智の庭

庭の草木に季節の移ろいを感じる、日常を描きたい。

家物語11、キッチン、ゴルゴ13!?

2013年10月04日 | 家の設計、インテリア
ゴルゴ13は、「オレの後ろに立つな」と、背後に人が来ることを本能的に恐れます。


私も、そうでして、

旧宅のダイニング・キッチンは、北の窓に向かって調理していると、

換気扇の音、鍋の音で、背後で夫が入室しても、音が掻き消され、

「ただいま」と言われた暁には、心臓が縮み上がりそうでした。

また、強盗に出入口に立たれると、逃げ場を失い、

北東角で暗い位置なのに、窓も全て曇りガラスで、心理的な閉塞感がありました。

それで新しいキッチンは、壁を背後に立ち、人の動きが目線に入る位置にしました。


では、来客者の視線で、

右手前がキッチンですが、リビングやダイニング、窓に視線が注がれて、

台所が直ぐそばにあることを、最初に気づく方は、少ないです。

「おトイレ」から戻る道すがら、

キッチンのゴチャゴチャは、カウンターに隠れて見えません。

最近流行している、丸見えフラットタイプは、避けました。

また、キッチン台と食卓が連続しているタイプも、

夫の「台所でメシを食っているようで、落ち着かない」で却下。

私も、食べるときは、台所作業を忘れたいので、キッチンに背を向けて座ります。

LDKは、一空間で区切るものがなく、広く「見えます」。


次は動線の話。

主婦が、一番長い時間、作業する場所で、重要ですね。


当初、玄関に廊下は無く、奥は台所で、食堂とは半ば独立した位置にしていました。。


素案は、LDから見たキッチン、および鳥瞰図です。

独立していると、音と臭いの拡散防止や、ゴタゴタを他人に見られない点で優れています。


2列型の、様々な位置と動線のパターンを検討し、

更に、アイランド、L型のパターンを検討し、

各社のショールームも足しげく通い、

クリナップ「オールステンレス、銅色・鏡面仕上げ」で、ハードかつ超モダンに・・・

スタイルは、やっぱりオーソドックスに1列型かな・・・

と決めかけた頃、

夫の一言、「玄関に廊下を設けて、窓が、奥行き感が、欲しい!」

で、全て練り直し・・・・

 
廊下という「ゆとり」の分だけ、台所はダイニングに進出し、向きを変えました。

壁の奥側に、換気扇を入れて煙拡散防止、冷蔵庫の中身を他者に見られないですね。

キッチンがダイニングに進出したことで、家具との相性問題が生じ、

クリナップの銅から、ヤマハの白へ「壁」と同化させ、家具の引立役に徹してもらう。

各社とも、上から下まで引違戸で、1枚扉、シンプルで格好良いのがありますが、

物を取出すのに、引違戸→引出し と2段階動作が必要になり、効率が悪いので、

写真のタイプを選び、1段階動作で目的物に到達できます。

なお、戸の左側は朝食の器、右側は夕食の器、と分けて収納しますと、戸を左右に動かさずに済みます。


ヤマハの優れた点は、引違戸の下に、フロント・ローディングの棚を引き出せること。


食器の仮置き場に便利です。

台所の奥の扉を開けると、玄関廊下を挟んで、向こうは納戸。

納戸は北東角に位置し、冬は一番冷える部屋で、食料品倉庫になります。

作業動線が1列で、無駄がありません。


キッチンの配列で、

手前に食洗機、中央に流し、作業台、ガスレンジという配列にしました。

食洗機の上も作業台で、流しを挟んで左右が作業台ですが、

手前が「お茶だしエリア」、奥が「包丁まな板エリア」と区分して、清潔で使い勝手がいいです。

食洗機を、流しとレンジの間に収め、作業台を一箇所に集約し広くする配列が主流ですが、

左右に区分すると、右は汚れ物、左は清潔ものなど区分できて便利で、お勧めです。


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