地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

中ロ国境地域経済(物流・商流)視察「3」

2012年08月20日 16時07分13秒 | うろつきアーカイヴス
さて、綏芬河市への到着当日は日曜日(7月22日)だったので、オフィシャ
ル行事というよりも市街地状況視察の色合いでバスに乗ってうろうろ。


(まず綏芬河市博物館。先史時代からの文物陳列は何処の博物館とも似
たり寄ったりでしたが、「清」時代からこっち、西暦1700年前後からの清衰
退時期~中華民国~中華人民共和国にかけてのこの地域の歴史が大変
興味深い)


(清朝絶頂期にロシアとの間で結んだネルチンスク条約(1689年)から百
数十年後、衰退期に入った清国が結ばされた屈辱の璦琿条約・北京条約
後の国境を描いたロシア語版清朝全土地図)

この地図、現在の中国とはかなりの部分で違いがあります。現在はモンゴ
ル国が独立しているのは当たり前だとして、中国側から見た対ロシア北西
部国境線に注目。


(これが現在の中国(辛亥革命とロシア革命後の混乱期に独立したモンゴ
ル国の何とラッキーなことか。それを成せなかったウイグル人とチベット人
に同情します))


(不平等条約の極みである璦琿条約(1858年)・北京条約(1860年)の2条
約で、スタノヴォイ山脈以南・アムール川本流以北・ウスリー川以東(東韃
靼とも外満州とも呼ばれる地域)がロシアに割譲されました)


(タルバガタイ条約(1864年)・ホヴド界約・オリアスタイ界約(1869年)で清
ロ国境は天山山脈稜線に東遷し、清はイシク・クルなどを失います)

つまり綏芬河市博物館に掲げてあるロシア語版清国地図は北京条約後・
タルバガタイ条約前の1861~1863年頃に作成されたもののようです。

これら国境線変遷状況を現在のこの地の皆さんは深く学び、対ロ感を醸
成している模様。ま、両国が仲良くなれるわきゃないわな..


(時代はぐっと下って1990年、ソ連崩壊直前に綏芬河での中ロ国境交易
が開始された直後の状況。何も無い原野での露店販売)


(現在の綏芬河市。黒竜江省内で1・2を争う一人当たり所得の街。(中国
としては)大変美しい市街地)


(旧東清鉄道上の高架橋から綏芬河駅付近の線路・貨物積替え状況を
確認しました)


(駅構内が一望の下)


(左側3本のレールが中国国内で主に使われている標準軌(1435mm)。真
ん中のホーム挟んで右側がロシア仕様の広軌(1520mm)。国境越えの荷
はこのホームで積替えている模様)

ロシア側の国境都市ポグラニチヌイのグロデコヴォ駅にも同様の設備が
ありましたが、あちらは撮影禁止というか自粛せざるをえない雰囲気だっ
たので写真はありません。


(綏芬河国内線駅舎。中国の駅舎としては格別のデザイン。ロシアや日本
の影響が強かった東清鉄道沿線の駅ならでは)


(国内線駅舎内部は味も素っ気も無い、いわゆる中国仕様)


(乗車料金表です。牡丹江13RMB(169円)・ハルビン32RMB(416円)・大連
74RMB(962円)・北京86RMB(1118円)・上海129RMB(1677円)・蘭州138
RMB(1794円)・桂林176RMB(2288円)・トルファン181RMB(2353円)・昆明
184RMB(2392円)・ウルムチ184RMB(2392円)、とリーズナブルにもほどが
あると言うべき価格。もちろん最低価格の硬座(2等座席)料金なのでしょう
が)

しかし、4000キロ以上移動して2400円ぽっちというのはすごい。


(綏芬河市街地を東に出て線路をさらに確認してみました。左側の路盤を
注視してみると..)


(左から1番目と3番目の上を標準軌列車、2番目と4番目の上を広軌列車
が走るらしい)

ということは、軌間種によって列車の中心線がぶれるわけで、トンネルや
橋梁などかなり大きめに作っておく必要有りってか。


(綏芬河市パンフから抜粋しました。この機関車が走っているのはロシア
仕様の広軌上)


(満州国時代に作られた日本領事館。現在は学校として利用されているら
しい)


(旧日本領事館の隣はロシア連邦領事館)


(旧日本領事館の裏には北朝鮮領事館)


(繁華街には「青雲市場」と銘打たれた専門店ビル)


(「青雲市場」の中に数ある帽子屋の中の一軒です。どの店も、同業者
に陳列物や展示法などを盗み見させぬ様カーテン下しているんだとか。
笑わせます)


(ロシアからの買い物客向けに街中の看板はロシア語表記がほとんど)


(夕刻、北朝鮮領事館に隣接する朝鮮料理屋に行きました)


(回転台付丸テーブルは中国風)


(壁の写真には、おや? お亡くなりになったあの方が)


(給仕ししてくれた如何にも北朝鮮から来たとの女性がアチラの歌を唄ってく
れました。これがまた上手いのなんの。驚き)


(朝鮮冷麺です。美味かった)


(翌月曜(7月23日)、綏芬河市政府庁舎にて市当局・主要企業代表者と
ERINAデレゲーションメンバーとの面談会が開催されました)

当社の中国語訳業務案内を20部ほど配布し、20分前後PRを行ないました。


(綏芬河市政府庁舎正門前。何につけ大きく豪華に作っておくのが如何に
も中国風)


(昼前、市街地西部に位置する総合保税区に出向いて欧州資本のワイン
工場を見学させて貰いました。気候風土が、葡萄栽培北限よりやや南の
欧州中部に類似なんだとか、で、今後消費量の飛躍的増大が見込まれる
中国国内市場に向けて出荷していくらしい)

夕飯時にワインを舐めることが出来る有産階層が倍々に増えていくのは
確実で、いい商売になるじゃろ、と納得しました。


(市当局の接待で海鮮料理と白酎。強引に酔わされました)

これで綏芬河での予定は全て終わり。マイクロバスで西隣の牡丹江へス
タート。


(綏芬河市街地を出るとこの通りの畑作丘陵地帯。ロシア沿海地方のよう
なほったらかしの大原野というわけではありません)


(出来て間がないとのこの高速道路。交通量に較べて明らかにオーバー
スペック。あろうことか、歩行者や自転車通行者が横行。ま、荷馬車が走
らんだけマシ)


(東清鉄道に代わる路線として建設中の黒竜江省横断高速鉄道の高架
柱が並んでいました)

いくら国力亢進中の中国とは言えど、このインフラ整備ペースはやり過ぎ
かと思われます。建設時の大赤字を世界一の大人口から見込む運賃収
入でペイする目論みなのか、はたまた、元々ペイさせる気など無いのか..


(地味豊かそうな様子で一見北海道的風土)


(2時間ほど西に走ると牡丹江市街地)


(エネルギー純輸入国たる中国です。風車林立)


(道路両側には白樺林。大変良い雰囲気。それにしてもこの交通量でこの
インフラはいかんやろ)


(仰々しさ100点満点のサービスエリア。建物内にはまだ売店はありません
でした)

高速道路を下り、牡丹江の街中に入ると、


(いきなり渋滞の車列が迎えてくれました。写真の車、リアウィンドーに「新
手」とのお手製張り紙。日本で言う「若葉マーク」)


(狭い踏切内に我先に入ってくる大型バスやセミトレーラー。少しずつ譲り
合えばスムーズに行けるものを、我を張る同士で踏切内で動けなくなる事
態発生)

これはこれで中国ではいつものこと。


(旧東清鉄道の牡丹江駅です。変な感じの建物が如何にもこの国っぽい)



-------------------------------------------------------
● ㈱東洋硬化へのお問い合せは当社ホームページの「お問い合せ」欄、
   または、TEL:0942-34-1387  FAX:0942-36-0520
   所在地:福岡県久留米市津福本町1978-1 へお願い致します。

● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生(クロムメッキと
   全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
   と書くのが日本語的には正解)が得意です。

● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 高温耐酸化性に優れ、高硬度を保持する窒化クロムアルミ膜成膜可能
   です。

● 高硬度・平滑性・滑り性に優れたDLC( Diamond Like Carbon :
    ダイヤモンドライクカーボン)膜
の成膜可能。さらには、本邦初、DLC
   膜の再生加工も開始。

● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
    可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。

● マグネシウム合金上へのアークイオンプレーティング成膜が可能です。
    今まで難しかったマグネシウム合金製部品への耐磨耗性付与
    ご利用下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 超厚付電気ニッケルめっきやフレーム溶射・アーク溶射による、短納期
での寸法・形状・機能の復元加工。

-------------------------------------------------------


人気blogランキングです。押してくださると嬉しいです。




福岡よかともランキング



最新の画像もっと見る

コメントを投稿