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『アルゴ』についていろいろ書いてみようかと(ネタバレしまくりです!)(4)

2012-11-17 10:27:34 | 映画!
長いこと引っ張っていますが、「『アルゴ』についていろいろ書いてみようかと(ネタバレしまくりです!)」の続きを。しつこいですが、ネタバレしまくりですので、まだ観ていない方はご遠慮くださいませ。

7. お酒の量
ついに準備が整い、トルコ経由でイランに出発するトニー・メンデス(ベン・アフレック)。キャビンアテンダントによる「もうすぐイラン領空なのでアルコールを回収します」というアナウンスの後、プラスチックのコップに入ったウイスキーをぐびっと飲むトニー。でも、その後の回収シーンをよーく見てください。ぐびっと飲んで減ったはずのアルコールがちょっと増えたように見えます。何度かテイクを重ねているうちに映像がつながらなくなったんでしょうねw

8. ジョーの行動
カナダ大使宅に隠れていたのはボブ・アンダース、リー・シャッツ、マーク・リジェク、コーラ・リジェク、ジョー・スタッフォード、キャシー・スタッフォードの6人。アメリカ大使館が襲われた時、「逃げよう」と提案したのはスクート・マクネイリー演じるジョー・スタッフォードで、彼はこのことに責任を感じ、何とか安全で確実な方法でイランから脱出したいと思っていたに違いありません。それがゆえに、トニーが提案するニセ映画作戦に一番反対し、また非協力的だったのだと思います。

さらに、イランを脱出する前日の出国手続きリハーサルでも、ニセ映画スタッフとしての自分のミドル・ネームを答えることができず、トニーに "He's a spy! Kill him!" と言われてしまいます。頭が良くて、ペルシャ語も堪能なジョーにとっては、これはかなり屈辱的だったかもしれません。ひょっとすると他の5人から「しっかり覚えろ!」と言われたのかも。なぜなら彼は翌日の出国手続き時、これまでとはまるで別人のような行動に出るからです。

場面は彼らが乗る予定の飛行機の搭乗締切時間ぎりぎりのテヘラン空港。搭乗ゲートで革命防衛隊に怪しまれた6人とトニーは防衛隊の一人からペルシャ語で問い詰められます。私も経験がありますが、自分が理解できない言葉で大声でわめかれるのって、本当に怖いですよね。ここでは字幕もなく、観客のほとんどは彼が何を言っているかさっぱりわからなかったと思います。状況的に「もうダメかもしれない」と私が思った時、ジョーはペルシャ語で革命防衛隊に自分たちが映画のロケ地の下見に来たスタッフだと説明し、絵コンテやジェスチャーまで駆使して『アルゴ』の物語をその場で再現、自分たちは怪しいものではないと革命防衛隊を説得。隊のメンバーの一部はその物語に魅了されているようにすら見えます。そして7人は無事にゲートを通過、ついに飛行機に搭乗できたわけです。で、私が思うにジョーは前日のリハーサルでの失敗を教訓に一夜漬けで『アルゴ』のシナリオを猛勉強したのではないかと。6人の中でこの作戦に一番非協力的だった彼が、最後には一番貢献するという展開。なんともドラマティックですよね。

ふー、書きたいことはまだまだあるのですが、今回はこの辺で。続きはまた後日ということで。
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