地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

うろつきアーカイヴス 2004年春・香港&ミャンマーの巻(その2)

2006年03月29日 20時31分47秒 | うろつきアーカイヴス


鼻風邪で発熱してしまいました。土曜日から9日間、ヘビーに出かけるというのに、
こんなヘナチョコなことじゃいかん、と思いながら節々を痛くしています。



さて、それでは、第2回目。ミャンマーの首都、ヤンゴン国際空港に着いたところ
から始めます。これ以降は、東洋硬化ホームページコラム欄に載せ、「メルマガ久
鉄協」にも既に掲載している原稿を軸として流用しながら、エピソード付け足しや
新たな写真載せもしていこう、と思います。

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コラム      田舎の国なりに考えることは多い  その1

  
 4月下旬に用務でミャンマーへ行った。この国には3つの季節があるという。
6月から10月までの雨季、11月から3月までの乾季、4月と5月は暑季と言うらし
い。
 遅い午後、香港発のミャンマー航空機でヤンゴン国際空港に降り立つ。


(外観はド派手なターミナルビル。さすが上座仏教国の配色。内側(滑走路側)か
らしか拝めません)


(これに乗って香港から飛んで来ました。確か、ミャンマーの航空会社だったと思
います。日本には飛んできていなかったはず)

 日本でなら、さしずめ昭和30年代後半あたりを彷彿とさせる古めかしい趣の
ターミナルビルである。入国審査を終え、エアコンエリアから外れた途端、凄まじ
い熱気に包まれる。聞けば、摂氏41度であるとのこと。しかも、既に昼日中のピー
ク温度からはかなり下がってきているらしい。湿度は日本で日頃体験しているもの
より若干低めには感じたが、気温との相乗効果もあり、やはり体感的には我々には
未体験のものだ。暑季との名に違えない。
 空港からヤンゴン街中までは車で30分ほどかかるとのこと。早速、ターミナル
ビル前に行列を作っているタクシーに乗り込もうとして、ある事実に気づく。
 かなりの年季が入った日本製中古車ばかりがずらりと並んでいる。そうとうに古
い年式のカローラヤサニーやギャラン、ファミリアもある。あちらに佇んでいるい
るのは、もしかしてパブリカ?! ボディーが凹み、窓ガラスがなくなっている車も
多いが、毅然と現役を名乗っていることには違いない。
 意を決して目の前のサニーに乗り込む。運転手がすかさず聞いてくる。
「ニホンジンデスカ?」
トルコ ・フィンランドと並んで世界3大親日国と言われる(誰が言ったんだろ
う?)この国では、ただの若造の日本人にも、非常にフレンドリーだ。片言の日本
語だけでは意志の疎通に事欠くので、私と連れの乏しい英語で運転手と会話する。
 日本から輸入する中古車の性能が素晴らしいこと、日本人は車の定期整備をきち
んとやっているので、日本人が乗っていた日本車は中古車市場で特によい値がつく
こと、新車としてもここミャンマーでは、ベンツEクラスよりクラウンやセドリッ
クの方が人気があること、日本車ディーラーがもっとたくさんあれば良いと思って
いること、乗合バスでさえ日本からの中古車ばかりが採用されていること、勿論、
自動車ばかりでなく工業製品全てにおいて日本製には絶大な信用があること、など、
聞いている限りでは褒められ過ぎて臀部と背中がむずむずしてくる内容ばかりであ
る。


(ヤンゴン市内に入ってきました)

 たどたどしい英語で会話しているうちにヤンゴン市内に入ってくる。夕刻の仕事
帰りの人々がバス停に溢れている。そこへ乗合バスが入ってくる。見覚えのある塗
装である。連れが言う。 「京都市営バスだぞ!」
 なるほど横腹にその通り記載されたままである。その後ろから赤系の塗装を施さ
れた別のバスが続く。吹田市出身の連れが言う。 「今度は大阪市営バスだ」
 更にその後ろに姫路市営バスの文字が見えた段階で、あることに気が付いた。
 この国では車は右側通行である。日本からの中古バスの乗降口は、当然のことな
がら進行方向に向かって左側についており、乗客はバスの前か後ろを、一度道路の
中央側に回りこんでから乗り降りしなければならないのだ。右側通行の国から中古
バスを輸入すればこんな不便は生じないのだが、前述の諸理由から、左側通行用
の日本のバスをわざわざ使用しているのだ、と運転手は言っている。


(パゴダの横を高速で走り抜ける日本車たち)

薄暮の熱気の中、これら乗合バスと中古日本車・日本製バイクの大群の中を、ヤン
ゴン中央駅に向かって、我々を乗せたタクシーは進んだ。


(ヤンゴン中央駅。趣き充分)


我々はこれほどに信頼され、信用され、評価されている。数十年も前からの、こと
によったら百年以上前からの先達の努力により、これらのものを勝ち得ている。
翻って私たちは、我々の世代は、次代にこれら評価に上乗せした付加価値を受け渡
し終えることができるのだろうか? 後世の歴史家の批評に耐える行状であるのか
否か、自問自答していかねばならないと思う。
               
  
(怪しいけれどいとおしい超中古日本車タクシー)                                                【 続く 】

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ここまでが既に書いていた原稿です。

何と言っても、我々日本人にすごくフレンドリーなのがいいです。多少リップサー
ビスが入ってるとは分かっていても、最高の友人の国だ、などと持ち上げてくれる
のですから。

もしかして、喧嘩を売られてるんじゃないかなー、と半分かた思いこまされてしま
う様な、韓国などの観光ガイドの口調に較べると、まさにピンキリの差です。

ついこの間ベトナムでも感じましたし、タイでも思ったことなのですが、我が国と
我々の文化に親近感や好意を持ってくれている、これら近隣の国々との友好を、
もっともっと積極的に深めていくべきだろうなと。



(宿をとったホテルのレストランでの夕食。インドを隣国に持っているせいか、こ
こはカレー食の国だったのでした。この日から毎日、カレーを食べ続けることにな
りました。ただし、写真のカレーは外国人向けに極く上品に盛られています)


(遅い時刻にホテル近くのシュエダゴーンパゴダを見に行きました。境内をうろつ
くと、礼拝している地元の方々がたくさんいました。この国の仏教は、生きた宗教
として、顕在の様子でした)


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