地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

「十五少年漂流記」謎の島を行く、を観ました。

2006年01月04日 16時34分28秒 | 毎日がつらつらと過ぎていきます


朝からのんびり新聞を読んでいたら、RKBが8時ちょうどから、「十五少
年漂流記」謎の島を行く、という番組を予定していることがわかりました。
昨年7月に流したものの再放送です。昨年は放送された後で気づいて、たい
へん悔しい思いをしました。

これは是非とも観ねばなるまい。

覚悟を決めてテレビの前で、どてらを着て、コタツで丸くなりながら、きち
んと観ました。

十五少年漂流記を最初に読んだのは、確か中学1年生だったと思いますので、
取り立てて早い時期から愛読書としていた訳ではありません。

ただ、一読後、舞台設定のリアルさから醸し出される現実感を「しぶ~い」
と受け止めた記憶があります。

リアリスティックな話だからこそ、その時に感じ、さらに今までずっと思っ
ていた疑問を、今日の番組では謎解きしてくれました。

その1) チェアマン島(物語の終盤にチリ沿岸部に位置するアノーヴェル
島(ハノーバー島)であるということがわかる)が、チリの地図を見てみると
わかる通り、絶海の孤島ではないのに、ストーリー中では孤島の様に扱われ
ている。本当のところ、アノーヴェル島と周辺の島々との距離はどのぐらい
あるのだろう?

→ 実際、アノーヴェル島は周辺の島々とは、極く近接しています。となり
  の島など指呼の間程度です。


その2) 物語では東の沖合いに、氷河のきらめきではないかと思われるほ
のかな光を見るシーンがあるが、やっとこさ確認できる程度に本土とへだ
たっているのか?

→ チリ本土とどの程度の距離があるのかははっきりとはわかりませんでし
たが、かなり近いのは確実です。ただし、本土との間に高い山々を持った、
他の島がある様ですので、はるか遠くに氷河を望むのは無理だと思われます。


その3) アノーヴェル島の地形がわずかに垣間見える程度の日本製の世界
地図でさえ、物語のチェアマン島とは、形状が大きく異なっていることがわ
かるが?

→ 今までずっと、日本の地図会社だって南米の無人島まではきちんとは記
述していないんだろう、と思ってました。地図会社の正確さはともかく、モ
デルとなる島が別にあったことで、謎は氷解です。


その4) アンデス山脈が海に落ち込むリアス式海岸、かつ氷食でのフィヨ
ルドさえありそうな地域なのに、チェアマン島の平坦さと牧歌ぶりは、どうしたことか?

→ これも上と同じで別の島がモデルですので、その落差が埋まりました。


で、そのモデルの島はと言うと、


(ニュージーランド東方であるのは、物語のチェアマン島と同じなんですが、
かなりニュージーランドに近いところにあるチャタム島です。近いといって
も数百キロの距離。経度は西経です。日付変更線を曲げて、ニュージーラン
ド本島と同じ日付としてあります)

ご覧の通り島の中央に湖があって、しかも淡水湖であるとのこと。島の地形
は至って平坦。物語の舞台そのままです。

ちなみに物語のチェアマン島はと言うと、


(有名な図です。架空の島としては世界一有名かも)


僕としては、ジュール=ヴェルヌには、実在の島での子供達の冒険を描いて
欲しかったという気持ちも部分的にあります。

番組中で再三言われていたことですが、実際のアノーヴェル島の地形と気候
では、あの話は成立し難いと思います。もう少し北の暖かい地方の島を物語
の舞台とすれば、なんとかなったかもしれませんが。

でも、どちらにしてもアンデス山脈の支尾根の切れ端の様な島々しかない訳
ですから、チェアマン島のあの平坦さは望むべくもありません。

それに、物語に細かく描写されている比較的温和な気候程度ならば、作出当
時、ヨーロッパ人は住んでいなかったとしても、先住のインディオならばま
ず間違いなく住みついていたでしょうし、一度も人が定住したことがないそ
こそこ大きな島嶼は、当時の世界を見回しても存在を確認しがたく、実在の
島には設定しきれなかったのだろうと考えられます。

モデルとしたチャタム島にも有史以前からのポリネシアンが住んでいたし。

そういう意味では、人間の移動能力と環境適応能力って、大昔からすごいです。


「十五少年漂流記」は中学生になってから読みましたが、「ロビンソン・ク
ルーソー」は小学校の4~5年生の頃じゃなかったかな。順番がこうなって
いますので、「十五少年」の清々しさが嬉しかったのを覚えています。

無人島ものではなく漂流ものなのですが、確か中学3年生の時に、ポーの
「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」を読みまして、こ
わくてトラウマ気味になったことがあります。

ゴールディングの「蝿の王」は、大人になってから。それも予備知識を充分
いれてしまってからでしたので、良くも悪しくも、影響らしいものはありま
せん。


アノーヴェル島もチャタム島も行ってみたくなりました。仕事の名目で好き
放題できる椎名誠が心底うらやましかったです。

いつかそのうち行く機会を作りたいですが、僕んとこに関係する仕事は、ま
ずないです。

残念ながら。


 椎名誠の感動2万マイル! 「十五少年漂流記」謎の島を行く


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