智の庭

庭の草木に季節の移ろいを感じる、日常を描きたい。

ドクダミ日和

2017年06月06日 | 庭、四季の花
金曜日の正午にかけて、雷鳴が轟き、辺りが白く霞むほどの大雨が、小一時間ほど降りました。
雨の後は気温が下がり、翌日の土曜日の朝は冷えて、16℃。 蚊はなりを潜めています。
土は適度に湿り、ドクダミは最盛期を迎え、最高のチャンスです。

何が?

ドクダミの除草に。

雨の直後は、茎が水々しくて、つかんだら簡単にポキッ、と折れて、抜根除草になりません。
ドクダミは根茎で繁茂しますので、根こそぎ取り除くのが要です。
降雨後、半日から1日でしょうか、茎が落ち着き、でも土が濡れて柔らかい時は、
茎の元を引っ張ると、根がスルスルと付いて来て、気持ち良く、やった!感があります。

土曜の朝は、正に、ドクダミの抜根除草に、うってつけのコンディション。
そこで、夫を送り出した7時から、始めました。
太陽が昇り、気温が上昇すると、土が乾き始め、固くなって、根が抜けにくくなります。

急げ、急げ、

両手を千手観音のように四方八方に伸ばし、ドクダミと綱引きです。

急げ、急げ、

茎の途中で、ブチっと千切れ始めました。

タイムアウト。 時刻は、8時半。

あと、半分残っています。 次の雨を待つとしましょう・・・

チャドクガを退治する、生物農薬BT剤(バチルス・チューリゲンシス菌)

2017年05月24日 | 庭、四季の花
今朝、表の郵便受けに新聞を取りに行くと、背後にある山茶花(サザンカ)の淡い緑の葉に、

黒い粒粒の点々があります。あれっつ?病気か?糞か?と上下左右を観察しますと・・・

数段上の枝葉に、出ました!チャドクガの幼虫達。

公園や庭で、酷いかゆみに襲われたら、チャドクガの発生を疑ってみてください。

椿、山茶花、シャラ、など茶の仲間に発生する毒蛾なので、茶毒蛾。


退治の仕方は、殺虫剤散布はお勧めしません。

毛虫たちが苦しんで、糸を垂らしてぶら下がったり、分散する結果を招きます。

この毒蛾は、卵、毛虫、蛹、脱皮した抜け殻、成虫の蛾、いずれの段階でも毒があります。


幼虫が孵化して間もなくは集団行動して、葉の数枚だけを食害しているので、

スーパーのレジ袋などで当該枝葉を包み、元の枝を切り取り、そーっと袋を閉じ、

袋の口から、殺虫剤(ゴキブリ用でもOK)を入れます。

気を付けるのは、噴射式殺虫剤を勢いよく噴霧すると、毒毛を巻き上げて拡散する原因になるので、

そーっと静かに薬剤を注ぎ、あとは、袋を固く結んで、

中の空気が漏れないよう、2、3重に袋に包んで処分します。


今朝は、数本の枝に分散していましたので、高枝鋏を持ってきて、

遠くから静かに枝元を切除して、ボトン、と落とさぬように、静かに鋏でつかみ、

スーパーの袋の中におとします。立ち位置は「風上」です。


発見が遅くて、大きな毛虫が木のあちらこちらに散らばってしまったら、

殺虫剤を全体に散布するしかないです。

風上に立ち、できればレインコート、帽子、マスクなどで表皮を空気に晒さないように覆い、

地面に散らばった毛虫を箒で集めるより、お箸でつかむ方が、体毛がばらけなくて安全です。


また、枝葉に脱皮した抜け殻が残っていますので、徹底的に散水して地面に洗い落とすことも、

お勧めします。放置すると、風に乗って漂い、かぶれる原因になります。


殺虫剤も、全ての昆虫を殺してしまう農薬もありますが、

「バチルス・チューリゲンシス菌」のBT剤もお勧めです。

BT剤は、蛾と蝶にしか効かない病原菌で、これらの幼虫の胃が潰瘍して、静かな死を迎えます。

カマキリや蜘蛛、鳥などの天敵や人間や動物には、問題ありませんので、環境負荷も小さく、

お子様がいるお宅で、殺虫剤を検討されている場合、お勧めです。

効果は1か月ほど保持するそうですので、予防的に事前散布するのも効果的です。


ヤゴがてんとう虫になった

2017年05月24日 | 庭、四季の花
生物農薬としてのてんとう虫のヤゴ、を以前紹介しましたが、

今朝、ヤゴから成虫に脱皮しました。



蛹から出たところを発見し、カメラを取りに家に戻り、梅の木にカメラを向けたときには、

てんとう虫はよちよち歩きはじめて、抜け殻から離れていきました。

最初は、星や体の色は出ない、とは知識で知ってはいましたが、実物を見ると感動します。

どんな、星模様になるのでしょう、楽しみです。

空木の美人三姉妹、梅花、更紗、桜も咲きました

2017年05月22日 | 庭、四季の花
先日、紅白花合戦ー卯の花の陣ーでは、紅花と姫を紹介しました。

今日は、梅花空木、更紗空木、桜空木を紹介します。

香が高く、白梅の花に似た、梅花ウツギ



私より先着で、ミツバチが働いています。



八重咲きの更紗は、淡い紅をまとい可憐で、ハナムグリが潜っています。

最後に、桜ウツギ



これらウツギの三姉妹、嫁いで(植えて)三年、ようやく拙宅の土に慣れ、

本性むき出して、暴れだしまして、どのように収拾をつけようか・・・

悩んでおります。


庭のランドスケープ、木々の配置やデザインは、私が発案し、

夫が手が空いたとき、植物の移植に適した時期を見計らって、植えなおしてくれます。

適材適所に植えると、手間暇かけずに自然と健全に美しく育ちます。

また、配置や采配によって、植物が互いに引き立て合い、反対に、潰し合うこともあります。

年月を経て、予想外の成長や不作など見守り、庭の東西南北のどこに植えるか、考えます。


来春への課題は、

水仙の植え替え、西洋石楠花と日本石楠花の位置替え、花桃とライラックの位置替え

思案中なのは、

空木達の配置、はびこるスズランをどうするか?

生物農薬、てんとう虫のヤゴ

2017年05月20日 | 庭、四季の花
梅の実が生るころ、アブラムシが大量に発生して、余りにもベトベトして病気が始まるので、

仕方なく化学農薬を撒くのだが、本当は無農薬で梅シロップを作りたい。

果実収穫時に「あー・・・農薬を使ってしまった」と、梅仕事をする気が失せてしまう。


ところが、今年はアブラムシも大量発生しているが、てんとう虫のヤゴも大量に発生して、



頼もしいかぎりです。



欧米では、てんとう虫の幼虫、ヤゴを、園芸の通販で生物農薬として販売していますが、

ヤゴは成虫と違って飛ばないため、その場にとどまり捕食し続けるので、都合がよいのです。

今年は、農薬を散布せずに、てんとう虫達の繁栄を見守ることにしました~

名脇役

2017年05月18日 | 庭、四季の花
美人女優が4姉妹の「細雪」!となると、華やかな舞台となりますが、

薔薇、胡蝶蘭、百合、牡丹の花束となると、暑苦しく鬱陶しい感じが・・・

庭にも、大輪の花が主役で咲き誇れば、これを引き立てる脇役の存在も大事。

そこで、ハクチョウゲ。花束の中の霞草に似た役割を 庭で果たします。



ギボウシ。



淡い緑、深緑、灰色かかった緑、黄緑、幅広い緑の色彩で、周囲を引き立てます。


薔薇の幼稚園

2017年05月15日 | 庭、四季の花
近所に「薔薇の幼稚園」があり、バラ専業の庭師に手入れをさせた生垣は、50mほど続く見事なものです。



「バラ~の包みの高島屋~」のバラはこれかしら?



朱赤が印象的



オリエンタルな一重のバラは、桜の花を数倍大きくしたようで、なんだか惹かれます。



この他、白、クリーム色、黄色、オレンジ、真紅、バイカラーなど、沢山あります。

もう少し離れたところにも、同じ庭師の手によるバラのフェンスの幼稚園があります。

幼稚園同士、お互いにライバル視して、バラで負けたくないだろうから、庭師も大変だろうな~

なんて思いながら、私は毎春と秋を楽しみにしています。

葉っぱに殺菌殺虫剤を散布した跡が残り、手入れの大変さを物語ります。

手間暇かかるバラを育てることを、私は早々諦めて、ご近所様の丹精を鑑賞させていただいております。

静かな美しさ

2017年05月14日 | 庭、四季の花
先日は、マロニエの欧州的な華やかさを紹介しましたが、

今日は一転して、日本的な静かな美しさを、鑑賞したいと思います。



楓も花から種へ変化して、プロペラの羽で風に舞う準備をしています



楓の向こうに、アイリスが見えます。



ジャーマンアイリスは大柄で西洋的な華がありますが、

その向こうにある菖蒲(アヤメ)は



小ぶりで引き締まったフォルムをして、凛と美しいです

シャンゼリゼ通りのマロニエ

2017年05月13日 | 庭、四季の花
今朝のパリは快晴で、シャンゼリゼ通りのマロニエが青空に映えます。



甘い香りにミツバチも集まり、トチノキの蜜をせっせと集めています。



我が家の庭のマロニエから、空想の翼をはためかせて、実況中継しました。



マロニエ(西洋ベニバナトチノキ)の足元に、石楠花(しゃくなげ)、久留米ツツジ。


七化けの石楠花

2017年05月12日 | 庭、四季の花
石楠花は蕾の色を気に入って買うと、満開時にこんな~はずじゃ~なかった~!!!

とサプライズが喜びとなるか 残念となるか・・・は乞うご期待!



こちらは、蕾はもっと濃い桃色でしたが、花が満開を迎え終わるころには、純白へ変身をとげ

こちらは、かなり強い桃色で始まった蕾は、最後は淡い桃色へ衣装替えしています







先日、紅白花合戦で紹介した赤は、桃色で終わり、

白は、赤に染まらず、

白は、どこまでもいっても 純白を通します。

ところで、店頭に「青」の蕾をみかけますが、ちょっと毒々しくて、手が出ません。

でも、育てたら、恐らく、淡い青紫の 美しい花なのでしょう。



バナナ・フレーバー

2017年05月12日 | 庭、四季の花
カラタネオガタマの花は、いたって地味である。

しかし、香りたるやフルーティーで、バナナ・フレーバー



西の庭に植えましたが、そよ風に乗って、香りで存在感を表します。

早春の沈丁花、秋の金木犀に並んで、皐月のからたねおがたま、

いずれも花は小ぶりで控え目ですが、芳しさが際立っていますね。


部屋の中に置いた、果物のバナナの香より、華があり

来訪した甥っ子(小3)も「わ~~外から~薫ってきた~!」と

室内のバナナを手に取り、ムシャムシャ食べていました。