学会員さんには一大イベントな脱会について、少し詳細に書いてみたいと思います。
私は2世(3世?)ですが、生まれてこの方、自分から望んでご本尊に手を合わせたことはありません。全く信じていないからです。私は無神論者です。
でも母親と祖母、またその周りの方が熱心に宗教を信じている姿を見て、宗教そのものを否定する考えはありませんでした。
私は創価の問題を知った今でも、宗教は人の心の支えであり、自らを戒めるためのものであると思います。「おてんとさまが見てる」とか「嘘をつくと舌を抜かれる」とかも宗教的な戒めではないでしょうか。
ただし創価を宗教とは認めませんけど。
こんな私が、ましてや信じてもいない宗教の罰論を怖れるわけもなく、脱会届を出すことは躊躇いありませんでした。配達証明の値段が思ったより高かったことが、一番躊躇したところと言ってもいいくらいです(笑)。
しかし多くの2世、3世の学会員さんで脱会したいと思う方は、親との関わりで一番躊躇われるように思います。脱会すれば親が悲しむ、との話をネットの中ではよく見かけます。
私の場合ですが、まず脱会するにあたり母親に相談はしませんでした。了解を取る気は最初からありませんでした。(両親とは同居しています)
それは何故か。私は自分を学会員だとは思っていなかったからというのが大きいです。つまり、学会員であるのも名ばかりであり、脱会するのも名ばかりなのです。
私や弟たちが信心しないことを母親は、もうだいぶ前に諦めています。しかし母親との間で財務の問題が起こり、私が脱会したと知れば悲しむだろうことは分かっていました。
冷たい、薄情と思われるのを覚悟して言うならば、母親が悲しむのは自分のためのエゴであると私は思いました。
母親が子供たちを大事に思い、それ故に自分が信じる宗教団体に入れた気持ちは分かっています。でも、子供が同じものを信じてそれを喜ぶとは限らない。そして、喜ぶとは限らないその現実を、母親は認めなくてはならないのだと思いました。
私は母親の子供であると同時に、全く別の意識を持った一人の人間です。
母親と同じ考えや感性を持つわけではなく、違うことを認めてそれを尊重しなくてはならないと思います。
まあこういう考えなので、母親のために名を置いておく、なんてことを考えるまでもなくネットで紹介されている脱会方法を参考に、脱会届を書きました。
しかし母親は今までそんなことしたことなかったのに、私が入浴中に私の部屋に侵入し、書きかけの脱会届を見つけて(一応伏せてあった)同じマンションに住む学会員さんに電話で相談していました。
風呂場と私の部屋は隣合っていて家も大きくないので、風呂場にいながら母親の行動は物音だけで容易に分かってしまうのです。電話も母親の声ははっきり聞き取れました。
しかし母親はこれらの行動をバレていないと思っていました。母親は耳が悪く、普段補聴器をつけています。でも入浴中は補聴器を外すので、風呂場で音が聞こえていると分からなかったのでしょう。
財務発覚問題から脱会届を出すまで一週間、それから配達証明が届いて再び母親と話すまで更に一週間ありました。この二週間の間、私と母親は口も利かず目も合わせずの冷戦状態でした。
この時期が一番キツかったです。口を利かないといっても、母親は毎晩酒を呑んで酔っ払うので、夜になると家中に聞こえる独り言で「親を親とも思わん」とか、「何様のつもりや」とか、散々撒き散らしてくれました。このときはまだ母親に創価のやってることはおかしい(ヤバい)という話はしていなかったので、母親にしてみれば一応家計を握っている親に対して財務がどうこうと子供が口を挟むな、という感じでしょうか…。私は今反論すれば余計に互いの傷口を広げてしまうと思い、耳を塞いでいました。
そして互いに疲弊の色が濃くなり、母親の方から「配達証明のハガキがあったけど、学会に何を送ったん?」と白々しく聞かれ、私は「勝手に部屋に入って調べたんやろ」と、返しました。
母親は「私の嫌がることしてそんなに楽しいんか!?そんなに私がイヤか!?」と怒っていました。私もうこの時のやり取りははっきり覚えていませんが、母親の信仰心を否定するのではないと、創価は組織としてまともではないと、それだけは伝えねばと喋ったと思います。涙流しながらでしたが、口論のきつい口調だったと思います。
これを読む方の中には、たかだか一人一口、家族四人分(上の弟は独立)四万円の財務で、よくここまで問題にすると思うかもしれません。
最初に財務が見つかった時、私は「四万円も!」と怒りました。しかし母親は「これでも最低の金額や。それでもせめてと思っての私の心や」と言いました。私はその瞬間、怒りがピークに達したのを覚えています。
何度も言いますが、我が家は貧しいです。昔、借金取りから夜逃げしたこともあります。家族全員がお金がないことで大変な苦労と惨めさを味わってきました。そしてそのことで一番苦労したのは間違いなく家計を預かっていた母親なのです。
その母親が四万円を「最低の金額」と捉えていることが信じがたく、激しい怒りを覚えたのです。
ですから、家族と暮らしている母親がここまで自分本位に物事を考えているなら、わざわざ脱会の了承を得る必要も感じませんでした。
脱会後初めて母親と喋った時、
私「私は母さんの信仰の自由を認めてるやん、私の信仰の自由は認めてくれへんの?」
母親「信仰なんかしてないやん」
私「信仰しないという自由や!」
母親「認めへん!」
と平行線です。結局「親泣かせてそんなに楽しいんか!」に行き着きます。私は「そう思うんならそう思っとけばいいやん」と、まあ売り言葉に買い言葉です。
友達のアドバイスや、色々なブログ主さんを参考に、ゆっくり時間をかけて話さなければと思い、今は少しずつ落ち着いてきています。
母親が創価を脱会することはまずないでしょう。しかし、いつか私の、他の人の信仰しない自由を認めてもらいたいです。
できれば財務と選挙活動だけは無意味だと気づいて欲しい。
少しずつ、話していけば可能性はゼロではないと今は信じたいです。