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「昔のお風呂は暗闇だったwwww」について考える

2014-11-26 05:37:56 | 健康管理・病気

日本人は、世界でも稀にみるほどの“お風呂好き”。「毎日、お風呂に入る」といっても誰も驚きませんが、欧米諸国ではあまり例がみられません。また、お風呂に“浸かる”文化も世界的にみると珍しいといえます。

しかしながら、“風呂”といえば日本も昔は湯に浸かるというよりは、蒸気を利用した蒸し風呂のことを指しました。今でいうところのサウナに近いといえます。江戸時代の銭湯も、当初は蒸し風呂タイプが主流でした。

ただ、各家庭にお風呂があったわけではありません。そこで繁盛したのが「湯屋」、つまり銭湯です。ただ、お湯がたっぷり張った現在の銭湯のスタイルになったのは明治になってから。いくら日本は水が豊富といっても、今のように水道が発達していたわけではないため、水は貴重品。お湯を沸かす薪も貴重品です。そのため、身体を洗う場所と浴槽の境には低い鴨居があり、これをくぐって行き来するようにしていました。こうすると、浴槽部が隔離され、立ち込めた蒸気が逃げず、湯量も少なくて済むというわけです。ただしそのかわり、光がほとんど入ってこないため、湯船のエリアはほぼ真っ暗。そんな中に入っていく際には「冷え者でござい」と一言発するのがマナーだったそうです。

こうした“蒸す”入浴スタイルを経て、ついに“浸かる”タイプの「据え風呂」が登場します。たとえば、皆さんご存じの五右衛門風呂。安土桃山時代に盗賊として名を馳せた石川五右衛門が釜茹での刑に処されたことからその名がついたこの風呂は、鉄製の風呂桶を下から直火で焚いて湯を熱します。素足で入れば当然やけどするため、浴槽に浮かべた木製の板を踏んで入ることが一般的でした。

この五右衛門風呂、当初は関西地域の据え風呂として使われていましたが、関東では鉄砲風呂と呼ばれるものが台頭します。鉄砲風呂の風呂桶は木製。その隅から、鉄や銅でできた筒が煙突のように伸びていて、薪で沸かす仕組みです。こちらもまた、筒状の部分に誤って触れたりしたらやけどを負うといった代物で、触れないように格子状の仕切りがあるものが多かったようです。

お風呂は“くぐって”入るものだった!?

江戸時代の銭湯は「入り込み湯(いりこみゆ)」といわれ、当初より男女混浴です。これは、江戸末期まで続きました。採光も何もなく、「ざくろ口」(注)の中は暗く、風紀を乱すものも少なくなかったのでしょう、何度か禁止令が出されます。しかし、実際はなかなか改まらず、天保の改革(1841~43)の際、厳しく取り締まりが行なわれました。その結果、浴槽の中央に仕切りを取り付けたり、男女の入浴日時を分けたり、また男湯だけ、女湯だけという銭湯も現われました。

(注)「ざくろ口」:江戸時代の銭湯の浴室(湯舟)への入口。蒸気浴と温湯浴を組み合わせた戸棚風呂(注)の引戸の開閉が不便だったため、入口を開放し、湯気が外部に逃げるのを防ぐため入口を低くしたもの。当時の湯量は約一尺というから、30㎝ほどの、半身浴でした。

 

ふろ 【風呂】

《「室(むろ)」から変化した語。「風炉(ふろ)」からともいう》

1 入浴のための設備。また、その場所。湯による温浴のほか、蒸気浴・熱気浴がある。古くは、蒸気を室内に籠もらせた「蒸し風呂」が普通であったが、江戸時代初期に浴槽に湯をたたえた「水(すい)風呂」が生まれ、広まった。「―がわく」「―を使う」「露天―」

2 ふろや。銭湯(せんとう)。湯屋(ゆや)。「―に行く」

3 塗りおわった漆器を入れて乾かす室(むろ)。

4 鍬(くわ)・鋤(すき)の柄と金具との間の木の部分。

デジタル大辞泉

もともとお風呂には水(湯)はなかったのです。熱い蒸気(風)のある場所だったのです。「呂」は当て字で意味はありません。

平安時代の貴族は年に数回しか蒸し風呂に入りませんでした。さらに家から出るのがほとんどできないため、生活すべてを自分の部屋で行っていました。もちろんトイレもおマルです。十二単は女性を縛るロープのようなものです。一人で歩くのは大変だったようです。そのため香りの強いお香を炊いていたのです。フランス貴族の香水と似ています。

貴族は庶民より栄養状態が悪く短命でした。お風呂に入らないから、皮膚病も多く、あの厚化粧は皮膚病隠しだったという説まであります。笑うとひびが入るから、扇子で顔をかくし、口をすぼめて「ほほほ・・・」と笑っていたそうです。

今は家にお風呂がある、いい時代です。

浴衣と風呂敷の語源・由来.について考える

 

したっけ。

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14 コメント

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Unknown (☆楽豆☆)
2014-11-26 11:29:51
こんにちは、都月滿夫さん。

お風呂は今では一家に1つは当たり前。有難い時代です。
私が本当に小さな子どもの頃は長屋が近所にあって共同風呂だった建物もありました。見た記憶があります
もちろんおトイレも然り。
初の銭湯体験は25歳だったかな~
お友達の実家にお泊りしたときに銭湯を使ったんです。
面白かったですよ♪♪
Unknown (みゆきん)
2014-11-26 12:18:04
スバらしい雑学
北海道の親戚宅には、未だに外に五右衛門風呂が置いてあるのよ
私は入らなかったけど、母が入った
五右衛門風呂のお湯の色が・・・・
たぶん・・・水を足しながら沸かしてるんだろうな
気持ち悪かった
((((( ( (ヽ(;^0^)/
★楽豆さん★ (都月満夫)
2014-11-26 13:31:16
私の銭湯体験も25歳の時。
結婚して団地に入ったのですがお風呂がなかった。
赤ん坊の時は銭湯だったらしいのですが、記憶がありません。家にお風呂があった記憶しかありませんでした。
初銭湯は恥ずかしかった思い出があります。
すぐに出てきました^^
したっけ。
★みゆきんさん★ (都月満夫)
2014-11-26 13:33:35
子供のころ近所の家に五右衛門風呂があって、入ったことがあります。
五右衛門風呂の由来は知りませんでしたが、面白かった^^
したっけ。
こんにちは^^ (きままなマーシャ)
2014-11-26 14:01:25
銭湯は行ったことないと思います。
今、スーパー銭湯ってあるでしょう。
何種類もあって楽しそうですね。
温泉は大好きです。
広くて誰もいないとついつい泳ぎたくなります^^
指宿の砂蒸し風呂も楽しかったです。

★きままなマーシャさん★ (都月満夫)
2014-11-26 14:27:13
温泉はいいですね。
誰もいないと、ついつい泳いでしまうのは何故でしょうね^^
したっけ。
そうですよね~ (はなこころ)
2014-11-26 16:42:23
明治になって
男女別々
になったのですよね~


日本人には稀?
ですが
温泉が嫌いです。

・・はなこころ
Unknown (青翠)
2014-11-26 17:47:23
子どもの頃は五右衛門風呂だったよ。
底板を上手に踏んではいってましたよ。
祖母が言ってたけど、髪の毛はめったに洗わないって。
祖母の若いころの頭は、けたぼをいれて、島田みたいな頭でした。
★はなこころさん★ (都月満夫)
2014-11-26 18:09:06
そうですね。
男女別々という意識がなかったのdしょうかね。
え、本当にまれですね。
温泉に浸かると、日本人で良かったと思います。
ちなみに、当地のしないの銭湯はすべて温泉です^^
したっけ。
★青翠さん★ (都月満夫)
2014-11-26 18:10:48
五右衛門風呂だったんですか。
家か木桶のお風呂でした。
そうそう、私の婆ちゃんも髪は洗いませんでした。
毎日櫛ですいていました^^
したっけ。

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