と~ま君の部屋

楽しい老後を送りたいとやっています。所詮人生回り道。修士(人間学、仏教学)。ぼけ防止・脳のリハビリでやってるブログです。

これから土佐日記を教わってきますよん

2015年02月04日 12時41分45秒 | 大学院博士ごっこ2012年から2015年

美女がガイコツになるまでの絵巻

 

 

今日はこれから「土佐日記」の古文書講座(9:30~11:00)に生徒として参加する。楽しみである。今日で二回目。まったく読めない。読めないが、原文はある程度知っているので、気が楽だ。活字本ならなんとかなるだろう。文法もまだ大丈夫である。忘れていないだろう。たぶん。

それよりも、だんだん・だんだんと人生が失われていくことを実感している。還暦をとうに過ぎたが、人生の記憶というのが、荒削りなスケッチとなり果てている。私が一生懸命やってきたこと、いろいろと工夫して努力してきたことが、その詳細が思い出せなくなってきている。

私の人生の一部が完全に消えてしまっている。そして、時々思い出す。こんな場面で、なんで思い出すことがあるんだろうかと不思議になる。

こうした消失の場面が加齢と共に増えていく。

つまり、部分的に私は死んだのである。こうして死に一歩一歩近づいていく。消えてしまった私の人生は、意識としては存在しないし、意識がなくなったら、次は臓器不全である。臓器がまともに動かないなら、血流が止まる。血液は脳の最大のエネルギーである。そうなのだ。つまり脳が死んでしまう。そしたら、私という全体が終わりである。

しかしである。

死とはなんぞや。

そういう問題は、医者の世界の問題であろうけれども、日本古典の分野でも書かれている。

それは、「九相詩絵巻(くそう)」である。

美女が亡くなって、次第にガイコツとなっていく様を描いている。内容は以下のようになっている。

  1. 脹相(ちょうそう) - 死体が腐敗によるガスの発生で内部から膨張する。
  2. 壊相(えそう) - 死体の腐乱が進み皮膚が破れ壊れはじめる。
  3. 血塗相(けちずそう) - 死体の腐敗による損壊がさらに進み、溶解した脂肪・血液・体液が体外に滲みだす。
  4. 膿爛相(のうらんそう) - 死体自体が腐敗により溶解する。
  5. 青瘀相(しょうおそう) - 死体が青黒くなる。
  6. 噉相(たんそう) - 死体に虫がわき、鳥獣に食い荒らされる。
  7. 散相(さんそう) - 以上の結果、死体の部位が散乱する。
  8. 骨相(こつそう) - 血肉や皮脂がなくなり骨だけになる。
  9. 焼相(しょうそう) - 骨が焼かれ灰だけになる。

 

この絵巻を見て、修行僧は、修行のために思索する。(山本聡美、西山美香編 『九相図資料集成 死体の美術と文学』 岩田書院、2009年参照)

こっちのHPも参考になる。九州国立博物館収蔵品デジタルアーカイブ (http://d-archive.kyuhaku.jp/da/collection/info/id/61/

こういうのを見て、気持ち悪いと思うか、思わないか。それはそれで自然の流れであろう。しかしである。「死とはなんぞや」「どこからが死で、どこまでが生か」とか、私のように考えていると、逆に「気が楽になる」のである。

なぜか。

生きているうちから、私のように加齢と共に死んでいくからである。死は突然でなくて、ゆっくりやってくるからである。

生老病死は、人の自然であるからである。

誰でも死ぬからである。

オレには関係ないのではない。

私も、そっちのあーたも、あっちのきーみも全部死ぬのである。

永遠に生きていたいっていっても、それは無理だ。

だから、もっと見つめた方がよろしい。オノレの死を、あるいは生を。そういうことを爺になってから考えてもいい。でも、もうちょっと若いときから思索したほうがよろしい。

でないと感情に振り回される。

感情が、人生万般の原因である。言い方が悪いとか、なんだとか、人生のトラブルの原因は殆ど感情にある。

多くのビジネス書とか、処世訓はこの類いである。こころが別にあって、こころの制御こそ成功のなんとかとか書いてある。これは間違っている。考え方の修正ということが、こころの修正なのである。まともに生きていきたかったら、こういうことを考えたほうがいい。キレるとか、友人と、あるいは恋人と、配偶者と別れる、修復できない関係になるっていうのは、感情が問題を抱えているのである。経験上間違いはない。感情をコントロールしていくことである。それは可能なのである。マジに。

感情はこころにあるのではない。脳の中にある。あるいは考えの中にある。だから考え方一つなのである。

私は、そう思っている。

 

あ、8:52である。

時間だ。

 

もう出かけます。ルンルンと。

 

 

(^_^)ノ””””

 

 

 

 

 

 

 

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