四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

アオスジアゲハ(その4)

2005-10-01 18:02:00 | 
アオスジアゲハ(その4)までめでたく書くことができました。観察を続けると次々に新しい事実に出会います。でも、5日金曜日の暑さには逆らうことができませんでした。来週は花がもっと開いてアオスジが乱舞しているのを見ることができるでしょうか?
仕事以外の世界に音楽と自然探索がある。どちらも奥が深くて面白い。

8月1日(月) 『朝の花壇を見てみる』
アオスジアゲハが花に止まっている姿は、まだ見たことがない。朝のうちに吸蜜しているのでは?それを確かめたくて、いつもより早い電車に乗って国会議事堂で下車し、溜池山王駅を通ってサントリーホールの上にあるアークガーデンに行き、花壇を見渡しました。それから、スウェーデン大使館に近い「ビルの谷間の公園」を通って神谷町に向かいましたが、どこへいってもアオスジやそのほかの蝶は一切見かけませんでした。
この時間帯は、ミンミンゼミが大合唱しますが、蝶たちはまだ林の中でお休み中のようです。

8月2日(火) 『快活な蝶』
以前カップルでゆったりと飛んでいたのを見た「ビルの谷間の公園」に行ったところ、水溜りの向こう側の木の上の方で太陽の光を浴びながら3,4頭のアオスジアゲハが戯れるように飛んでいました。彼らなりに、かなりの大サービスだったように思います。
緑色っぽくて見分けにくいですが、小さな花が咲いていて花に止まって吸蜜行動をとっている様子も伺えました。とにかく、今日は初めて吸蜜しているところを目撃できた、ということで万歳!
今日の様子を見ていて、アオスジは明るいところが好きな「明るい性格」の蝶だと感じます。木陰を飛んだりはあまりしません。そしてとにかく飛び方が早くて、飛んでいるところを写真に収めるのはほとんど偶然といっていいくらいでした。本当に「快活な蝶」という印象です。

8月3日(水) 『昼間が活動時間のようだった』
今日は、無料コンサートもそこそこに、観察を続けました。
さらに昨日見た花のところに多くの個体が集まっていました。蕾が開いて花の数が増えたのでしょう。もう確実に蜜を求めている行動です。
他の人の写真でもアオスジアゲハは、昼過ぎに花に止まっていることが多いようですし、自分の目で見ても昼間は食事にそして愛を求めて盛んに活動している時間帯なのでは、と理解ました。
今日もカップルの低空飛行に出会いました。通常は敏捷に飛ぶアオスジもほんとうに無用心にすぐそこを二人でゆらゆらと舞っています。携帯で写真を撮っていたら、2頭は並んだまま風に流されて青空を背景に向こうのほうへ行ってしまいました。
幸いなことに都会の人たちは、こんなにアオスジアゲハが近いところを飛んでいても、誰ひとり捕まえようとする人はいません。でも、僕のように関心を示す人がほとんどいないというのはちょっと寂しいような気もします。こんなに美しくけなげに生きているのに・・・。
そのほか、1頭で低い木を調べるように飛ぶ個体がいたので、よく見るとクスノキの若い木でした。産卵場所を探していたのだと思います。

8月4日(木)
食事後、谷間の公園に立ち寄る。火曜日は3,4頭なら、水曜日は5,6頭、今日は7,8頭が花の近くを飛交って蜜を吸っています。

8月5日(金) 『猛暑到来』
今日は、あまりにも暑いので、アークカラヤン広場行きやアオスジアゲハの観察はやめにしました。ニュースによると36度の猛暑だったそうです。神谷町一帯はミンミンゼミがますます元気さを増して夏本番というところです。

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アオスジアゲハ(その3)

2005-10-01 17:40:00 | 
7月26日(火) 『アオスジは花の咲く公園にはいなかった』
昨日、あのあとは、近所のお寺方面にもいきましたが、1頭も飛んでいませんでした。
サントリーホールの上にあるアーク・ガーデンには以前通ったときに花が咲いていたので、吸蜜していないか確かめたくて行ってみました。ここは、近くのビルで働く人たちが思い思いに昼休みを過ごす明るい庭園風の公園です。黄色やオレンジ色や白い花も咲いていますが、アオスジは全然ませんでした。
ビルの谷間にある公園は、大きな木もあり、隣は木々に覆われたスウェーデン大使館で、林のプロムナードをちょっとそれたところにあります。昨日はその公園付近を蝶の通り道かと思いましたが、ここは木々が多く身を守るのに最適で、生まれ育ったクスノキも近くにあり、アオスジアゲハが集う広場になっているような気がしてきました。
多分、アオスジアゲハたちは、朝早いうちに別のところに咲く花を訪れ、蜜を吸っているのでしょう。そして、お昼は、食事はもう満ち足りていて、思い思いに相手を求めて飛ぶ時間帯になっているのでしょう。これが、僕の仮説です。
昨日は、アオスジは多すぎて数えるのを止めました。ここ界隈で圧倒的に多い蝶はアオスジです。そのほか、散歩の道すがら、クロアゲハに二度、アゲハに二度、そしてミスジチョウの仲間にも出会いました。都心なのにこの蝶の種類と数の多さはすごい!
今日は、午後から平塚工場に行きました。ちょうど台風7号が近づいてきた。最近羽化した、恋の季節のアオスジアゲハたちにとっては、初めての試練かもしれません。明日は晴れて暑くなりそうですが、無事に過ごしているか、見届けにいきたいと思います。

7月27日(水) 『嵐が去ってもっと増えたようだ』
台風も去り、今日は暑いので、涼しい店で食事しようと思い、神谷町駅北側の小公園近くまでくると、アオスジが2頭低い位置でゆらゆら飛んでいました。今まで気づきませんでしたが、そこにはクスノキが何本も植わっていました。昼休みで大勢が食事に出てくる駅近くにもいるとなると、先週よりも多くなっているような気がします。
ビルの谷間の公園で2頭のランデブーを微笑ましく見ていたあの場所にいくと、何頭も飛んでいて、カップルが仲むつまじくゆっくりと飛ぶ姿は見られなかったものの2頭が挨拶がてら互いにぐるぐる渦を巻いてから離れていくような場面も見られました。木陰に座りしばらく遠くに近くに飛ぶのを目で追っているとゆったりした気分になってきました(午前中はしんどかったのだが)。
台風の風は大したことはなかったですが、大雨でした。しかしこれ位の嵐はものともせずむしろ緑が多い場所ならいつでもどこでも飛んでいる感じでこれからがピークのような気がします。
来週は大分涼しそうなので、アオスジに会うには絶好の日和のようです。

7月28日(木) 『小田原にて』
今日は、小田原工場・研究所に朝から出張しました。バスの中でおもろい先輩Fさんに会いました。話をしていると、ふと「あそこの空き地の雑草がなくなった」とつぶやきました。「雑草がどうかしましたか?」と聞くと、「色々な帰化植物が生えているんだ。たとえば、アカバナユウゲショウとか」という。漢字では「赤花夕化粧」と書くのだそうだ。なんとなまめかしい名前なんだろう。「僕の若い頃は、帰化植物ではヒメジョオンが多く生えていましたが、最近はドンドン新しいのに置き換わって名前も分かりませんね」「帰化植物より最近は帰化動物の話題も多いね。タイワンリスとかブラックバスとか」すっかり朝から話し込んでしまいました。
小田原工場に着くと、盛夏には毎年クマゼミのシャワシャワシャワ・・・という鳴き声が聞えるのですが、今年はまだ聞かれませんでした。8月23日にまた小田原出張があるので、楽しみにとっておきましょう。

7月29日(金) 『アークカラヤン広場で木管五重奏を聴く』
1週間ぶりにアーク・カラヤン広場(昼休み無料コンサート)にいってきました。行きの道すがら、プロムナードには、2頭が追いかけっこする姿やヒラヒラ高いところを舞う姿がところどころで見られました。
広場では木管五重奏の演奏でシューベルトの「アベマリア」やシューマンのピアノ曲「子供の情景」を木管五重奏にアレンジした曲を演奏していました。演奏の途中で、ビルの間に生える大きな木の上のほうから2頭のミンミンゼミが鳴き始め、木管五重奏とかぶさってしまいましたが、いかにも夏の広場での演奏という感じがしました。
あのアオスジアゲハが集う場所「ビルの谷間の公園」に行くと小さな水溜りでスズメが3羽水浴びしていましたが、3,4人の若い女性のうち一人がそれをみて「あ、かわいい」といって明るい表情をしていました。そのような光景に心を動かす女性は何ともいえず好ましい。
今日はそこかしこで13頭のアオスジアゲハに出会いました。

シューマン 子供の情景


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アオスジアゲハ(その2)

2005-10-01 12:04:00 | 
アオスジアゲハ(その2)です。まだ、どうやって食事しているのか現場を見ていませんが、とうとうよい観察場所を見つけました。

7月25日(月) 『ビルの谷間の公園にて』
今日、ビルの谷間の公園ちかくのテラスで座って見渡していたら、ここは通り道にあたっている恰好の観察場所のようで次々に飛んできました。その近くを歩いていると2頭がすぐ近くで仲良く飛んでいてもう手が届くくらいでした。
子供さんをつれたお母さんがそれを見て子供さんに「あ、きれいなちょうちょだ」と指差していたので、「アオスジアゲハですよ」と教えてあげました。僕の肩にも止まりそうになるし、夢中で写真を撮りました。うす緑がかった空色で、鮮やかでしたねぇ。
毎日何かを見つけたいと通っていると、いい場所が見つかったり最高の場面にめぐりあったりできる。いい思いをさせてもらいました。



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