムラノの工房にいた時は主にカッティング作業を担当していました

今ではその時に積んだカッティング技法の経験がPinoの秘密兵器となりました

 

その昔ある作品のカッティング作業をしていた時にそれを見たガラス関係者が

「Pinoはガラスをやるために生まれてきたような人だ」とおっしゃったとか

 

現在ラルベロで制作しているオリジナルなアクセサリーは

このPinoの自由自在にガラスをカッティングする技法がなければ仕上がらないのです

 

次回はそんなラルベロの飾り皿をオーダーしてくださった方のお皿を紹介いたします


ファンタジーイタリアンDNA 花瓶からガラススタンドライト

2024-03-11 08:01:04 | ラルベロ(店)商品情報

先日Pinoの友達パオロから

「Pinoちょっとお願いがあるんだけど~」と

で近くのカフェで待ち合わせ

 

パオロがおもむろにテーブルの上に持ちだしたのがこれ

細長いガラス花瓶

 

お願い毎は激安で手に入れたこの花瓶をこの黒の線ののとこで

切って欲しいとそしてそこも穴をあけて欲しいと

 

お安い御用とお店でガラスを切って

研磨して

パオロに渡すと

こんな感じのスタンドライトになりました

なかなかいいですね~

激安花瓶がおしゃれなスタンドライトに変身しましたよ!

 

ガラスを自由自在に切るのもPinoの得意分野です


Pino 深紅の赤色 オーダーのバイオリンパーツに挑戦

2024-03-04 07:41:52 | ラルベロ(店)での出来事

ラルベロ:Pinoの元には毎年いろんな方がいろんな要望を問い合わせてこられる

 

基本オーダーは受けないPinoですが

自身にとって挑戦したいと思うものは「やってみる」といって引き受けることがあるのです

 

過去にもありましたね

「遺品の腕時計」① → ここ

「遺品の腕時計」② → ここ

 

「Piさんに課された宿題」→ ここ

 

今回は2023年の春の出来事

ローマ在住の音楽家:バイオリニストさんからの依頼

私がお店で一人留守番をしていた時ふらりと来店されました

「Veneziaにきたらこのお店でいつもカフスを購入している」と言われ

今回もご購入して頂きました

いままでラルベロでいくつか購入されていたようでそんな流れからいろいろ話していくうちにこんな質問が

 

「実は僕音楽を生業にしていてバイオリンを弾いているんだけど自身のバイオリンに飾りを付けたいと思っている」と

話を聞くとこんなバイオリンパーツの先に赤いガラスを張り付けたいとのこと

聞いている限りではPinoならできそうな話

翌日に再来店して頂き直接Pinoと話してもらう事になりました

 

じっくり話込み依頼を受けたPiさん

こんな感じに仕上げました

つけたらこんな感じ

横からみるとこんな感じ

全部で8個必要とのことで

せっせと仕上げてローマに発送

 

到着後大喜びの御礼の電話ありました

是非バイオリンに張り付けた状態の写真を見せて欲しいとお願いして受注完了

 

それから数か月して彼が再訪

どうだったかと聞くと「ちょっともう少し調整をお願いしたい」と

 

Ka「えっ調整?これ以上どんな調整?」と聞いてみると

 

バイオリニストにとって重さはとても重要で少しでも重くなると演奏に支障をきたすので

このガラスをもっと薄く軽くしてほしいと

 

Ka「指先で持つもの大変なガラスパーツをこれ以上薄くするって、、、、Pinoとうするんだろうか?」と思っていた私ですが

 

Pi「うーんかなり大変だけどやってみる」と

 

で仕上げました一つずつ自身の指をすり減らしながら薄く薄く

こんな感じに

Pino曰く「ミラクルだ~できた~」と

並べてみるとよくわかりますね 平たく薄くなりました

これで問題の重みも解消です再度ローマに送ってまた数か月たって

送られたきた写真がこれ

わ~素敵に仕上がりましたね!オリジナル~💕

これだけ薄かったら演奏も問題なくできますよね!

 

あとあと話を聞くとこの赤色をまさかムラノガラスで表現できると思っていなかったと

自分が希望するもの(深紅の赤色)は日本の漆塗でしか無理だと思っていたと

 

でもラルベロで商品を見ているうちにこの真っ赤な漆のような赤色に目がとまり

もしかしたらガラスでできるかもとダメもとで依頼されたようでした

 

イタリア人ファンタジーあふれていますね~

この方もPiさんも固定観念にこだわらないところがイタリア人DNAですね!

 

という事で世界で一つムラノガラスが飾りでついたバイオリンが誕生いたしました!

 

ちなみにこの赤色のベネチアンアガラスは本当に漆塗りのような深紅の赤色です

ガラスでここまで深くて綺麗な赤色は探してもなかなかないんですよね

 


2024年京都ベネチアンガラス体験教室 作品発表会 ③

2024-02-20 06:48:22 | 日本:体験教室

随分間があいてしまいましたが第三弾です

 

もうこれは恒例のデザインになりましたね

ポコポコシリーズ 

型無しでガラスが倒れないように並べないといけない為 (これが意外と大変 )

いろいろ規定が多くてデザインの幅が少しせまくなりますが

これもまた楽しいシリーズです

 

昨年ベネチア本店で体験制作済みの女子3人組

今回は皆ポコポコシリーズに挑戦されました

「倒れないようにあまり高低差をつけずに並べてくださいね」とお伝えしただけですが

こんなかわいいヘアーゴムが完成

 

横からみるとポコポコですね~

 

この方の作品 ポコポコと焼きこみの間くらいの作品になりました

と言うのも真ん中にある細長いガラスが細すぎて(低すぎて)

それに対して周りのガラスが高すぎたため

ガラスが溶ける温度に差が出来てしまい

焼きこみ気味になりました

ガラス職人歴63年のPinoでもご希望通り仕上げられないほどガラスは奥深いのです

 

ポコポコシリーズのポイントはガラスの高さが極端に違い過ぎない事ですね

真ん中のガラスが太めだとこんな感じでポコポコ感たっぷり

 

ポコポコシリーズはシンプルでかわいいイヤリング

やポップな感じのリングなど

いろいろ楽しめます

 

ちなみにポコポコと焼きこみでどれくらいの違いがでるかといいますと

同じデザインでも焼き方でこんなにかわるんですね

 

そして会場ではガラス制作される方の為に少し貴重なガラス材料も販売しております

それをみられた方が「買って使ってもいいですか?」 

「もちろん!」

 

という事で制作用のガラス材料には入っていないアンティークベネチアンガラスを使ってこんなイヤリング制作されました

 

この黄色のアンティークミッレフィオリは焼いたらイソギンチャクのようになって

今のガラス材料にはない面白い動きがでてきます

 

来年度からは希望者には別料金になってしまって申し訳ないですが

こんな貴重な材料も小袋で用意したいと思いますので是非使ってみてください

 

という事で今年の作品発表会もこれが最終回となります

 

また来年度も京都ベネチアンガラス体験教室を開催したいと思っております

皆さま是非京都まで遊びにがてらに来てくださいね