峠おやじの「たわごと」

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想定外の連続(徳川家康)

2012年09月17日 | 歴史
徳川家康といえば、忍耐の人というイメージがある。
しかし、その人生は想定外の連続だった。

NHKのBS歴史館は9月15日に行われた関ヶ原合戦に合わせたように
戦国武将・決断のとき(1)関ヶ原の合戦「家康・最後に勝つ男の条件」を放送した(9/13放送、9/17再放送)。

三河の戦国大名家に生まれたのに3歳にして母親と離別。6歳で父が亡くなり、織田家と今川家の人質となり19歳まで人質人生。桶狭間の戦いで今川と決別。その後も武田信玄に破れたり、信長に妻と長男を殺すよう命じられたり、数々の想定外の出来事に対して忍の日々が続く。そして本能寺の変では堺から九死に一生の伊賀越えを敢行している。これも人生最大の想定外だったかもしれない。

番組では関ヶ原の戦いの前からの根回しなどを丹念に検証していき、1日で決着がついてしまった戦いのターニングポイントが家康の逆ギレに近い決断によるものとしている。

関ヶ原は想定されていた戦場ではなく、先発隊の福島正則や池田輝正などが岐阜城攻略など勝手に戦さを進めて、西軍の籠もる大垣城より西の赤坂まで進出していってしまったために戦場になった。普通なら美濃・尾張国境の木曽川付近とか、以前の小牧・長久手付近のような長期戦を予想していたわけである。

しかも徳川主力舞台の秀忠軍は到着してない。そして関ヶ原の狭い谷での決戦になったため、有利な布陣の西軍に対するのも想定外。小早川の裏切りは画策しておいたものの模様眺めを決め込まれてしまったのも想定外

そんななかで小早川軍に鉄砲を打ちかけることによって決断させたのは想定外の事態に対する逆ギレに近い決断であろう。まかり間違えば打ちかけた方に向かって来られる可能性もあるからギャンブルではある。しかし追い込まれたときにこういうことができるのは肝が据わっている証拠で、想定外の事態を幾度もくぐり抜けているからできることであろう。

考えてみれば、現代社会の政治・経済などでも規模の大小こそあれ想定外の連続である。どれだけ科学が進歩しても地震・雷・火事・おやじ(台風)の被害は予測できない。9.11や3.11も想定外の出来事である。でも全て想定外で逃げていては解決できない。

結局はそのときそのときに最善と思う事や相手の裏をかく事(相手にとっての想定外)をすることで事態を好転させていかねばならないのだ。

官僚や電力会社の言う想定外は自分の利益を守るためについている方便である。本当に想定外と思っているなら単に無能なだけだからさっさとお役ご免にしなければならない。本当は想定外ではなく、想定通り実行すると自分の不利益になるからやらないのであって、そのあたりを国民は騙されないようきちんとチェックしてなくてはならないのだ。

番組で講釈した地元歴史研究家の博物館

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1 コメント

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中山道博物館の先生では? (ナワ~ルド@峠おやじ)
2012-09-17 21:49:52
matsubaraさん、岐阜の先生ということで注目してました。たぶん中山道博物館を垂井のご自宅で開いてらっしゃる先生だと思います。

美濃路の探索をしていたときに偶然発見し、お話を聞いたり見学させて貰ったことがあります。
http://www.yuugao.jp/tougeoyaji/minoji3.htm
写真も本文記事に載せておきます。
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