初の長編記事となりましたチビネコの話も、今回で一応完結です。
チビネコは先々週の金曜日に手術が成功し、奇跡的に生還しました。次の日の土曜日、夕方に母親と一緒にお見舞いに行きます。
するとチビネコはケージの中で寝ていました。普通の猫のような格好で。
私達はこの姿がどれだけ嬉しかったことか!
チビネコは肺が内臓で圧迫されるので、寝ているときも常に上体を起こしていたのです。それが今はスフィンクスのような体勢といえば分かるでしょうか?猫がよく4本足を折りたたんで座っている体勢なのです。
ああ、本当に手術が成功して、チビネコは楽になったんだ。そう実感しました。
そしてケージから出されると、声を出して鳴きます。可愛らしい子猫の声が、ちゃんと出ています。
獣医さんは様子を見て、いけそうなら明日退院と言いました。
そして次の日の日曜日、両親と車でお買い物です。自宅の目の前にある大型ホームセンターで新しい猫用のトイレ、爪とぎ、奮発して大きめでベッド兼用にも使えそうなキャリーバックを買いました。
その足で病院にチビネコを迎えに行きます。
チビネコは一昨日より昨日、昨日より今日と、日に日にしっかりとしてきます。まだお腹はホッチキスのようなもので縫合されていますが、座り方も「ぺたん」から「ちょこん」になっていました。
獣医さんは「何かに当たったんやろうね、こんな大きな穴が横隔膜に開いてた」と、指でピンポン玉くらいの丸を作ります。
「こんなチビやったらね、普通はその場で即死でもおかしくない。でもコイツは生きたからね。手術の後も、麻酔の後なかなか目を覚まさなかったけど、それでもちゃんと生きたからね。強い子やで」
そう言って、獣医さんはちょんちょんとチビネコの頭を撫でます。
私達は何度もありがとうございましたとお礼を言いました。どれだけ感謝しても足らないくらいです。
本当にいい獣医さんです。時間外でも診察してくれ、良心的な治療費でとても親身に診てくれます。
看護師のお姉さん達も、入院中にこびりついていた顔の汚れや、真っ黒だった耳の中をキレイにしてくれ、退院できることを一緒に喜んでくれました。
さすが、近所の口コミで一番との評判の動物病院です。
私達は買ったばかりのキャリーバックにチビネコを入れ、おうちに帰りました。
実家についてバックから出すとまた中でウンチしてるではありませんか。
私達は「もう~」と口では言いながら、嬉しくて嬉しくて仕方ない顔でチビネコのお尻を洗ってやります。キャリーバックの中にバスタオルを敷いていたので新しいバックの中はセーフでした(笑)。
その日は祝いのお寿司です!
「本当に良かった」「一安心や」と、家族でしみじみと喜びを噛み締めました。
ベッド兼用のキャリーバックが気に入ったのか、チビネコは自分からその中に入って丸まって寝ます。
体型はもとより、格好も仕草も、普通の猫らしくなりました。
この「普通」がどれだけ嬉しいことか!どれだけ有難いことか!
チビネコは日に日に元気になり、今ではおもちゃのねずみを追い掛け回して遊んでいます。
昨日の日曜日、抜糸のために病院に行ったのですが、体重がなんと一週間で1.5倍の900グラムにまでなっていました。どうりでよく食べるわけだー。
ちなみにチビネコはキャリーバックの中でウンチした以外は、最初から自分で猫用トイレに入ってそこで用を足します。誰が教えたわけでもないのにです。
この様子を見る限り、どこかで飼われていたのか…、とも思いますが、見つけたときの状態から考えると捨てられてからも長かったのだと思います。
本当のところはチビネコが喋りでもしない限り分かりませんが、こんな子猫を捨てた人間がいるのだとしたら酷い話です。もし、病気になったから捨てられたのだとしたら…。想像の話ですが、やり切れません。
ああ、本当にチビネコが助かって、この話をブログで書けてほっとしています。
私は「運命」や「奇跡」という言葉を何度か使ってきましたが、ほんとのところはチビネコが助かったのは「たまたま」だと思います。
父親が拾ってからの偶然が、ほぼ全ていい方向に転んだからの結果だったと思います。
私が月曜日、本来帰る予定のなかった実家に行かなければ手遅れだったかもしれない。
その日の夜中、薬を飲ませて息が上がり、病院で「誤嚥」かもしれないと診断されなければ、火曜日、肺炎を疑ってレントゲンを撮らなかったかもしれない。
レントゲンを撮らなければ横隔膜ヘルニアだと分からず、衰弱死させていたことでしょう。
水曜の夜に無理に薬を飲ませたからぐったりした。でもそのおかげで、最高のタイミングで手術に踏み切れたのかもしれない。
その一瞬一瞬は心臓が縮み上がるような恐怖と不安に曝されましたが、振り返ってみればそれが全ていい結果に繋がっているのです。
チビネコは強い子です。体も、そして運も強い子なんだと思います。
子猫特有のチョコマカした機敏な動きで走り回っている姿はとても愛らしく、こんなに元気になってと思うと今でも涙が滲みます。
さあ、あとは可愛がるのみです!
何度も気になるところで「続く」にしてしまい、心苦しかったんですが私の心情を伝えたくて、そうするとどうしても時系列で書かざるをえず、こんな形になってしまいました。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます!
次からはアンチ創価のブログに戻りますが、またたまに、にゃんこ達の話も記事にしたいと思いますのでヨロシクお願いします。
あ~~~、ほんと~に良かった~~~!