智の庭

庭の草木に季節の移ろいを感じる、日常を描きたい。

アイスランドを旅するー7日目、ブルーラグーン温泉へ

2017年01月29日 | 海外旅行
アイスランド北東部から、北部中央の町アークレイリに向います。

途中の、ゴーザフォスの滝。昔、キリスト教に入信する際に、それまで信奉してきた神々の像を、この滝に投げ捨てたそうです。



夫が、「オレがあの位置に立つから、あの辺から撮ってくれ」と決めポーズの撮影ミッションを受け、

私、かなり下流まで下がって、上流の断崖絶壁頂上に立つ夫を撮影する。



私は、閉所恐怖症と高所恐怖症のため、断崖絶壁系の場所は苦手で、腰が引けるのだ。

下流に向って散歩する。



路傍の石に、白いコケとヒースの花が、滝のしぶきをかぶって、きらきら輝く



北部最大の滝と別れをつげて、アークレイリの町でランチ。



家々がカラフルで、木々の紅葉と相まって、安野光雄画伯の童話の世界のようです。

ランチでは、名物のロブスター「アカザテナガエビ」の料理を食しましたが、大変美味しかったです。

ロブスターは大味なイメージがありましたが、北極海で育ったこちらのは小ぶりで、うまみも甘味も濃厚で、また食べてみたくなる一品です。

アークレイリの空港から、南西部のケフラヴィークの空港へ移動。



スチュワーデスさんが、長身9頭身、金髪隻眼のすこぶる美人で、思わず「美人ですね!」と褒めますと、笑顔で返礼。


隣席に同行のツアー客が座り、彼女の愚痴話を聞く。

なんでも母娘二人で来たかったのに、夫が付いて来て、本当に不愉快極まりない・・・そうです。

彼女の夫の無神経ぶりを聞かされ、「歳を経て、仲の良くない夫婦も、このようなツアーに参加するんだ・・・」など感じたものです。



ケフラヴィークの空は晴天。一路、温泉「ブルーラグーン」を目指します。



さすが、国際空港に近い立地のため、国際色豊かな温泉で、施設も大きく充実して、様々な言語が入り乱れ混雑しています。

男性陣は着替えが早く、いち早く温泉に浸かって、後から遅れてくる奥方を、今か今かと待ち受けている風で、

出入り口付近は、様々な人種の男性が、更衣室から出てくる女性を見つめていて、混んでいます。

なんだか「南極ペンギンのオスの群れ」を彷彿させ、おかしくなりました。

海でお腹一杯になったメスが戻り、抱卵の交代するのに、オスが首を長くして待っている姿です。


夫はハゲて、いや、「スキンヘッド」なので、一瞥してすぐ発見できますが、私がカメラを持って撮影していると、

手を振って「おーい、ここだ~、寒いから、早くはいろ~」と声を掛けてきます。

私は、カメラをしまって、夫と合流します。お湯は程よい温度で、足元が温かく、気持ち良いです。

昨日のミーバトン・ネイチャー・バスより、温泉が楽しめます。


ケイ素を含んだ温泉の泥を、顔に塗ったりする様ですが、私は肌がガサツクので、しませんでした。

昨日のミーバトンでは、ご婦人方と合流しておしゃべりしましたが、今日は、夫が私と二人で静かに過ごしたい様で、

二人で温泉に浸かり、歩きながら、あれこれ旅の話に花を咲かせました。


お食事の話。 

連日のバイキングで、ホテルが異なっても、同じようなものしか供されず、飽きた。まるで、給食センターから提供されているみたいだ。

だけど、アカザテナガエビは、青森のボタンエビに並び賞される味だね~


ツアー客の話

私たちのこれまでの旅のスタイルは、自分たちで企画した自由旅行であり、今回初めての団体ツアーを体験して、

毎朝、毎昼、毎晩、狭いテーブルで、誰かと相席になり、最初は人間ウォッチと面白がっていましたが、

段々、クセの強い人達にうんざりして、避けるようにテーブルを選びましたが、避けきれるものではありません。

我が強く説教調の高齢男性、旅自慢の田舎者夫婦の無礼な振る舞い、負けず嫌いの高慢不遜な女性、風変りな夫婦などなど・・・

その中でも、旅慣れた雰囲気のいかにも富裕な高齢の親子がいらして、ツアーの団体の中で、あまり他と親しまない様子が、目を引きました。

次回このようなツアーに参加するときは、この親子の賢い振る舞いを参考にしよう、ということに意見が一致しました。


アイスランドを旅するー6日目

2017年01月28日 | 海外旅行
アイスランド北東部、ミーバトンに連泊して、周辺を回ります。

馬蹄形の渓谷。神話の馬の蹄の跡。巨大な神馬の足は8本だそうです。



この日は、小雨。雨の多いアイスランドで、これまで雨に降られなかったこと自体が、幸運でした。

1週前のツアーでは、雨ばかりだったそうですから。寒さに、湿気が加わると、体に堪えます。

車中から羊の群れを撮影。



人口3万人の国家では、羊の数の方が多く、草あるところ放牧された羊があちらこちらで見られました。


今日は、ミーバトン・自然温泉に入ります。

私、日本でも「源泉かけ流し」温泉を訪ねるのが好きですから、今回の旅、アイスランドの温泉を楽しみにしてきました。

因みに、首都レイキャビックではバスタブ付きのホテルでしたが、東回りの大自然を巡るのに、ホテルは全てシャワーだけで、湯船が恋しかった・・・



地熱発電の排熱排水を利用して、更衣室と軽食飲食コーナーを併設した建物があり、



世界各地の様々な人種が、ぬるま湯に浸ります。

ぬるいので、少しでも温かい場所を探して、日本人観光客の私たちは広い温泉を一周して、「ここが温かいよ~」と教えあいます。

私たちのツアーの参加者33名、6日目となれば、親しめる人と避けたい人の区別も生まれます。


旅して6日目で疲れが出る頃、あいにく、太陽が出ずに寒く雨が降り、海外で裸になって寒風に晒され「ヒートショック」で・・・・

とだれでも心配になるでしょう。

若い女性の添乗員さんは、そのへんの配慮や気配りが欠けた対応で、「温泉に入りたくない」と意向を告げたツアー客との間で、

無用な軋轢を生んでしまいました。「こんなふうに、言うべきよね~」などなど、辛口の品評が飛び出し、

噂話などをしながら、わいわいがやがや、おしゃべりに興じます。

ぬるいので長風呂してものぼせません。


温泉はカメラOKで、先に入った夫を撮影していると、夫が「寒いから、早く入れ~」と声を掛けます。

寒がりの私、この温度差、平気でした。ジムのプールで、温冷浴に慣れておいて、良かった~と思いました。



アイスランドを旅するー5日目の夕方

2017年01月27日 | 海外旅行
5日目の続きですが、北東部のギャウです。



こんもりと岩が盛り上がった内部では、温泉が湧き、外国人観光客が足湯をしていましたが、

このような空間では、有毒ガスが充満し、危険なので皆さんに勧めません。とガイドさんも言いますが、その通りだと思います。

皆、連日のオーロラ観測で睡眠不足のようで、倦怠感が漂い、滝とギャウの連続に、いささか感動が薄れている気配が感じられます。

再び、ミーバトン湖に戻ります。



アイスランドの空は澄んで美しく、太陽の位置が低いためか、独特の雰囲気があります。



木々の紅葉が、アイスランドの秋を知らせます。

さて、宿が今日と明日の2連泊。移動続きのツアーで、ここだけ、2連泊。ミーバトンのほとり。



左手のシンプルな飾り気のない平屋が、ホテルです。 380度、パノラマ的にぐるりと撮影しました。



見渡す限りの平原、ミーバトン。

アイスランドの景色は、「見渡す限り」平原、岩山、氷河、など、遥か彼方まで見渡せるのが特徴でしょう。

そして緯度が高いためか、太陽がゆっくり沈み、夕焼けが地平線にそって輪のように360度に行き渡り、日本の夕焼けとは風情が異なります。

アイスランドを旅するー5日目

2017年01月24日 | 海外旅行
前夜、素晴らしいオーロラを見せてくれた空は、朝焼けに染まります



今日は北東部一帯を巡ります。まずは、見渡す限り岩肌の台地



この岩の中の道を進みますと、



デティフォスの滝が、大きくてカメラに入りません。氷河が融けて川となり、断層の亀裂で滝となり落ちていきます。

下流に向って歩き、振り返ると、瀑布の水煙が立ち上る向こうに、独特な形のアスキャ山が見えます。





バスで移動して、噴煙立ち上る地獄谷を歩きます





大分の別府の地獄谷巡りを彷彿させます。地面が熱いです。



ミーバトン湖に到着。「ミー」とは「蚊」「ユスリカ」を指すそうで、初夏に大発生するとのこと。

息も吸えないほどのおびただしい数のミー目当てに、野鳥の天国となり、世界中のバードウォチャーが観察に集まるそうです。

お土産に、帽子に被せる網(ネット)を買いました。「また来るため」ではありません。お庭の草むしり、蚊対策のためです。

カルデラ湖で、小さい島が噴火口であったことが読み取れますね。



この周辺の山々には、13人のサンタクロースが住んでいて、クリスマスの日までの13日間、順番に訪問してくれるそうです。

トロール伝説の元となった土地で、溶岩流が巨人に見えます。



トロールの仲良し夫婦に見えますね。

辺り一面、溶岩流で出来た不思議な造形物だらけです。




アイスランドを旅するーオーロラ余談

2017年01月16日 | 海外旅行
オーロラ、つまり太陽風の電磁波により大気(酸素、窒素)が発光する現象自体は、極点の上空で生じていますが、

極下では観察できず、周囲のオーロラ帯(ベルト)と呼ばれる楕円のエリアで観察できるそうです。

低層圏では緑色に発光し、高層圏では赤紫色に発光します。

今回、緑から白色、赤紫の全色が見られましたが、低層、中層、高層圏に雲が無い、という条件が必須で、稀だそうです。


太陽風は太陽の黒点の位置や数と関係し、12年周期のアップダウンがあり、2005年から12年までが活発な時期でした。

アラスカに観測所があり、オーロラ予報を出しており、10段階で強さの予測表示をしています。

私たちのツアー日程で、初日の頃は、レベル2と予測され、4日目はレベル5、5日目はレベル5-6、とのことでした。

しかし、発光時刻、時間帯の予測はつきません。宵、夜中、未明、明け方か、分からないのです。

しかも、雲が来て、天気がコロコロ変わるアイスランド。

その瞬間に、雲が切れているエリアにいるか、否かが、成否の分かれ目。


このツアーは、9月中旬のシルバーW連休の出発コースもありましたが、

ほぼ、雨が降り、最終日にぼんやりとしたオーロラが見えるのみだったそうです。

アラスカや、カナダ、シベリア、北欧で観察しようとすると、緯度の関係から、真冬の極寒の時期となるそうで、

マイナス20度や30度の中、幾重にコートを着込んで、カメラにも防寒処置しないと機動しなくなるそうです。

気候という点で、アイスランドの都市は海辺に位置し、冬でも東京の冬ぐらいの気温で、むしろ北海道の方が寒い程。

普通の冬のコートで足りて、日中は15度から20度で、氷河が融けことが問題になる位、温かい。

オーロラ観察の妨げになるのは、メキシコ湾暖流による雲の発生。


今回、4日目は島の南東部で、レベル5の発光のタイミングには、雲が流れ去り、幸運が重なりました。

しかしアイスランド人のベテラン・ガイドさんが、「このようなオーロラは、アイスランドに住んでいても、見たことない」と涙流していました。

また、「予報ではレベル5,6が実際の最高値で、9とか10を出したことはない。でも、今回のレベルは9、10に匹敵すると思う。」

「赤いオーロラまで見られること自体が、めったにない」

ノルウェー在住のJTB北欧支社長がツアーの応援に来ていましたが、

「皆さん、もう一度、オーロラが見たいと思って、別のツアーに参加しても、このようなものは期待できません。一生ものです。」

「極寒のアラスカで粘った挙句、このアイスランドで見たオーロラと比較して、がっかりして、お金を捨てた~と思うだけです」


3日目の夜、素晴らしいオーロラが待ち受けたタイミングで現れ、私はカメラを三脚に据えて、15秒の露出で撮影しました。

翌朝、立派なカメラを持参のマニアらしいジェントルマンとランチで隣り合わせとなり、

「星空は、ISO2000(4000だったかな?)でも撮れるよ。」との助言をヒントに、

4日目の夜は、三脚無しに、露出1秒、ISOを機種の最高値まで上げて、撮影しました。

突然の出現、そして、天空のそこかしこに突然現れるオーロラをとらえるのに、三脚はむしろ邪魔でした。

後日、高価なカメラを抱えた別の方が、「三脚据えるのに、手間取って、うまく撮れなかった」とぼやいでおりました。

恐らく、広範囲を撮影でき、夜空でもピントを合わせられる特殊カメラでなければ、動き続けるオーロラを補えるのは難しい、と感じます。


先の北欧支社長が更に、

「NHKが、オーロラハンターという特番で撮影に来たとき、3千万円のカメラを3台用意して、3班に分かれてアイスランドを1か月間、撮影していた。」
「今回、肉眼でTVや雑誌以上のオーロラを見れて、こんな携帯のカメラでも、はっきり撮影できたなんて、本当に有り得ないのです。」

と興奮しながら説明し、最終日、曇天の中、夜中までオーロラ出現に粘る私たちに、慰め、なだめてくれました。

私は空を見上げながら、

「もう、空に打ち上げられた花火を見ても、何も、感じられない。人の作るものには限りがあり、自然は無限に美しい。」

と感想を漏らしたら、他のツアー客も、肯いておりました。


余談ですが、2日夜、肉眼で初めてオーロラを観察できて、翌朝、朝焼けを見るために外へ出ると、外国人観光客がレンタカーで出発するところ、

「昨夜、オーロラが見えましたね」と話しかけると、「今晩も、northenlights ,見えるみたいよ」と答えられ、

「どこから来たの?」「日本よ。あなたは?」「テキサス」「良い旅を」と別れました。


後ほど、アイスランド人のガイドに、「私は「オーロラ」と言ったけど、アメリカ人は「ノーザンライツ」と言ったの。」と質問すると、

「オーロラ」はラテン語圏、ノーザンライツは英語、ゲルマン語、北欧語の呼び方だそうです。

私、英米、つまりゲルマン語族が、現在の世界経済を牽引し、現代の産業や文明を発達させた所以を、理由を、見た、と思いました。

「ノーザンライツ」直訳すれば「北の光」。そこに、味もそっけもなく、物語性もなく、「北の光」は状況を説明しただけの単語。

「オーロラ」は神話の女神の名前です。


ラテン語には、根底にギリシャ神話の神々が存在し、事物名詞を男性・女性に区別して、冠詞や動詞の語尾変化を伴います。

日本人のように文化を異にする民族にとって、事物を男女に性別する感覚がつかめず、理解の妨げとなります。

英語は、事物に男女の区別をつけず「the」が冠詞となり、語尾変化もなく、文化の垣根が低く感じられます。


英語の発想は、事物の抽象化が進み、英米人の実用的で実践的な思考様式に合い、

だから現代社会の文明の発展が、世界の中で一足先に行われ、

便利な文明は世界に広まり、と同時に、民族文化の垣根が低い英語も世界言語として拡がった・・・・

と発想を飛躍しましたが、

私には「ノーザンライツ」は、「電気」「電球」「蛍光灯」と並び称される、無機質的な感覚があり、

「オーロラ」は、まず美しい響き、「オーロラ姫」など物語の美しいヒロイン、ギリシャ神話、などどこか神秘的な言霊(ことだま)を秘めて、

風や雷にも「風神」「雷神」の存在を感じる日本人気質に合う。

このように、民族によって自然のとらえ方、感覚も異なることに、思いが至りました。

アイスランドを旅するー4日目夜、オーロラの大爆発

2017年01月16日 | 海外旅行
突然始まりました。


その前・・・夕方、明るいうちに、オーロラ撮影に適したポイントを探し回り、お夕食を済ませ上着を羽織って待機しました。

星は瞬くのですが、オーロラが現れません。

あれがカシオペア座、これが北斗七星、ということは北極星、ポラリスがあれ・・・天空高く位置しています。

ああ、理科の教科書に書かれていた通り、北極点に近づくにつれて、天の回転軸は地平線から頭上の頂点に近づく・・・

満点の星空を目前にして、星座表を甥っ子から借り受けずに来たことを、後悔します。


9時過ぎ、9時半過ぎ、体が冷えてきたので、ひとまず部屋へ戻ります。


夫は、お酒も入り、眠いと言って、ベッドでダウン。

私も、シャワーでも浴びて眠るか・・・と服を脱ぎ始めたら、「ワーーーー」という大きな歓声が外から飛び込みます。

電気を消して窓に駆け寄り、カーテンに頭を突っ込み、見ると、スザマシイ閃光が夜空を割き・・・

夫に「明ちゃん、起きて、ただ事ではない、オーロラが、もう、すごいよ!!!」

急かして、服を着させ、カメラをつかみ、外へ走り出ますと、



幾筋もの強い光が天空を駆け抜け、



直線的な閃光が、渦巻き始め、



カーテンのように幅広く拡がり、揺らぎはじめ、



目の前、そして頭上を仰ぎ、振り返っても、どこもかしこも、あちこちで渦巻きが生じ、

息をのみ、鳥肌が立ち、その場に立ちつくし、撮影ポイントに移動することもできず、



もう、圧倒され、なすすべもなく、カメラでとらえ切れず、ただ、この目で収めていました。



30分ほども続いたでしょうか、

最後、大きな一つの渦巻きとなり、渦が拡がり傘のように空全体を覆いかぶさり、

さーっと静かに消えて、終わってしまいました。

撮影ポイントまで移動し、残照をカメラで収めてみました



そして、また、満点の星空に戻っていました。


感動のあまり、寒さを感じません。余韻に浸ります。

この凄さは、言葉では表し切れません。

まさに、一生に一度の経験でした。

アイスランドを旅するー4日目ー

2017年01月15日 | 海外旅行
アイスランドの東部へひたすらバスは走ります。



北緯66度と緯度が高いためか、朝日や夕方の光の加減や、広がりが、日本とは異なります。

東部は火山によって形成された、新しい土地で



斜面には植物も生えていない。

更に進むと、馬とバットマンの姿をした山が遠方に、



左手のギザギザした山が、バットマン



手前の白いマシュマロのようなものは、干し草を集めたもの。

羊が人口より多く放し飼いにされ、干し草の丸めたものが、巨人のマシュマロと呼ばれ、至る所に転がっていました。

ようやく、人の住む港街にたどり着いて、ランチ



南東の端から北上をして、今夜の宿に夕方到着



上と下はパノラマでつなげたイメージでご覧ください



この川幅の広い一帯は、カナダの紅葉の美しいロンシャン街道を意識して、高木の植林を進めたそうです。



夕焼けが美しく、晴れ間も見えて、もしかしたら、今夜はオーロラが見られるかも・・・・

アイスランドを旅するー3日目ーオーロラ

2017年01月13日 | 海外旅行
初日の夜、肉眼でぼんやり霞のように見えたオーロラに、いささか拍子抜けしました。

ところが、2日目の夜は、前夜より強くはっきりと見えるようになってきました。

オーロラを観察するためには、雲が邪魔になります。

そして、アイスランドという北海道を2回りほど大きくした島は、メキシコ湾海流と大西洋を渡る風の影響で、天候が安定せず、

朝、昼、晩、と天気がコロコロかわり、先が読めないのが特徴だそうです。

3日目の夕方、



夕焼けが美しく、晴天が見えます。

もしかしたら、今晩がオーロラが見えるかもしれない・・・

と気もそぞろに、夕食後、外でうろうろしていたら、9時半頃でしょうか、



一筋の強いせん光が走り、光の線から、カーテン状に広がり、揺らめき始めました。

シャッター速度15秒。他の観光客のフラッシュにも負けず、撮影できるほど、肉眼でもはっきり見える強い明るさでした。

皆、興奮して、シャッターにおさめます。

短い時間でしたが、すごい、これがオーロラなのか・・・と感動しました。

しかし、この感動をもう一度・・・・と皆さん、夜更かし、夜回り、私も睡眠不足に陥ります。

昼は昼で見どころ満載なのに、夜は夜でオーロラが待ち受けるなんて、時差ボケもつらいのに、いったいいつ寝ればいいのやら・・・

アイスランドを旅するー3日目ー氷河

2017年01月13日 | 海外旅行
今回のツアーは、JTBがANAの767型をチャーターし、ほぼ満席ですから、530名ほどの参加者がいます。

更に6コースほどに分かれており、私たちは首都レイキャビックから東回りで北へ毎日バスで移動し、ほぼ4分の3周するツアーを選びました。

バスで南東部へ向かう途中、車窓正面に氷河を湛えた峰々が見えてきます。



ちなみに、この草原の平地も、一昔前までは氷河に覆われていたそうです。

氷河が台地を削りながら土を押し出し、そして融けて引き下がったため、大地が波打っている様に見えます。



バスを降りて、氷河にハイキング。一面草原ですが、ここも氷河に覆われ、右手奥の海へ達していたそうです。

歩くと、路傍の石やコケに目が止まります。



このハイキングコース、年々、長くなっているとのこと。つまり氷河が後退しているとのこと。



氷が黒いのは、岩肌を削り岩が付着したため。

更に歩くと、



融けて、氷河湖が形成されているところもあります。

バスで移動して、



海辺に氷河が流れて、波に打ち上げられています。



砂浜の砂は、ハワイ島の黒色海岸と似たような黒い砂粒です。

ハワイ島のキラウエア火山もサラサラと流れ出る溶岩ですが、こちらも似ているとのこと。

こちらは、氷河観光船があるほどに大きくなった氷河湖



船に乗っても、氷河に近づくことはできません。



亀裂が突然崩壊して、津波が発生すると、観光船は無事ではいられません。

スフィンクスのような氷河のかけら



がりがり君のソーダ味を思い出す、何とも言えない青。長い年月に厚く重なって、自重で空気が抜けて、このような色になるそうです。



手放しで、美しい、と感じられない、複雑な心境です。


アイスランドを旅するー植物編

2017年01月12日 | 海外旅行
アイスランドの9月下旬は秋の紅葉の時期です。



草紅葉が原風景でして、



岩場に張り付くように



白いコケや



高山や植生限界地帯に生える地被性のツツジ、ツゲ、ヒペリカムの仲間が見られます。

水の多いエリアでは、樺の仲間で、白樺やダケカンバのように高木にならず、灌木のままの樺の一種



ナナカマドの実が、日本のに比べて大きい



後で説明を受けましたが、アイスランドでは日本を含む世界各地から、植物を60種ほど貰い受けて各地に植栽して、植生を増やしたそうです。

本来は、灌木、草やコケ類しか無かったそうで、高木は外国から持ち込まれたものだそうです。


アイスランドを旅するー2日目ー間欠泉と滝

2017年01月11日 | 海外旅行
さて、ギャウを見たお次は、間欠泉。10分から15分に1度、噴出します。

噴出したあとは、へこみます。


翌日氷河を見ますが、降雨降雪に恵まれ、火山があり、地溝帯がある、となると水は豊富でして、




そして滝

次々と無数の滝が、台地から低地へ流れ落ち、まさに滝銀座。

だんだん、滝に対する免疫がついて、感動が薄れていきます・・・

立ち寄りました小さな教会、ステンドグラスの幾何学模様に光がさして、美しく壁に投影されています

民族博物館に寄りましたが、北欧のバイキングと先住のケルト民族が混ざり合い、

古民家は、どこにでもある石を壁として、玄関扉や窓の材料となる木材について、高木が自生し無いので、

浜辺に流れ着いた流木が貴重品で、昔は流木の所有を巡って殺しあうことがあったとのこと。

アイスランドを旅するー2日目ギャウ

2017年01月11日 | 海外旅行
さて、今回の旅の目的は、地溝帯、大地が生まれるところを見る でした。

私が高校生の頃、プレートテクニクス、大陸移動説が紹介され、ゴンドワナ大陸が分かれ、アトランティス大陸が沈んだ話に、目を輝かせ、

最新学説が掲載されたサイエンスを夢中に読んで、東大の地球物理学に進学したい・・・など夢見た時期がありました。

ですから、アイスランドは大陸が湧き出るところとして、一度は見てみたい・・・と願ってきました。


まず、アイスランドはこのような形をしており、中央部分に割れ目(ギャウ)が走っております。



ギャウの左側は北米大陸プレート、右側はヨーロッパ大陸プレートに分かれて、年間数センチ離れて開いていくそうです。



ギャウと火山や温泉を図解した地図




アイスランドの左、南西側に、ゴールデンサークルと呼ばれる観光客に人気のエリアがあります。

ギャウなどの特異な自然地形や温泉が湧き出る場所です。

まず、欧州プレート側から北米プレートを見渡すと、



むこうの山々が北米プレートで、川や草原は溝で、横にいくつもの断層が走るのが見えます。



アイスランドは気候条件から、低木、草やコケ類しか自生せず、地形が木に隠されず露出して観察しやすいです。

欧州プレートの台地から、溝へ降りていきます。様々な国の人々が観光に訪れています。



アイスランドを旅するー初日

2017年01月10日 | 海外旅行
成田を午前11時に出発し、青森から樺太、ハバロフスクへ航路は進み、

ロシアのツンドラ地帯を大河が緩やかに湾曲して流れる様を眼下に眺め、



ロシア上空を飛んでいることに、思わず「世界は概ね、平和になったんだな」などと感慨に耽りました。

20代にヨーロッパ各地へ出向いた頃、もっと南の経路をとって、ロンドンへの直行便でも15時間近く掛かった、と記憶しています。

今でも北朝鮮や中近東の上空は避けなければなりませんが、それ以上に、大国ソビエトがロシアとなって、鉄のカーテンが開いたことで、

ロシアを横切り、北極海を眺め、北欧諸国を通過して、アイスランドまで11時間の所要時刻で到着できることに、驚きました。


ビジネス・シートはサイドテーブルがあり、完全にフルフラット、身長155cmの私には十分な余裕があります。

サイドテーブル越に、左隣の夫の姿も見えず、通路挟んで右隣の人も見えず、人の気配を感じずに済みます。

眠るだけでなく、ストレッチやらヨガなど、体を動かしても、気兼ね無く出来ます。


レイキャビック郊外の空港に降り立ち、宿に向う途中、オペラハウスや教会など観光しましたが、眠たいので寝ぼけており、

宿に入り次第睡眠をとります。

夜中、目が覚めて空を見ると、



ぼんやりオーロラらしきものが見えました。

霞か雲かとおぼしきぼんやりとした筋の向こうに、星が見えます。

雲であれば、星が見えないそうで、オーロラは透けて星が見えるそうです。

テレビや映像で見る光り輝くオーロラと、ずいぶん異なるので、がっかりしました。