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原発事故の区域外避難者に対する避難用住宅の無償提供の打ち切りの報道に際し、打ち切りに反対する共同声明

2015年05月29日 15時11分36秒 | とすねっとの要望書

原発事故の区域外避難者に対する避難用住宅の無償提供の打ち切りの報道に際し、打ち切りに反対する共同声明

 

2015(平成27)年5月17日

 

東京災害支援ネット(とすねっと)

代  表    森 川    清

(事務局)〒170-0003東京都豊島区駒込1-43-14 SK90ビル302 森川清法律事務所内

TEL 080-4322-2018   FAX 03-6913-4651

 

きらきら星ネット

代  表     岩 田  鐵 夫

(事務局)〒160-0004 東京都新宿区四谷三丁目2番地2 TRビル7階

TEL 080-3553-9090  FAX 03-3598-0445

 

東京災害支援ネット(とすねっと)は、東日本大震災・福島原発事故の被害者らの支援を行っている弁護士・司法書士・市民らによる団体であり、きらきら星ネットは、東日本大震災・福島原発事故の被害者らの支援を行っているボランティア団体である。両団体は、以下のとおり、共同で声明を発表する。

 

5月17日付けの朝日新聞朝刊は、福島原発事故で政府による避難等の指示等があった区域以外の地域から避難している「区域外避難者」について、福島県が避難先の住宅(災害救助法に基づく応急仮設住宅(公営住宅等を利用した「みなし応急仮設住宅」を含む。)を指すものと思われる。)の無償提供を2016年度(2017年3月末)で終える方針を固めたと報じている。報道の真偽は不明であるが、事実とすれば、区域外避難者を含めた原発事故避難者の多くが望んでいる「長期・無償」の避難用住宅提供の希望を打ち砕こうとするものであり、決して認めることはできないものである。わたしたちは、区域外避難者に対する災害救助法に基づく応急仮設住宅の提供の打ち切りに対し、断固反対する。

 

福島原発事故の区域外避難者は正式な統計はないものの、朝日新聞の上記報道では3万6000人とされている。いわき市、郡山市、福島市などからの避難者が多い。福島県からの県外避難者4万6000人余り(復興庁発表、2015年4月16日現在)の多くは、みなし応急仮設住宅に住む区域外避難者である。

 

4年前に起きた福島原発事故で放出された放射能は避難区域の外にも広がっており、除染をしても原状に回復していないことは明らかである。原発事故自体、溶融した核燃料の所在も不明で、汚染水は漏れ続け、二次災害のおそれも払拭されておらず、いまだ収束からは程遠い状況である。こうした中で、2014年夏に東京災害支援ネット(とすねっと)が実施した「原発事故による避難世帯の生活実態調査」(以下、「2014年実態調査」という。)によれば、避難者のうち、避難元への帰還を予定している世帯は、全体の3割にも満たない(28%)。放射能汚染による追加被ばくの危険を可能なかぎり避けるため、一日でも長く避難を続けたいという避難者の意向は、避難区域の内外を問わず、「予防原則」の考え方に基づいて尊重されるべきである。

 

区域外避難者は、生計維持者が避難元等に残り、母子のみが避難する「二重生活」の世帯が多く、区域外避難者の家計は苦しい。2014年実態調査によれば、生活費が増加した世帯の増加額は平均で約8万円に上る。このため、みなし応急仮設住宅では、4分の3以上の避難者が、無償提供の延長を求めている。

 

こうした避難者の現状に鑑み、日本弁護士連合会は、2014年7月17日付けで「原発事故避難者への仮設住宅等の供与に関する新たな立法措置等を求める意見書」を発表し、国に対し、「避難者に対する住宅供与期間を相当長期化させる」「有償の住宅への移転又は切替えのあっせんを積極的に行わない」こと等を求め、原発事故の避難者向けに「長期・無償」の住宅支援の新規立法を制するよう呼びかけている。東京災害支援ネット(とすねっと)も、これまで、国や福島県に対し、繰り返し、日弁連意見書と同様の意見を述べてきた。

 

最近では、福島原発事故のため、首都圏のみなし応急仮設住宅に避難している避難世帯のグループである「ひなん生活をまもる会」と、同じように京都に避難している避難者と支援者のグループである「うつくしま☆ふくしまin京都」、そして、埼玉県の避難者支援団体である「震災支援ネットワーク埼玉」の3団体は、昨年11月以来、区域外避難者も含めた全ての原発事故避難者に対し、みなし仮設住宅等の避難者向けの住宅を無償で長期間提供すること等を確約・実行することを求め、署名活動を行った。この結果、4万4978筆の署名が集まり、5月13日には安倍晋三内閣総理大臣あてに、同月15日には内堀雅雄・福島県知事あてに提出された。この署名は、すべて手書きのものである。4万5千の署名の声は、安倍総理も内堀知事も無視できないはずだ。

 

しかしながら、朝日新聞の報道によれば、原発事故の避難者について、現在2016年3月末となっている避難先での住宅(応急仮設住宅)の無償提供の期限を1年だけ延長するものの、区域外避難者については2017年3月末で無償提供を打ち切る方針とのことだ。福島県は「故郷への帰還を促したい考え」とのことで、「反応を見極めた上で、5月末にも表明する。」のだという。これが事実とすれば、2014年実態調査における避難者の意向、日弁連意見書の内容や、避難者団体などが行った署名の結果を、すべて無視した政策判断というほかない。

 

朝日新聞の報道によれば、背景として、自治体の一部には「無償提供を続ける限り、帰還が進まない」という意見があるとしている。これが事実とすれば、避難者に対して帰還を事実上強制しようとするものである。県幹部は「避難生活が長期化することで、復興の遅れにつながりかねない。」と言っているというが、避難家族を犠牲にしてまで強行しようとする「復興」とは何なのか。災害救助法は、都道府県知事に対し、救助の万全を期するよう定めているが、福島原発事故がいまだ収束しない状況の中では、避難用住宅の提供の打ち切りは救助に万全を期したことにはならないので、災害救助法の規定にも反する。区域外避難者に対する住宅の無償提供の打切りは、反人道的な「強制帰還政策」であると言わざるをえない。

 

報道によれば、災害救助法について福島県知事を行政指導しうる立場にある国は、「国も早く終了を決めて欲しいと言ってきている」という。しかし、国には、原発の立地・稼働を推進して、その安全を怠り、原発事故を引き起こした責任があるはずだ。責任を放棄して、原発事故の被害者を帰還させるのは、加害責任から目をそらした被害者無視の行為であると言わざるをえない。

 

打切りの動きと並行して、すでに有料の公営住宅への転居などをすすめる有償化の動きも始まっている。全国の避難者や支援者は、こうした動きに動揺しないでほしい。そして、どのような決定がなされようとも、全国の避難者や支援者が力を合わせて、国と福島県に対して、避難区域の内外を問わず、長期・無償の住宅提供を確約・実行するよう強く求め続けなければならない。

 

改めて表明する。わたしたちは、区域外避難者に対する災害救助法に基づく応急仮設住宅の提供の打ち切りに対し、断固反対する。そして、打ち切りの動きに対しては、全国の避難者・支援者の皆さんとともに、妥協することなく闘っていくつもりである。がんばりましょう!

 

以上

コメント

福島県による仮設住宅の期間延長について

2014年05月30日 11時33分03秒 | とすねっとの要望書

「ひなん生活をまもる会」が署名運動に取り組んでいる仮設住宅の長期無償提供問題に関連し、福島県は、5月28日、同県からの避難者の応急仮設住宅(みなし仮設住宅を含む。)の提供期間を更に1年延長し、2016(平成28)年3月末までとすることを発表しました。

しかし、国と福島県は、依然として、避難者が求める「長期・無償」の住宅提供を何ら確約しないままであり、要望は実現していません。

今回の期間延長には、以下のような問題点があり、とすねっとの福島県知事に対する2014年5月2日付け「応急仮設住宅の供与の長期化を求める意見書」に沿った改善が必要です。

 

第1は、長期無償提供の方針が打ち出されなかったことです。避難者のみなさんは、1年ごとの延長では生活設計が立てられないとして、国の責任で長期・無償の住宅提供をする旨の方針を打ち出すよう求めていました。この要求は、無視されたままです。避難世帯の間では、また来年も延長を要請しなければならないのか、という嘆息が漏れています。


第2は、災害公営住宅の整備の遅れが延長の理由になっていることです。災害公営住宅は有償の住宅であり、生活に苦しむ原発事故の避難世帯には重い負担になっており、現状で災害公営住宅への転居を推進することには問題があります。そもそも、30キロ圏内であっても避難指示を解除された地域や避難区域外では災害公営住宅に応募できませんから、災害公営住宅の建設の進み具合を理由にするのは実態を見ない議論につながりかねません。これは、国土交通省が進めている、一部区域外避難者の公営住宅への入居の円滑化についても同様のことが言えます。希望しない世帯に有償住宅への転居を求めるような行為が行われないよう、注意しなければならないと思います。

第3は、「応急仮設住宅を提供されている避難者のいない市町村」として、檜枝岐村、只見町、柳津町、三島町、昭和村が対象とならないとされる点です。とすねっとは新規避難者の受入れを全国で再開させるよう求めていますので、仮設の避難者がいないという理由で打切りをするのは問題と考えています。

第4は、建設型仮設住宅からみなし仮設住宅への転居など、日弁連会長声明でも言及されている仮設間の転居に何の言及もなかったことです。すべての原発事故避難者に安定した避難住宅を提供すべきであり、この点も強く訴えていかなければなりません。

第5に、国の方針として立てられなかったことから、受入自治体が延長を断るケースが出てくる可能性もあります。延長しない自治体がないよう監視し、確実に実行させる必要があります。

とすねっとは、引き続き、長期・無償提供の方針を打ち出すよう、国・福島県等に強く要求していきたいと思います。

 

福島県庁HP「東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長について」
http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16055b/260528-kasetukyouyoencyou.html

毎日新聞 福島県:仮設住宅の入居期限1年延長、16年3月末ま
http://mainichi.jp/select/news/20140529k0000m010082000c.html

コメント

応急仮設住宅の供与の長期化を求める意見書

2014年04月26日 09時18分49秒 | とすねっとの要望書

PDF

 

内閣総理大臣     安倍 晋三 殿

内閣府特命担当大臣  古屋 圭司 殿

復興大臣     根本  匠 殿

その他関係機関 殿

 

応急仮設住宅の供与の長期化を求める意見書

 

                     2014(平成26)年4月25日

とすねっと要望書第49号

 

             東京災害支援ネット(とすねっと)

                代 表 (弁護士)  森  川    清

              (事務局)〒170-0003東京都豊島区駒込1-43-14

                     SK90ビル302 森川清法律事務所

TEL080-4322-2018  FAX03-6913-4651

 

 当団体は、福島原発事故の避難者や被害住民を支援する弁護士・司法書士・市民ボランティアによるネットワークである。

 福島原発事故の避難者に対する応急仮設住宅(公営住宅・公務員宿舎、民間借上げ住宅を利用した「みなし仮設住宅」を含む。)の供与期間に関し、避難者団体「ひなん生活をまもる会」が、その延長を求めて「応急仮設住宅の無償提供期間の延長を求める署名」を行い、16002筆の署名を集めて、本日、これを災害救助法を所管する内閣府特命担当大臣(防災担当)等の関係部局に提出した。当団体は、上記署名に賛同するとともに、上記署名の提出にあたり、みなし仮設住宅等の応急仮設住宅の供与期間を延長し、長期にわたって原発事故避難者に対する無償の住宅提供を続けることを求めて、以下のとおり意見を述べる。

 

第1 意見の趣旨

1 国は、原発事故避難者に対する応急仮設住宅の供与期間に関し、原発事故子ども被災者支援法の基本方針に「民間賃貸住宅等を活用した応急仮設住宅の供与期間を平成27年3月末まで延長。」と定めた期限を撤廃し、福島原発事故の避難者に対し、相当の長期にわたり、みなし仮設住宅等の応急仮設住宅を無償で提供することを、国の方針として定めた上で、各関係特定行政庁に対し、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律第8条に基づく応急仮設住宅の供与期間の延長を行うように施策を講ずるべきである。

2 1に付随して、原発事故の避難に関し、以下の施策も同時に行うべきである。

(1) 避難者に対して災害公営住宅または公営住宅等の有償の住宅を提供する際には、国、避難元の自治体、避難者受入れ自治体または借上げ住宅の貸主等が、避難者に対し、無償で提供されていた住宅から有償の住宅に移転するよう、文書または口頭で指導・指示したり、促したり、あるいは勧めたりすることのないようにすべきである。なお、現在の応急仮設住宅が狭隘であったり就業場所への交通の便、保育、教育、治療、介護等の生活状況が変化したりして環境の良い他の住宅への転居を希望する避難者がいる場合にも、避難世帯の環境改善ないし生活向上に資する場合には、避難世帯の希望に従い、他のみなし仮設住宅への転居を認めるべきである。

(2) 建設型の応急仮設住宅に住んでいる避難者に対しては、避難世帯の希望に従い、他の公的住宅・借上げ住宅等を利用した「みなし仮設住宅」を新規に確保して、みなし仮設住宅への移転を可能にするよう求める。

(3) 新規の避難者についても、無償のみなし仮設住宅の提供を再開するよう求める。

 

第2 意見の理由

1 国は、2013(平成25)年10月に策定した原発事故子ども・被災者支援法(正式名称は「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」。以下、「支援法」という。)の基本方針で、(主な具体的取組)として、「全国において、民間賃貸住宅等を活用した応急仮設住宅の供与期間を平成27年3月末まで延長。」と定めた。福島県や全国の避難者受入れ自治体も、現在、応急仮設住宅の供与の期限を「平成27年3月末まで」としており、全国の避難者や支援者から延長の要望が強く出ているにもかかわらず、その延長を約束していない(この点については、当団体が「福島・区域外避難と私たち-苦難と希望の先にあるもの-」集会参加者及び福島原発事故被害者有志一同とともに平成25年9月11日付けで「政府に提出した政府に対する要望書(2013年)」も参照されたい。)。

2 ところが、現在も避難者の避難元の市町村は、福島原発事故によって放出された放射性物質によって汚染されており、帰還した場合には深刻な追加被ばくのおそれが懸念されている。空間線量率のモニタリングポストの数値が低い地区でも、局地的に放射線量の高いホットスポットが多数存在し、それがどこなのかは目で見ても分からない状況であり、住民の不安は大きい。放射性物質汚染対処特措法(正式名称は「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」。)による除染も、じゅうぶんに進んでいない。除染によって生じた廃棄物は、その最終処分の目途も全く立っておらず、福島市・郡山市・いわき市などの都市部を中心に仮置き場の確保もままならない状態で、多くのケースで自宅や学校等での現場保管を余儀なくされている。食品や水などからの内部被ばくのおそれも払拭されていない。さらに、福島第1原発の使用済み核燃料の取り出しや汚染水漏れ等に伴って深刻な事故が起きる可能性もゼロとはいえず、帰還すれば事故が起きたときに影響を受けるリスクも高まる。こうした状況から、原発事故避難者の多くは、避難元に帰還するのは困難だと考えている。

  さらに、避難前と比べて生活費が増加している避難世帯が多く、避難住宅の無償提供を打ち切ることは、避難世帯の家計に大きな打撃を与えるものとなる。当団体が全国の広域避難者を対象に昨年7月から8月にかけて行った2013年避難者調査(「原発事故による避難世帯の生活実態調査」)によれば、避難世帯の71%が生活費増にあえぎ、その平均増加額は月額6万9898円であって、避難世帯には重い負担になっている。特に、東京電力株式会社から今日に至るまで十分な賠償金を受け取っていない区域外避難者(原発事故により政府の避難等の指示・勧告が出なかった地域(以下、「区域外」という。)からの避難者をいう。)にとっては深刻な問題である。これは、原発事故により国の避難等の指示・勧告が出た地域からの避難者を「区域内避難者」という。以下、同じ。)や、区域内避難者であっても任意の賠償を打ち切られた者(旧緊急時避難準備区域からの避難者など)にとって同じであり、避難住宅の無償提供の打切りは帰還を命ずるに等しい。母子のみが避難し、福島県内等に生計維持者がとどまるという「二重生活」を余儀なくされている世帯では、生活費が特に増加しており、こうした母子避難者に対しても、事実上、避難継続の断念を強いることとなろう。

3 避難世帯の多くは、放射能汚染から、わが子や大切な人を守ろうと必死の思いで避難しているのである。避難住宅の無償提供の打切りは、その思いを踏みにじることになる。

  当団体の2013年避難者調査によれば、仮設住宅の入居期間について「延長して欲しい」という回答が73%であり、「仮設住宅の入居期間を区切られていることに不安がある」との回答が66%であった。この調査から、避難者の大半は、仮設住宅の供与期間の期限を延長し、更に期限自体を撤廃して不安なく避難できるようにしてほしいと考えていることが分かる。支援法14条は、国に対し、避難先の住宅の確保等の「施策の具体的な内容に被災者の意見を反映」するとしている。したがって、国は、上記の避難者調査に典型的に表れている原発事故避難者の意向を無視すべきではない。

  このように、区域外避難者を含めて、すべての原発事故避難者が望んでいるのは、長期にわたる安定的な避難生活の継続である。長期にわたる避難が保障されなければ、子どもを上級学校に進学させるにも支障が生ずるし、長期勤務を希望されることの多いパート等の雇用の確保にも影響がある。原発事故の避難者には、長期にわたって安定的に無償の住宅提供を行うことが必要不可欠であり、その約束がないことが避難者を不安にさせている。

4 福島県は、新規の県外避難者に対する住宅提供を打ち切る一方で、福島県内に帰還する県外避難者には住宅の提供を進めようとしている。このため、県外避難者の中には、県外のみなし仮設住宅の提供期限が早期に打ち切られるのではないかという疑心暗鬼も生じている。

  福島原発事故が起きた大本には、起こりうる災害に対処できない危険な原発を設置・稼働させてきた国の原発政策があり、国には原発事故避難者に対して避難を継続できるように住居を確保する責任がある。

  特に、全国各地のみなし仮設住宅は、建設型の仮設住宅と比べて、建物は堅固であるから、災害救助法・建築基準法上の応急仮設住宅の供与期間の原則(2年)を適用させる意味が乏しい。そこで、これまで上記の供与期間を延長してきた時と同じように、被災者の住宅の需要に応ずるに足りる適当な住宅が不足するため、応急仮設住宅を存続させる必要がある状況に変わりがなく、かつ、安全上、防火上及び衛生上支障がない場合に当たるから、供与期間の特例を定めた特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律第8条によって供与期間を更に延長すべきである。

  そこで、国は、応急仮設住宅の期限の設定を福島県に任せるのではなく、福島原発事故の避難者が避難を続けることができるよう、応急仮設住宅の提供を長期にわたって確保する方針をはっきりと打ち出すべきである。その上で、国は、関係自治体(特定行政庁)に対し、供与期間の特例を定めた特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律第8条の許可を出すよう求め、避難者保護の方針を徹底させる必要がある(意見の趣旨1)。

5 区域内避難者を災害公営住宅へ、区域外避難者の一部の者を公営住宅へ、それぞれ転居を促すことにも、わたしたちは反対する。

  すでに、支援法の基本方針で「支援対象地域に居住していた避難者について、新規の避難者を含め、公営住宅への入居の円滑化を支援」する旨が位置づけられたことを踏まえ、支援法の支援対象地域からの区域外避難者については、公営住宅に入居しやすくするため、収入要件等を緩和する方向(「公営住宅法施行令第1条第3号の収入の認定の特例」)に政策が進んでいる。しかし、こうした措置をタテにみなし仮設住宅から有償住宅への転居の「円滑化」を進めることは、多くの避難者の意向と異なり、支援法14条の趣旨に反することとなる。

  現在提供されている応急仮設住宅が狭い等の理由で、より環境の良い住宅を求めている避難者は多い。その場合には、より環境の良い別の応急仮設住宅を提供すればよいのであって、当団体の2013年避難者調査でも、回答した避難者の26%が他の仮設住宅への移動を希望している。応急仮設住宅が狭隘である、就業場所への交通の便、保育、教育、治療、介護等の生活状況が変化した等の事情があって避難世帯の環境改善ないし生活向上に資する場合には、仮設間移動を認めるべきであって、有償の住宅に誘導すべきではない。

  行政は、こうした有償の住宅への転居を、行政の側から(または貸主を通じて)、避難者に求めたり指導したりすることのないようにすべきである(意見の趣旨2(1))。

5 区域内避難者の多くが避難している建設型応急仮設住宅は、建設から3年近くを経過して老朽化が進んでいる。

  しかし、区域内避難者は、生活の本拠が避難区域内にあったことから生活の再建はほとんど進んでおらず、すでに東電からの任意の賠償金の支払いを打ち切られた地域もあり、このまま有償の災害公営住宅等に転居すると、経済的に苦境に陥る世帯が続出することが懸念される。

  現在の避難世帯の経済状態に鑑みると、建設型の応急仮設住宅が老朽化したり狭隘になった場合には、本人の希望に従い、民間借上げ住宅や公営住宅等のみなし仮設住宅への転居を認めるべきである(意見の趣旨2(2))。

6 新規避難者についても、支援法の基本方針にあるように有償の公営住宅への入居を勧めるのではなく、原則に立ち返って災害救助法を適用し、無償のみなし仮設住宅の提供を再開すべきである。そのために、内閣府防災担当は、福島県知事と協議をし、新規避難者に対するみなし仮設住宅の提供の再開を働きかけるべきである。

  当団体が区域外の住民を対象に昨年行った2013年被害住民調査(「原発事故による被害地域住民の実態調査」)によれば、原発事故による被害地域住民の52%が、「避難が可能であれば、あなたや他の家族も避難したいと思う。」と回答し、40%の者が区域外からこれから避難する世帯にみなし仮設住宅の無償提供を再開してほしいと希望している。

  新規避難者の多くは、経済的な問題や家庭内の事情で2012(平成24)年12月までに避難したくても避難できなかったものが相当数含まれていると考えられるから、既に避難した者と同じように無償の住宅を提供すべきである(意見の趣旨2(3))。

7 よって、原発事故避難者に対する「みなし仮設住宅」を含む応急仮設住宅の提供は、国の責任によって、平成27年3月末以降も、相当の長期にわたって続けるようにするべきである。

                                   以上

 

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福島原発事故被害者の健康および医療の支援に関する要望書

2014年03月14日 16時59分28秒 | とすねっとの要望書

「福島原発事故被害者の健康および医療の支援に関する要望書」を執行しました。

こちらからダウンロードできます。→ PDF

 

 

 

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【要望書47】大雪等の被害について災害救助法の適用を求める要望書

2014年02月19日 11時40分20秒 | とすねっとの要望書

東京都知事に対し、平成26年2月14日からの大雪等の被害に関し、檜原村、奥多摩町、青梅市に対し、同月15日にさがのぼって、災害救助法の適用を求める要望書を提出しました。

 要 望 書

とすねっと要望書第47号

平成26年2月19日

 

東京都知事 舛添 要一 殿

東京災害支援ネット(とすねっと)

代表 弁護士 森川  清

(事務局)                  

東京都豊島区駒込 1- 43- 14 SK90 ビル 302

森川清法律事務所内

電話080-4322-2018  FAX03-6913-4651

 

第1 要望の趣旨

 東京都知事は、平成26年2月14日からの大雪等の被害に関し、檜原村、奥多摩町、青梅市に対し、同月15日にさがのぼって、ただちに災害救助法を適用するよう、求めます。


第2 要望の理由

1 私たちは、東京都を本拠に、東日本大震災をはじめとする各種災害によって被災された方の支援・相談活動をしている弁護士、司法書士、市民らによる災害ボランティアグループです。

2 今回の雪害は、東京都を含む関東などのあまり雪に慣れていない地域に記録的な大雪が降ったことで、被害が広がった広域災害です。道路や鉄道・バスなどの公共交通機関は寸断されており、他県では多くの死者も出ています。除雪が進まず、被害が容易に解消されないという深刻な状態が生じています。

  すでに隣県の埼玉県秩父地区や山梨県など4県31市町村では、災害救助法が適用されています(2月18日現在)。なお、埼玉県・山梨県への災害救助法の適用は、すでに2月17日に行われています。

  <参考>災害救助法適用市町村(18日現在)

  http://www.bousai.go.jp/taisaku/kyuujo/pdf/siryo7-5.pdf

3 東京都でも、檜原村、奥多摩町、青梅市の3市町村について、本日も集落の孤立などの深刻な大雪被害が報じられています。にもかかわらず、今回の大雪被害では、東京都内の市町村に対して、いまだに災害救助法の適用がされていません。

4 しかし、今回の大雪被害において、東京都の檜原村・奥多摩町・青梅市の3市町村については、以下のとおり、他の災害救助法適用市町村と同様に災害救助法施行令(以下「施行令」という。)1条1項4号に該当すると考えられます。

  施行令1条1項4号における災害救助法適用の要件をみると、(1)多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じた場合で、かつ、(2)①災害が発生し、又は発生するおそれのある地域に所在する多数の者が、避難して継続的に救助を必要とすること、または、②被災者に対する食品若しくは生活必需品の給与等について特殊の補給方法を必要とし、又は被災者の救出について特殊の技術を必要とすること、となっています。

  上記都内3市町村の状況をみると、2月14日からの降雪により大雪の被害が生じ、道路等が寸断され、その結果、檜原村では36世帯69人(2月18日18時現在で)が、青梅市によれば御岳地区で36世帯141人が、それぞれ孤立しています。奥多摩町の被害状況はホームページなどで発表がありませんが、御岳地区の状況をみるかぎり、同様に深刻と思われます。

  <参考>檜原村の被災状況(18日18時現在)

  https://www.facebook.com/photo.php?fbid=489946194449208

  <参考>青梅市災害対策本部

  http://www.city.ome.tokyo.jp/260207ooyukichuui.html

  集落が孤立している結果、檜原・奥多摩・青梅の広範な地域において「多数の者が生命又は身体に危害を受けるおそれが生じた」と判断できます。実際、今回の雪害では、埼玉県(3人)・山梨県(2人)などの隣県を含む他県で2月18日14時現在で18人の死者が出ています

  <参考>内閣府防災担当の大雪被害状況(2月18日19時現在)

  http://www.bousai.go.jp/updates/h26_02ooyuki/pdf/h26_02ooyuki_6.pdf

  上記都内3市町村では積雪量が1メートル前後と多いのに、もともと雪対策の機能が乏しく、急こう配で重機を使うことができず、人力で除雪作業をしている箇所もあると報じられています(御岳登山鉄道について下記記事参照。)

  <参考>東京新聞記事(2月19日)

  http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20140219/CK2014021902000104.html

  このため、除雪作業に手間取っていることは明らかです。すでに2月15日から4日を経過しても孤立者が多数に上ることから、「多数の者が、避難して継続的に救助を必要とする」状況にあります。

  また、報道によれば、食品などの物資の供給に支障が出ており、ヘリコプターなどを使った物資支援も現に行われている状況であり、「被災者に対する食品若しくは生活必需品の給与等について特殊の補給方法を必要とする」場合に当たります。

  もちろん、集落の孤立等によって、住民が、現に被害を受けて、救助を必要としていることは明らかです。現に、地元からは、「バスの復旧のメドもたっていない。」「役場の職員も泊まり込みで対応されている。」「(檜原)村に入るのも危険な状況。」などという声が上がっており、公的支援を求める声が当団体の法律家のもとにも届いています。

  したがって、上記都内3市町村は、災害救助法の適用の要件を充たすことは明らかであり、被害住民を救助する必要性も高いので、東京都知事は災害救助法を適用すべきです。

  上記の状況は少なくとも2月15日から続いており、同日からその要件を充たしていたものと考えられるから、2月15日にさかのぼって災害救助法を適用すべきです。

5 東京都はすでに自衛隊に災害派遣を要請してその援助を受けているが、災害救助には行政的な考慮が必要であり、自衛隊の災害派遣だけに頼ることはできない。災害救助法に基づいた災害対応の行政措置・財政措置を講ずるべきです。

6 現在必要な救助としては、災害救助法4条1項の「避難所」を雪の害の少ない地域に設置すること(1号)、被災地域にヘリや自動車などを使って「食品の給与及び飲料水の供給」を実施すること(2号)、防寒のための「被服」や雪対策のための「生活必需品の給与又は貸与」(3号)、「医療及び助産」(4号)、「被災した住宅の応急修理」(6号)、除雪・雪下ろし等によって「日常生活に著しい支障を及ぼしている」「住居及びその周辺」の雪等を「除去」すること(施行令2条2項)などが挙げられます。特に、施行令2条2項に基づく除雪・雪下ろしは、高齢世帯では重要であると考えます。

7 都道府県知事には「救助の万全を期する」責務があります(災害救助法3条)。東京都知事は今回の大雪被害に対しその責務を果たさなけれななりません。

  しかし、今回の災害救助法適用の対応は隣県と比べても遅いと言わざるをえません。住民の生命と財産を守るために、東京都知事は最善を尽くすべきです。

  したがって、舛添要一・東京都知事に対しては、すみやかに、檜原村・奥多摩町・青梅市の都内3市町村に対し、2月15日にさかのぼって、災害救助法の適用をするよう、要望致します。

以上

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山形県宛情報開示請求に対する一部開示決定

2013年12月13日 14時44分30秒 | とすねっとの要望書

東京災害支援ネット(とすねっと)の情報公開請求に対して開示された山形県の「みなし仮設住宅間での転居を認めた事例」です。

PDF

 ↓

山形県内のみなし仮設住宅における住み替えについて、真にやむを得ない事情として福島県と協議し認められたものに関する協議書

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山形県宛応急仮設住宅間の転居に関する要望書

2013年12月04日 10時58分13秒 | とすねっとの要望書

山形県宛、仮設住宅の転居に関する要望を提出しました。
これは、人道上の問題ではなく人命にかかわる問題です。山形県は、直ちに転居を認めてください。

PDF→とすねっと要望書第46号



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子ども・被災者支援法の基本方針の決定に対する声明

2013年10月18日 10時16分09秒 | とすねっとの要望書

子ども・被災者支援法の基本方針の決定に対する声明

2013(平成25)年10月11日

東京災害支援ネット(とすねっと)

代表 森川 清


 東京災害支援ネット(とすねっと)は、本日、政府が、東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律(以下、「支援法」という。)に基づき、被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針(以下、「基本方針」という。)を閣議決定したことを受けて、以下のとおり、声明を発表する。

1 わたしたちは、今年8月30日に発表された基本方針案について、(1)原発事故被害者(以下、「被害者」という。)のニーズに合致した新政策は全く打ち出されておらず、既存の施策を並べただけのものにすぎないこと、(2)支援の対象が狭く限られており、原発事故による放射能の被害を受けた地域が東北・関東の非常に広い範囲に広がっている現状を無視するものとなっていること等を指摘してきた。そして、基本方針案は、支援の充実には程遠いものであるとして、今年9月11日の集会で政府に対する要望書を採択した。その内容は、基本方針案をいったん全面撤回し、とすねっとの避難者・被害住民調査の結果に表れた被害者のニーズを汲み取ったものに改めて再策定するよう求めるものだった。上記要望書には、ニーズの把握に資するため、上記の調査結果報告書も添付した。
 しかし、本日閣議決定された基本方針は、とすねっとの上記調査やパブリック・コメントに表れた多くの避難者の声を無視し、基本方針案と内容的にほとんど変わらないものとなった。わたしたちは、失望を禁じ得ない。
 特に、避難区域外(以下、「区域外」という。)から今後新たに避難する住民への支援は全く行われず、区域外を含めた多くの避難者が切望している避難住宅の無償提供の長期的な継続は確約されなかった。災害救助法に基づく避難住宅の無償提供については、多くの避難者の批判にもかかわらず、「平成27年3月末まで」という期限を削除せず、その延長については確約しなかった。むしろ、政府の見解によれば、帰還の促進や、有償の公営・民間住宅への誘導をすすめる内容となっている。これは、避難者が望む長期的な無償提供の保障とは正反対の方向性を明確に打ち出したものであって、厳しく批判しなければならない。
 新規避難者についても、応急仮設住宅の提供はなされず、被害住民の要望は無視された。
 また、移動の支援についても、新規施策は全く打ち出されなかった。一部避難者への限定的な高速道路の無料措置以外には、移動の支援は行われない。
 幅広い地域の被害者から要望の強い健康診断や医療費の無償化についても、これまでの福島県中心の貧弱な内容の施策を踏襲するのみで、全くニーズに答えようとしていない。
 除染・帰還政策についても、多くの批判を浴びながら、政府の見解は、これを無反省に推進することを明確にしており、開き直りとも言える態度に終始している。
 関東・東北の幅広い被害地域に居住する福島県外の被害住民については、支援対象地域に指定されなかったこともありって、住宅・移動の支援や健康診断・医療支援等の多くの支援から外されたままである。これは、多くの自治体の声をも無視するものであって、決して認めることはできない。
 以上のとおり、基本方針は、これまでの被害者支援から前進したと評価すべきものはなく、全く評価することはできない。
2 支援法では、基本方針の策定について、政府の広範な裁量を認めている。国会の承認等も不要として、そのコントロールが及ばないし、被害者の意見を採り入れる具体的な方法についても何ら法定されていない。こうした法の欠陥が、被害者のニーズを無視した基本方針案につながっていることは明らかである。
 この状況を打開するためには、支援法の全面的な法改正が不可欠である。すなわち、関東・東北の幅広い地域を支援対象として法定すること、「施策推進法」「理念法」の看板を下ろし、国に対して、住宅の無償提供、交通費・保養宿泊費の補助、国の責任による全国的な健康診断の実施、大人も含めた医療費の無料化などの具体的な政策の実施を義務付けること、そして、これらの施策における費用・サービス等の給付を求める被害者の請求権を具体的に明確化すること(被爆者援護法を参照のこと。)等の改正が必要である。
 また、基本方針案において帰還促進の施策が基調となっているのは、帰還の促進を基本としている福島復興再生特別措置法その他の支援法制との整合性を図った結果であるから、これらの支援法制の全面的な見直しも同時に行わなければならない。
3 一方、当事者・支援団体についても、「基本方針が策定さえされれば、支援が充実する」という類の誤った言説が流布し、総論的事項や手続論に拘泥するなど、具体的な政策要求が疎かになるきらいがなかったわけではない。支援法への賛同を踏み絵とし、その欠陥を問題点として指摘した団体を運動から悉く排除するという誤りに陥った運動組織もあった。被害者の全面救済のためには、こうした運動論的な脆弱さは克服されなければならず、幅広い連携のもと、具体的な政策の要望を前面に立てて、粘り強く活動をすすめることが求められている。
 今こそ、全国の当事者・支援団体の力を結集して、これらの課題に立ち向かう時です。被害者の全面救済に向けて、みんなで動きを強めていきましょう!

以上

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応急仮設住宅の供与期間に関する要望書

2013年09月24日 16時29分56秒 | とすねっとの要望書

東京都知事 猪瀬 直樹 殿
東京都都市整備局都営住宅経営部指導管理課長 殿

     応急仮設住宅の供与期間に関する要望書

とすねっと要望書第44号
              2013(平成25)年9月24日

              東京災害支援ネット(とすねっと)
               代  表    森 川   清
        (事務局)〒170-0003東京都豊島区駒込1-43-14
               SK90ビル302 森川清法律事務所
          TEL080-4322-2018 FAX03-6913-4651

 


 私たちは、東日本大震災の被災者及び福島原発事故の被害者の支援をしている法律家と市民等のグループです。
 東京都は、2013(平成25)年9月18日、「東京都が提供している応急仮設住宅の供与期間の延長について」とする発表を行いましたが、その中で、原発事故による避難者が大多数を占める「福島県からの避難者」が、岩手県・宮城県からの避難者に比べ、不当に不利な取扱いをされていることから、これを是正し、東京都として原発事故避難者に寄り添った支援をするよう、以下のとおり、要望します。

第1 要望の趣旨
 1 東京都は、東京都が現在提供している応急仮設住宅の供与期間について、福島県からの避難者についてのみ「入居日から平成27年3月末日まで」としている取扱いを撤回し、宮城県・岩手県からの避難者と同様、「入居日から4年間」に改めるべきである。
 2 東京都は、原発事故被害者(政府によって避難等の指示・勧告が行われた区域以外の地域の避難者(以下、「区域外避難者」という。)も含む。以下、同じ。)の避難の実情に鑑み、避難者向けに無償で供与する都営住宅等の提供を当面の間続けていくことを表明するべきである。

第2 要望の理由
 1 東京都は、2013(平成25)年9月18日、「東京都が提供している応急仮設住宅の供与期間の延長について」とする発表を行った。その内容は、災害救助法によって応急仮設住宅として扱われている都営住宅等に入居している避難者に対する住宅の供与期間について、(1)「岩手県及び宮城県からの避難者の方は、供与期間を『入居日から4年間』に延長します。」、(2)「福島県からの避難者の方は、供与期間を『入居日から平成27年3月末日まで』に延長します。」というものである。また、「(応急仮設住宅扱いの)民間賃貸住宅についても、上記1の都営住宅等と同様の供与期間とします。」とされている。
   これは、これまで各県からの避難者とも「入居日から3年間」としていた供与期間の取扱いの考え方を実質的に変え、事実上、福島県からの避難者について、短い供与期間を設定するものとなっている。すなわち、東日本大震災・福島原発事故の避難者に対する都営住宅等の応急仮設住宅の供与は最も早い場合でも平成23年4月からであって、平成23年末ころに入居した者も少なくないことに鑑みると、福島県からの避難者に対する供与期間である「入居日から平成27年3月末日まで」のほうが、岩手・宮城県からの避難者に対する供与期間である「入居日から4年間」よりも明らかに短期になる。
   汚染水問題や4号機の建屋に保管されている使用済み核燃料をめぐる問題にみられるように、福島原発事故による放射能汚染、被ばくや二次災害のおそれ等の問題が解決する気配は一向になく、かえって問題が深刻化している様相をもみせている。こうした中で、原発事故被害者の避難は、確実に長期化せざるをえなくなっている。
   原発事故による県外避難者の意識も、福島県への帰還よりは県外での避難の継続を望むものとなっている。当団体が全国の避難者を対象に2013(平成25)年7~8月に行った「原発事故による避難世帯の生活実態調査」(以下、「2013年避難者調査」という。)では、福島への帰還を考えていない世帯が64%に上った。2012(平成24)年に当団体が行った避難者(うち原発事故避難者は回答者の89%)に対して調査では、避難元への帰還を考えていない避難者が55%であったのに比べても、「帰還しない」と答えた者が確実に増えている。2013年避難者調査では、帰還しない理由として、山林や田畑の除染は無理であるという回答が帰還しない者の81%、除染の効果に疑問を感じるという回答が同じく78%、将来の疾病リスクを否定できないという回答が同じく74%も挙がっている。これらの理由を挙げた避難者の多さに鑑みれば、残留放射能による低線量被ばくの継続は防げないし、リスクが大きい、と避難者は判断しているといえる。この判断は、これまでの汚染水問題などでの政府の発表や「手抜き除染」などの報道等をみれば、至極合理的な結論である。したがって、原発事故による避難者が早期に帰還することは考えられない。もちろん、岩手県や宮城県における被害が甚大で災害公営住宅の建設等もあまり進んでいない現状にあることは承知している。しかし、上記のように、福島原発事故による避難の長期化は必至であり、福島県からの避難者が、岩手県・宮城県からの避難者よりも早期に避難生活を終えられる状況では全くない。そして、福島県外に避難者向けの災害公営住宅を建てる計画はないのであるから、福島県外に避難した原発事故による避雛者にとっても「被災者の住宅の需要に応ずるに足りる適当な住宅」(特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律8条)が不足していることは明らかである。
   したがって、福島県からの避難者のみについて、応急仮設住宅の供与期間を短くする東京都の決定は、福島県からの避難者を不当に差別するものであって、合理的な根拠を欠くものとして許されない。
 2 特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律8条によれば、「建築基準法第二条第三十五号の特定行政庁は、同法第八十五条第一項の非常災害又は同条第二項の災害が特定非常災害である場合において、被災者の住宅の需要に応ずるに足りる適当な住宅が不足するため同条第四項に規定する期間を超えて当該被災者の居住の用に供されている応急仮設建築物である住宅を存続させる必要があり、かつ、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるときは、同項の規定にかかわらず、更に一年を超えない範囲内において同項の許可の期間を延長することができる。当該延長に係る期間が満了した場合において、これを更に延長しようとするときも、同様とする。」と定められており、応急仮設住宅を所管する特定行政庁(自治体)は、福島原発事故では最長1年ごとにその供与期間を更新していくことが認られている。
   これを踏まえて、厚生労働省は、2012(平成24)年4月17日付けで、「被災地における恒久住宅の整備になお時間を要する状況にある」として、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律8条に基づいて、応急仮設住宅の供与期間を原則として一律1年間延長し、3年間とするよう、各自治体に求めた。これに応じて、東京都も、応急仮設住宅の供与期間を「入居日から3年間」に延長した。
 さらに、2013(平成25)年4月2日付けで、復興庁統括官付参事官、厚生労働省社会・援護局総務課長及び国土交通省住宅局建築指導課長は、その連名により、各自治体に対し、「東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長について」とする通知を発し、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律8条の制度を周知し、応急仮設住宅の供与期間の延長については「特定行政庁の判断で存続期間の延長が可能なので、地域の実情を踏まえ、東日本大震災により建設した応急仮設住宅の供与期間を延長する必要がある場合は、災害救助担当主管部局において適切な対応をお願いいたします。」として、仮設住宅を設置している各自治体の判断で適切に延長の対応を行うよう求めていた。この際、復興庁も、厚生労働省も、延長の期限は明示していなかった。
 みなし仮設住宅として使われている都営住宅や国家公務員宿舎は、仮設建築物ではないので、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律8条に基づいて特定行政庁が供与期間を延長するについて何の支障もない。福島県外に避難した避難者にとって「被災者の住宅の需要に応ずるに足りる適当な住宅」が全くない状況では、供与期間を最長1年ずつ延長する以外の選択肢はありえないというべきである。
 現に、東京都は、岩手県・宮城県からの避難者に対しては、2013(平成25)年9月18日に1年間の延長を行った。
 そうであれば、福島県に対する避難者に対しても同様の延長を行うべきである。

3 たしかに、国と福島県は原発事故による避難者の帰還をすすめる政策を取っている。福島県は東京都等の被災者の受入れ自治体に対し、平成27年3月末日という期限を切って、避難者の受入れを要請してきたことは、当団体も承知している。
 さらに、これまで「各自治体の判断で。」としてきた復興庁及び厚生労働省は、2013(平成25)年8月30日、東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律(以下「支援法」という。)5条1項に基づく「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針」(案)を発表し、原発事故避難者に提供している応急仮設住宅について、国の方針として初めて「平成27年3月末日まで延長」という形で住宅を無償で供与する期間の期限を明示した。
 このように原発事故避難者の福島県への帰還へ向けた圧力は強まっているが、これに東京都は加担する必要はない。しかし、福島県からの避難者についてだけ都営住宅等の供与期間の期限を短く区切る今回の東京都の決定は、帰還政策に加担することにほかならない。
 だからこそ、今回の決定に、多くの原発事故避難者が不安を抱いて、当団体に相談している。「東京都は、平成27年3月末日で、わたしたちを東京から追い出そうとしているのでしょうか?」という、原発事故避難者たちの悲痛な叫びが当団体の無料相談電話に寄せられている。
 東京都は、原発事故被害者を受け入れた以上、そのニーズを尊重した避難者政策を打ち出すべきである。東京都は、ただちに、今回の決定を撤回し、福島県からの避難者についても、岩手・宮城県からの避難者と同様に供与期間を1年延長することを発表すべきである。それだけでなく、さらに進んで、東京都は、原発事故被害者の避難の実情に鑑み、避難者向け住宅の無償供与の期間を当面の間延長し続けていくことを表明すべきである。五輪招致に成功した東京都であれば、このようなことは財政的に必ずしも困難ではないはずである。
 多くの避難者が東京都知事の決断に期待をかけている。これに反し、知事が国と福島県がすすめる「帰還政策」に加担し続けるならば、原発事故避難者の失望は大きい。原発事故避難者が安心して避難し続けることができるよう、東京都は、今回の決定を撤回し、福島県からの原発事故避難者に対し、岩手県・宮城県からの震災避難者よりも不利な取扱いをすることを即刻やめるべきである。そして、東京都知事は東京五輪招致のIOC総会で「東京は安全」との太鼓判を押したのであるから、原発事故避難者に対し、福島第1原発が完全に安全な状態になるまで安心して安全な東京に住み続けられるよう、長期的に無償の住宅提供を約束するよう求める。                                   以上
PDF→
http://www.evernote.com/shard/s293/sh/b36bf5fd-ec1b-4642-83e3-41e5ae85d561/0623d84b890b0d9f5ab324837484bcac

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子ども被災者支援法基本方針案に対する意見

2013年09月24日 08時19分47秒 | とすねっとの要望書

東京災害支援ネット(とすねっと)は、子ども被災者支援法の政府基本方針案に対して、次のとおり意見をしました。

http://www.evernote.com/shard/s293/sh/c15a72f8-d4f4-4cfd-9efc-7ee1113a34be/c33f831bf745c04dadac24a948194903

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政府に対する要望書(2013年)

2013年09月12日 08時33分30秒 | とすねっとの要望書

2013年9月11日日司連ホールにおいて開催された、区域外避難者と私たち-~苦悩と希望の先にあるもの-に参加した被害者・支援者100人に承認され、標記要望書を執行しました。

要望書は、こちらからダウンロードいただけます。ぜひ、ご覧ください。

政府に対する要望書(2013年)PDF



 

 

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子ども被災者支援法の基本方針案に関する声明

2013年09月06日 08時43分02秒 | とすねっとの要望書

子ども被災者支援法の基本方針案に関する声明

 

                                      平成25年9月5日

 

                                      東京災害支援ネット(とすねっと)

                                      代表(弁護士)  森川 清 

                                      (事務局)           

                                      東京都豊島区駒込 1-43-14

SK90ビル 302

                                       森川清法律事務所内

(連絡先電話)080-4322-2108

 

 東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律、いわゆる「原発事故子ども・被災者支援法」(以下、「支援法」という。)の被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針の案(以下「基本方針案」という。)が発表され、意見公募や説明会の日程が発表された。しかし、基本方針案は、原発事故被害者(被害住民及び避難者)(以下、「被害者」という。)のニーズにこたえるものではないことから、支援策として評価することができないので、次のとおり、声明を発表する。

 

1 復興庁は、基本方針案を撤回し、原発事故被害者(被害住民・避難者)(以下、「被害者」という。)の意見に従い、そのニーズに合致した施策を盛り込んだ基本方針案を再策定するべきである。

   基本方針案によれば、支援対象地域は、福島県内33市町村に限られており、原発事故による放射能の被害を受けた地域が東北・関東の非常に広い範囲に広がっている現状を無視するものとなっており、失望を禁じえない。

  また、基本方針案には、被害者のニーズに合致した新政策は全く打ち出されていない。特に、避難区域外(以下、「区域外」という。)から今後新たに避難する住民への支援は全く行われず、区域外を含めた多くの避難者が切望している避難住宅の無償提供の長期的な継続は確約されなかった。むしろ、災害救助法に基づく避難住宅の無償提供については「平成27年3月末まで」と明記しており、避難者が望む長期的な無償提供を保障するものとは程遠い内容になっている。基本方針案に現在示されている期限をわざわざ明示することは、避難者に対し、期限をもって帰還を促すことにもつながりかねず、避難者のニーズと真っ向から対立するものであって、許すことはできない。

  基本方針案では、従前からの一部避難者への限定的な高速道路の無料措置以外に移動の支援としてニーズの高い家族面会や一時帰宅等のために支出する交通費の補助など、避難者を直接支援する政策が打ち出されなかった。基本方針案に並んでいるのは、福島県内に向けた帰還促進のための施策が多く、福島復興再生特別措置法の基調となっている帰還促進政策を貫徹しようとする政策的意図が露骨にあらわれている。一方で、被害住民の一時避難や週末避難などに対する直接的な補助も行われないなど、被ばくを避けようとする被害住民のニーズに対応するものとはなっていない。

  なお、支援団体のなかには、相談業務などの活動に補助金の支出を評価する団体もあるが、被害者無視の政策において支援団体にのみ与えられる補助金は、国が支援団体をコントロールすることでニーズを歪めるおそれがあり、評価できない。

  以上のとおり、残念ながら基本方針案において従前の被害者支援が前進したと評価すべきものはなく、基本方針案を撤回して被害者のニーズに基づいて基本方針案を再策定すべきである。

 

2 復興庁は、支援法に基づく施策であると否とにかかわらず、原発事故被害者を支援する施策の策定に当たっては、広く被害者から直接意見を聴取するとともに、施策に関するニーズ調査を実施し、これらの聴取・調査の結果を公表し、これを施策に反映するとともに、意見や調査結果が施策に反映されていることを明らかにすべきである。

   復興庁は支援法5条3項に基づく意見を反映させるために必要な措置として平成25年9月11日に福島市で行う「説明会」を開催するが、この説明会により被害者の意見を反映させるために必要な措置が行われたとはいえない。わずか1回の説明会で被害者の意見を反映させたとはいえないとともに、避難者は全国に避難していることから平日に福島市へ行くことのできない避難者の意見は無視されてしまう。

  また、インターネットの利用を念頭に置いた「意見公募」については、行政手続法に基づく最低30日の意見公募の期間と比較して、2週間と極端に短いうえに、多くの避難世帯がインターネットの利用ができない状態にある中では、インターネット上に公開されている基本方針案を読むことすらできない世帯も少なくないと考えられ、意見公募の方法としては極めて不適切であって、これをもって意見を反映させるための必要な措置が行われたとはいえない。

  残念ながら、政府には、被害者のニーズを把握し、これに基づいた政策形成をしているとはいえず、被害者のニーズとかけ離れた基本方針案につながっている。政府は、ニーズの把握のために真摯に努力すべきである。

 

3 国会は、支援法が政府に広範な裁量を認めていることが内容のない基本方針案の策定を招いた原因となっていることを認識し、政府に具体的な政策の実施を義務付けるよう、支援法の全面的な見直し(改正)を行うべきである。また、帰還政策のもととなっている福島復興再生特別措置法その他の支援法制全般の見直しも同時並行的に進めていくべきである。 

  支援法では、基本方針の策定について、策定時期を明示せず、その内容については政府の広範な裁量を認めている。国会の承認等も不要として、そのコントロールが及ばないし、被害者の意見を採り入れる具体的な方法についても何ら法定されていない。こうしたことが、被害者のニーズを無視した内容のない基本方針案の策定につながっている。

  この状況を打開すべく、支援対象地域を具体的に法定するほか、政府に対して、無償住宅の提供、交通費の補助、政府の責任による全国的な健康診断の実施、大人も含めた医療費の無料化などの具体的な政策の実施を義務付け、行政の裁量を絞り込み、国会のチェック機能が果たせるような内容に法改正を行うべきである。

  また、基本方針案において帰還促進の施策が基調となっているのは、帰還の促進を基本としている福島復興再生特別措置法その他の支援法制との整合性を図った結果であるから、これらの支援法制の全面的な見直しも同時に行うべきである。

  支援法は全会一致で成立していることから、国会議員の多くが支援法の運用の現状を問題視しているのであれば、早急に法改正をすべきである。

 

4 被害者及び支援団体は、基本方針の策定を抽象的に求めるのではなく、被害者のニーズに従い、住宅、医療・健康、教育・子育て、交通費などの生活諸問題、保養、除染、その他行政サービスの享受などについて、具体的な政策を要求していこう。そのために、原発事故を引き起こした国の法的責任を追及し、具体的な政策要求をすすめる広範な連携を広げていこう。 

  抽象的に支援対象地域と基本方針の策定を求めるだけでは何も変わらない。これは、区域外避難者に対する高速道路の無料措置の打切り(2012年3月)に際し、全国の区域外雛者が立ち上がり、署名運動などでそのニーズを明確化して、一部避難者に対するものであるが、今年4月から高速道路無料措置を復活させたのと対照的である。具体的な政策要求をすすめていくことこそが大事だ。

  そのためには、高速道路無料措置を求める動きにみられたように、被害者・支援団体の広範な連携と協力をすすめていく必要がある。

  また、支援は「恩恵」であるなどと言わせないためにも、原発事故を引き起こした国の法的責任を厳しく追及していくことも忘れてはならない。

  とすねっとでは、9月11日午後6時30分から日司連ホール(東京・四ツ谷)で開かれるイベント「福島・区域外避難と私たち-苦難と希望の先にあるもの-」において、被害者を対象とした政策アンケートの結果を発表し、そのニーズに基づく具体的な政策要望書を確定し、政府に提出する予定である。こうした具体的な要望の輪が全国的に広がっていくことが重要である。

  具体的な政策要求を掲げて、粘り強く広範な運動を形成していき、具体的な要求をどんどん政府に、そして国会に提出しよう。

  全国のみなさん、ともにがんばりましょう。

以上

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原発事故による母子避難者等に対する高速道路の無料措置に関する要望書

2013年07月03日 11時21分45秒 | とすねっとの要望書

                       とすねっと要望書第43号

平成25年7月3日

原発事故による母子避難者等に対する高速道路

の無料措置に関する要望書

国土交通大臣 太田昭宏 殿

 

             東京災害支援ネット(とすねっと)

               代 表(弁護士)  森 川   清 

             東京都豊島区駒込 1- 43- 14 SK90 ビル 302

              森川清法律事務所内 (連絡先電話)080-4322-2108

 

私たちは、東日本大震災の被災者及び福島原発事故の被害者の支援に携わっている弁護士・司法書士・市民等のボランティア・グループです(代表・森川清弁護士)。インターネットやブログ等を通じて被災者に必要な情報を提供するとともに、無料の電話相談や、避難所や被災者に提供された公営住宅や旅館・ホテルでの訪問相談、避難者等に対する物資支援・子育て支援等の活動を行っております。

 

要 望 の 趣 旨

 

1.平成25年4月12日に御省より公表されました「原発事故による母子避難者等に対する高速道路の無料措置」(以下「本件無料措置」といいます)につきまして、警戒区域以外の福島県浜通り・中通り(具体的には、中通りは福島市、二本松市、伊達市、本宮市、桑折町、国見町、川俣町、大玉村、郡山市、須賀川市、田村市、鏡石市、天栄村、石川町、玉川村、平田村、浅川町、古殿町、三春町、小野町、白河市、西郷村、泉崎村、中島村、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、鮫川村の29市町村・浜通りは相馬市、南相馬市、新地町、いわき市の4市町村)又は宮城県丸森町に限定せず、放射線量の影響が懸念される地域を、福島県外も含めて広範囲に対象地域とする措置を要望いたします。

2.「本件無料措置」の対象者につきまして、原発事故発生時に福島県浜通り・中通り(原発事故による警戒区域等を除く)又は宮城県丸森町(以下「対象地域」)という。)に居住しており、原発事故により避難して二重生活を強い  られている母子避難者等(妊婦を含む)及び「対象地域」内に残る父親等(妊婦の夫を含む)に限定せず、(1)すべての避難世帯を対象とし、(2)対象地域の住民で一時避難や週末避難する場合も認める措置を要望いたします。

3.「本件無料措置」の実施期間(平成25年4月26日0:00~平成26年3月31日24:00)につきまして、平成26年3月31日24:00までとせず、少なくとも放射線の子供達に与える影響が、科学的に解明されるまでの間継続する措置を要望いたします。

4.「本件無料措置」の対象走行区間を東北自動車道、常磐自動車道等の対象路線に限定しないこと及び途中乗車・下車を認める措置を要望いたします。

5.「本件無料措置」の申込方法である証明書の交付申請につき、特段の事情が無くても郵送申請を認める措置を要望いたします。

 

要 望 の 理 由

 

1.「本件無料措置」について

  御省が公表されました「本件無料措置」は、これにより母子避難者等の家族が会うための負担が緩和され、家族と会いやすい環境が整えられたといえるため、一定の評価をいたします。

  しかし、以下の理由により今回の「本件無料措置」は十分ではないと考えます。

 

2 「本件無料措置」が十分でない理由

(1)対象地域が警戒区域以外の福島県浜通り・中通り又は宮城県丸森町に限定されている点

 

   原発事故により広域避難をする家族の多くは、放射線に対する感受性が高いとされる年少者や妊婦を県外にやむを得ず避難させながら、生計を維持する者が被災地や被害地に留まり就労するという避難形態をとっています。このため、現在被災地と避難地との二重生活を送らざるを得ず、こうした家族の多くは、高速道路を利用して週末に再会している状況です。

   しかし、二重生活は食費・水道光熱費等ただでさえ出費が嵩むうえ高速料金を自己負担するとなると、避難世帯特に東京電力からの補償が充分でない区域外避難者の家計は圧迫されてしまいます。

   こうした経緯から二重生活の負担軽減を図り、避難により分断された家族の再会を支援すべく御省は、「本件無料措置」を実施されたものと思われます。そうだとすると、対象地域を上記地域に限定する理由はありません。すなわち、上記地域以外の区域外避難者も、放射線が年少者や妊婦に与える影響の程度が科学的に解明されていない中、将来起こり得るかも知れない生命や身体に対する影響を恐れ止む無く避難したという点では対象地域の方々と全く同様である上、「対象地域」の方々より更に補償が充分ではないため、この方々の二重生活による負担の軽減を図る必要があると考えます。

   また、こうした方々は週末の高速道路を利用して再会することで、家族の絆をかろうじて維持して来られたのですが、今後家計の圧迫が進むと週末の再会を控える家族が現れることも容易に想定でき、家族の絆に影響を与えかねません。

   こうした見地から、「本件無料措置」の対象は「対象地域」のみならず放射能の影響が懸念される地域を、福島県外も含めて広範囲に設定していく必要があります。

   

(2)対象者が二重生活を強いられている母子避難者等に限定されている点

 

   御省は、「本件無料措置」の対象者を「対象地域」に居住しており、原発事故により避難して二重生活を強いられている母子避難者等(妊婦を含む)及び「対象地域」内に残る父親等(妊婦の夫を含む)に限定しております。

   しかし、このような限定がなされると例えば子が学校の都合などで父母双方と離れて暮らしている場合、「本件無料措置」適用されないことになります。このような子どもたちも、週末に再会することによる家計の圧迫の恐れが生じ得る上、週末の再会の差し控えにより家族の絆に影響を与える点においては、「本件無料措置」の対象者である母子又は父子避難者と同様です。

   そもそも、二重生活による負担の軽減を図るという「本件無料措置」の趣旨からするならば、対象者を限定する理由はありません。

従いまして,「本件無料措置」の対象者はすべての避難世帯を対象にすべきであると考えます。

   また、週末や夏休みなど長期休暇の際に一時的に避難している方々もいます。この方々は、広域避難までは出来ないが、少しでも子どもの被ばくの累積量を減らしたいという思いから週末や長期休暇等を利用して一時的に避難をしています。

この方々が、「本件無料措置」の対象にならないとすると、家計負担の圧迫が進み一時的避難をあきらめざるをえなくなり、「本件無料措置」の対象者と類似の不都合が生じる恐れがあります。

そこで、このような対象地域の住民で一時的避難や週末避難する場合も「本件無料措置」の対象者に含めるべきであると考えます。

 

(3)実施期間が平成26年3月末日とされている点

 

   そもそも、現在は放射線の子どもたちに与える影響が科学的に解明されていない上、除染も進んでおらず且つ除染自体に本当に効果があるかについても疑問視されている状況にあります。

このような危険かどうか判明しがたい状況にある以上、避難や一時的な避難は、危険の見極めのためおのずと長期的にならざるを得ません。

そこで、「本件無料措置」は平成26年3月末日まででは十分とはいえませんので、少なくとも放射線の子どもたちに与える影響が科学的に解明されるまでの間、期間を定めずに継続する必要があると思います。

   また私たちは、これまで避難者の方々を対象にアンケートを実施して参りましたが、いずれも東北地方の高速道路の無料開放期間の延長を要望するものは7割近くを占めています。

   このような点からも、実施期間の延長を要望いたします。

 

(4)対象走行区間が東北自動車道、常磐自動車道等に限定されている点及  び途中乗車・下車が認められていない点

 

   「本件無料措置」の対象走行区間からは、NEXCO以外である首都高速、阪神高速及びNEXCO均一区間である東京外環道、山形自動車道、日本海東北道(湯殿山IC~酒田みなとIC)、米沢南陽道など、福島県・宮城県内のNEXCO路線と別料金の高速道路が外されています。

    しかし、首都高速や東京外環道などが利用できないと東京・神奈川以西から東北への行き来は遠廻りを余儀なくされ、時間がかかり過ぎることから家族が再会することが困難になります。

    また、山形自動車道、日本海東北道(湯殿山IC~酒田みなとIC)、米沢南陽道など福島県からの避難者が多いとされている地点の高速道路が利用できない点も現実的ではありません。

    そもそも、二重生活の負担軽減を図るべく「本件無料措置」を講じた趣旨からすれば、(対象走行区間を限定すると、対象走行区間外の方々は負担が重くなるのであるから)、むしろ対象走行区間に限定を設けるべきではありません。

    そして、こうした取り扱いを行う理由は、不正利用を防止する点にあるとのことですが、今の状況では特に神奈川以西に避難された方々の家族同士を会いやすくするための配慮を、まずは優先すべきであり、不正利用者は別に取り締まることで足りると考えます。

    また、避難元から避難先の往復は長時間運転になる方々もいらっしゃることが予想されるところ、途中乗車・下車が認められないとすると、例えば長時間運転で疲れてビジネスホテル等へ宿泊したい場合でも、下車すると負担がかかることからそのまま走り続けるという運転手にとって危険な事態が想定されます。

    そこで、対象走行区間は限定を設けず、途中乗車・下車も認めるべきと考えます。

  

 

(5)申込方法としての証明書の交付申請が、避難元市町村窓口への直接提出が原則とされている点

 

  「本件無料措置」の申込は、避難元市町村窓口への直接提出が原則とされ

ており、郵送は特段の事情が無ければ認められていません。

   しかし、平日は仕事で窓口へ行くことが出来ないという方々が予想され、

このような方々が、申込を躊躇するとすれば「本件無料措置」の二重負担の

軽減を図るという趣旨は没却されます。

 また、現在福島市やいわき市は郵送による取扱いを原則として受け付けて

いることからしても、実施が困難であるとは考えられません。

 そこで、「本件無料措置」の申込方法である証明書の交付申請につき、特段の事情が無くても郵送申請を認めるべきであると考えます。

 

3.結論

  

  現在避難・一時避難されている方々は、自分自身に対する危険回避ではな

く子どもたちのこれからの生命・身体への影響を恐れ、避難・一時避難を実施

しています。子どもたちは、将来の日本を担う主権者であり、大人である私た

ちはこうした子どもたちを保護して行く責務があると考えています。特に、少

子化が進んでいる今なら尚更保護して行くべきではないでしょうか。

 以上の次第で、御省が公表した「本件無料措置」につきまして、要望の趣旨

記載のとおり拡大していただきますよう要望申し上げます。

 

以上

 

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不適切投稿を繰り返した参事官に関する要望書

2013年06月14日 13時04分10秒 | とすねっとの要望書

とすねっと要望書第41号

平成25年6月14日
復興大臣 根本 匠 殿
東京災害支援ネット(とすねっと)
代 表(弁護士) 森 川 清
東京都豊島区駒込 1- 43- 14 SK90 ビル 302
森川清法律事務所内 (連絡先電話)080-4322-2108

不適切投稿を繰り返した参事官に関する要望書

第1 要望の趣旨

1 復興庁は、ただちに、水野晴久参事官を原発事故子ども・被災者支援法及びその他の被災者・震災に関する任務を解くよう求める。

2 復興庁は、水野靖久参事官が在任中にツイッター上で発言した内容及びその経緯・意図等について十分な調査を行い、その結果を公表するよう求める。

3 復興庁は、水野晴久参事官に対して、上記1の調査結果を踏まえて、国会公務員法に基づき、厳正な懲戒処分をするよう求める。

第2 要望の理由

1 本日付けの毎日新聞及び今月10日から配信されているアワープラネットTVの報道によれば、福島県の被災者支援を担当する復興庁のキャリア官僚(総務省出身)である水野晴久参事官が、ツイッター上で「国家公務員」を名乗り、課題の先送りにより「懸案が一つ解決」と言ったり、職務上関係する国会議員や市民団体を中傷したりするツイートを繰り返していた、とされる。
これらの報道によれば、水野参事官は今年3月7日、衆院議員会館内で開かれた集会で、同庁側の責任者として、とりまとめ状況を説明したところ、同日に「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席」とツイートしていた。また、翌8日には「今日は懸案が一つ解決。正確に言うと、白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意」と、課題の先送りを歓迎するかのような内容をツイートしていた、という。
報道によれば、このほかにも、水野氏は国会議員らに対しても文脈から相手がほぼ特定できる形で「ドラえもん似」「虚言癖」などと中傷するツイートを繰り返していた、という。報道された以外にも、中傷のツイートがあることをわたしたちは確認している。
水野参事官のツイートは最近削除されたようであるが、これらのツイートが過去に「国家公務員」を名乗る「ninja rider」の名でなされた形跡があることは、わたしたちもインターネット上で確認したところである。

2 こうしたツイートは、政治的に中立を保ちつつ、公正に職務を行うべき公務員の職責を放棄し、政治的ともいうべき誹謗中傷を繰り返しているものであり、言語道断というほかない。
報道によれば、以前は本名でツイートしていた(2012年10月からは匿名に切り替えた)とのことであり、ツイッター上でも「国家公務員」であることを明らかしているのであるから、見る者が見れば水野参事官のツイートであることは明らかだったはずである。その内容は公務員が職務上知り得たものが多々含まれており、公務員の立場とは異なる個人のツイートであるという弁解は全く成り立たない。
したがって、水野参事官には、国民全体の奉仕者にふさわしくない非行があったことは明らかである(国家公務員法82条1項3号)。また、職務時間中にツイートをしていたとすれば、その職務懈怠も厳しく責められなければならない。
このような人物が、原発事故や震災で被害に遭った住民や避難者の悲しみや苦しみを分かろうはずはない。
復興庁は、ただちに、水野参事官の現在の職務を解き、正常な人事に戻し、立ち遅れている原発事故被害者に対する支援策(例えば、原発事故子ども・被災者支援法の基本方針の策定はその一つである。もちろん、当団体が院内集会参加者とともに採択し、復興庁に提出した2012年9月6日付けに要望書でも明らかにしたように、それ以外にも行うべきことは多々ある。)を早急に充実させ、実施しなければならない。
そして、復興庁は、このような行為がなされた経緯・原因等を明らかにするとともに、国家公務員法に従い、厳正な懲戒処分を行うよう求めるものである。
以上

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生活保護法一部改正法案の廃案を求める要望書

2013年05月25日 23時50分28秒 | とすねっとの要望書

とすねっとは、災害支援団体として、保護抑制の温床となる生活保護法改正法案の廃案を求め要望書を政党団体宛執行しました。

要 望 書

 

PDF→ http://goo.gl/t3S7S

 

とすねっと要望書第37号

2013年5月25日

 

政党各位

 

東京災害支援ネット(とすねっと)

代 表(弁護士)  森 川   清

(事務局)

東京都豊島区駒込 1-43-14 SK90ビル 302

  森川清法律事務所内 (連絡先電話)080-4322-2108

 

私たちは、東日本大震災の被災者及び福島原発事故の被害者の支援をしている法律家と市民等のグループです。

今般、生活保護法の一部を改正する法律案が国会に上程・審議されているが、本法案は、災害時の生存権保障の観点から重大な問題があると言わざるを得ず、廃案を求めるものである。

 

第1 要望の趣旨

生活保護法の一部を改正する法律案を廃案するよう求める。

 

第2 要望の理由

1 現在、生活保護法の一部を改正する法律案(以下、「法案」という。)が国会に上程、審議されている。

法案は、申請による保護の開始及び変更について条文(第24条)を新設し、これまで口頭で申請することが可能であった生活保護の開始及び変更の申請について、書面主義を採用していることが最大の改正点である。

法案では「厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を保護の実施機関に提出してしなければならない。」(第24条第1項柱書)とし、さらに「前項の申請書には、要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な書類として厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。」(同条第2項)としている。すなわち、申請書及び添付書類を提出しない者は申請による保護の開始をすることができない仕組みである。

2 平成23年3月11日、日本を襲った東日本大震災や福島原発事故により、多くの被災者・被害者が、その生活の基盤をすべて奪われ、着の身着のままで避難をすることを余儀なくされた。特に、生活困窮者は、生活の基盤が奪われると、生活を続けることは困難となるので、憲法25条の生存権の保障を全うするため、速やかに保護を開始する必要があった。そこで、国は、震災直後の3月17日「東北地方太平洋沖地震による被災者の生活保護の取り扱いについて」を発して、迅速かつ適切な保護の実施を周知徹底した。

3 しかしながら、現在の災害時の混乱状況の中において、もし法案が可決すると、法案の規定する申請書に記載すべき資産及び収入の状況(第24条第1項第4号参照)を把握することができないなどの事情が生じることが考えられ、申請者は申請書の記載に支障を来たし、申請書の提出を躊躇することが予想される。また、関係機関の機能不全により、法案の規定する添付書類を収集することは極めて困難であるにもかかわらず、速やかに保護を開始することができないという最悪な事態に陥るおそれが極めて高い。

法案が成立することによって、かかる事態を生じさせることは、憲法25条の保障をないがしろにするものであり、違憲な行為であると言わざるをえない。

4 災害が発生した際には、厚生労働省が申請書類の提出について柔軟に対処するよう求める通知等を発し、運用によって乗り切るという考えもあるかもしれない。しかし、上記のような運用が通知されたとしても、法律に書面主義が明記されている以上、法律に従った申請書の記載事項の欠缺や添付書類の添付がないことを理由に申請が却下された場合には、不服申立てをすることができない。運用によって法律を変えることはできないからである。

書面主義の採用は、生活困窮者の状況に応じた生活保護法の柔軟な運用を妨げる要因にもなりかねないのである。

5 加えて、各自治体の生活保護行政の窓口では、現在においても、保護を抑制しようとする違法・不当な申請権侵害または受給権侵害が繰り返されている。

東日本大震災による被災や被害で避難している方でさえ、被災地・被害地の自治体で保護を受けるよう水際で申請権を侵害するという行政対応は少なからず報告され、義援金や原発事故仮払補償金を受け取ったことをもって保護廃止されるなど、苦しめられた経験がある。

このような憲法で保障された生存権をないがしろにする行政対応は、決して許されないものであるが、法案が可決されると、今以上に抑制姿勢が明確となり、有事において深刻な結果を惹起しかねない問題である。

6 日本は、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(社会権規約)を批准している。国連の社会権規約委員会は、このほど、「生活保護の申請手続を簡素化し、かつ申請者が尊厳をもって扱われることを確保するための措置をとるよう、締約国(注・日本)に対して求める。」との勧告(日本政府の第3回定期報告書に関する総括所見)を出した。書面主義によって申請手続を現在以上に煩雑なものに改悪することは、基本的人権である社会権の国際的なスタンダードからも許されないことである。

7 このように、法案による書面主義の採用は、憲法25条によって保障された生活保護の申請権・受給権の侵害に拍車をかけるおそれが大きいばかりでなく、いざ大規模災害が発生した際に、人命にさえ影響を及ぼし、国際的にも批判されるような内容であるので、これを成立させることは許されない。

よって、すみやかに、法案は廃案されるべきである。

以上

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