
今日の「 お気に入り 」は 、最近読んだ本の一節 。
「 人生は障害物競走に似ている 。ひとつクリア
してもまたすぐ次が現れ 、クリアしきれない
まま死ぬんだろうなあと空を見上げると 、日
の暮れた西の空にぽつりと星が浮かんでいた 。
―― ああ 、夕星 。
昼と夜のあわいの中で瞬く星に一日の終わり
を重ねて惜しむのか 、もうすぐ訪れる夜を待
ち遠しく想うのか 。たった一粒の星ですら見
方がちがう 。わたしはこれからどんな選択を
繰り返していくのだろう 。どうか 、それを
まっとうしていけるようにと星に願った 。 」
。 。<(⌒∇⌒)! 。 。
阿部暁子さん の「 カフネ 」に続けて読んだ小説は 、
凪良ゆうさん の「 汝 、星のごとく 」 。
夕星 は 、ゆうづつ と読み 、金星のこと 。 一番星 、
宵の明星 、金星(きんぼし) 、明けの明星 、赤星(あか
ぼし) とも 。
この小説を読んだときも 、一度読みした後 、二度目
の時に 、時々 現われる 知らない単語を 、ネットで調
べた 。
たとえば 、クロシェ は「 オートクチュール刺繍専用
のかぎ針 」 、メティエ は 「 刺繍枠 」といった具合
に 。因みに 、「 オートクチュール刺繍 」は「 シャネ
ル や ディオール 、サンローラン の オートクチュール
( 高級仕立て服 )を手がける アトリエ で長い間培われ
て来た フランス伝統の刺繍のひとつ 」のこととか 。
きりがないけど 、「 リュネビル刺繍とは 、オートク
チュール刺繍の内の主たる技法のひとつで 、『 クロシ
ェ・ド・リュネビル 』という 、特殊なかぎ針を使って 、
ビーズやスパンコールを生地の裏側から刺繍する独特
の手法 」とか 。ほかには 、 ” homme fatal ” という
フランス語らしき言葉 、「 オム ファタール 」と読む
らしい 。これも生成AIに訊いてみると 、英語で 、
” An ultimately seductive and dangerous man ; ( ultimately の不定冠詞は an で、
a womanizer ” で 、「 ファム ファタール 」の womanizer の不定冠詞は なぜ a なんだ ?
対語(ついご) だと言う 。 ” femme fatale ” 。 u は 母音だけど w は 母音じゃないから 。 )
要するに 、「 とっても魅惑的で危険な男 ( 女 ) 」
または「 運命のひと 」または「 女たらし ( 男ごろし ) 」 。
<(⌒∇⌒)>
この小説もたしか本屋大賞受賞作 。
ついでながら 、Award ( 賞 ) を アワード と発音されると 、
とても居心地の悪い感じがするのは私だけ 。アワード 、ア
ワード と連発されると いたたまれない 。今日日 、小学生
だってちゃんと発音するぞね 。 ( award : əwˈɔɚd(米国英語), əwˈɔːd(英国英語) )
” Academy Awards ” は アカデミー賞 で良かった 。
アカデミー・アワード なんて言われたら 寒気がする 。
因みに 、生成AIに「 award と prize の違いは何? 」と
訊ねたところ、AIさんのお答えは:
「 『 award 』と『 prize 』は 、どちらも『 賞 』を
意味する言葉ですが 、与えられるまでの過程に違い
があります 。
award :
審査員などが慎重に選考して 、名誉や成果をたた
えるために与えられる賞 。 例えば 、アカデミー賞
などがこれにあたります 。
prize :
競争やコンテスト 、くじ引きなどで勝者や参加者
に与えられる賞 。 競争の結果や特定の基準を満た
した場合に得られる賞品や報酬を指します 。
言い換えると 、『 award 』は 審査によって選ばれる
名誉ある賞 、『 prize 』は 競争や抽選によって得られ
る賞品や報酬という違いがあります 。 」
Nobel Prize と Academy Awards を思い浮かべたとき 、生成
AIのお答えが 、一寸見には もっともらしいが 、その実 いい
加減なものだ ということが すぐわかる 。論理破綻 。 為にする
議論の好例 。
<(⌒∇⌒)>
「 汝 、星のごとく 」は 、刺繍がテーマのお話ではありません 、
念のため 。
小説の中で使われている西国の方言は 、馴染み深いもので 、
感情移入できました 。
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