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田並から野凪へとの山越えの道を歩くのに失敗したので、そのまま野凪に帰るには42号線を帰るしかありませんが、そのまま野凪に戻るのは癪なので、田の崎の先端まで歩いて行けるのかという疑問も芽生えて来、田の崎の東側の道を先端方向に歩いていくことにしたのでした。
その道は途中までは車で入って行くとこが出来(行き違いは出来そうもありません)、途中からは細いですが舗装された道が続きます。
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途中から地道に変わりますが半島の首から10分も歩けば先端に出られます。
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私は若い頃、現在住んでいる大阪のマンションの近くの寿司屋に度々行ったことがあったのですが(今はお金が無いので寿司屋には殆ど行かない)、そこのご主人がジュリー(沢田研二)の売れてない頃と前置きして、お金が無くて訪ねて来た時はお金は要らないとお寿司を食べさせてあげたことがあったという話を聞いたことがあり、そこのご主人が田の崎に電車で行って釣りをして帰ってくると言う話を何度も聞かされていたのでした。ジュリーが奢ってもらったことを覚えているのかどうかは知りませんし、勿論寿司屋のご主人の話がホントかどうかも知る由もありませんが、もしホントだとしたらジュリーはそんな昔があったことを思い出したことがあるのだろうか、そのご主人が亡くなったことを知っているだろうかと思ってしまうのです。そんなことを考えながら、ずっと歩いていたのです。
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先端に出たのは2時ごろ、左側の沖磯には何人もの釣り人が乗っていましたが、動く様子が窺がえません。2時は渡船が迎えに来る時間なのでした。私はこの田の崎沖で釣りをした経験がありません。
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右側の海の様子、双島も見えている筈ですが何処なのかよく分かりません。遠くに見えているのは江須崎、近くの半島は田子の地磯かも知れません。
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地磯は余り切り立ってはなく、高低も余りないので歩き易そうですが、こういう場所は海際に出ても深くはありません。
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ずっと西側を見渡すと、浜が広くて西側の方に人が居るのが確認できます。この地磯に通っていたと言う寿司屋のご主人は、いったいどの辺りで釣りをしていたのか、田の崎の先まで歩き易いのは分かるけど、駅からは重い荷物を持っては随分遠いと思うのです。
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なので西側の浜まで歩いてきました。意外にも遠くで見ていたより人は多くいます。
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最初出て来た浜からこの西側の地点まで15分歩いています。
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そしてこちら側にも42号線方面へ帰れそうな道があったのです。ホントは半島を一周したい気持ちがあったのですが、帰りはこちらを歩いてみようと思ったのでした。
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こちらの道を歩くと僅か3分ほどで元来た道に合流、左が先に歩いた道、右が今歩いてきた道です。先に左を歩いたのはここの立札が右への道は農道なので単車は入るなと書いてあったのが理由です。なので42号線から来たなら、車を置いてここまで歩いたならここまで1分もかからないので、右へと進路を取るのが正解のようです。
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ここが車で来れる最終の場、停めれる車は4~5台です。田の崎を一周しようと思ったけど、妙な探究心を起こしたので元の黙阿弥、またまた42号線を野凪へと歩かなければなりません。
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戻ってきて、あらうみ渡船の近くの山越えの道の入り口がここ。もう一度と、この辺りをいくら探してもやはり案内札は見つけることが出来ませんでした。
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このあらふねリゾートと那智黒の看板の間に大辺路への登山道があるのです。何らかの理由で案内札が無くなってしまったのでしょう。地元の人、特に案内人を自負する人は案内板が無くなってしまったら、即手当をしないと地図を頼りにやって来る人に有らぬ迷惑をかけてしまいます。田並で親切にして頂いたお二人も、完全にここに案内札があるものと思って喋っていました。地図もタダで配布してくれているのではないのですから。
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