実家の母の元に、お昼の2時過ぎに、
「おばちゃん、俺、久しぶりだから、名前忘れちゃった?」
と男の声に、母は「Mちゃん?」と訊ね、男は「そう、Mだよ。」
そうして、母はMだと思い込んだ相手と会話を進めた。
相手は、「重要な書類と通帳を鞄に入れて、電車の中に忘れた」とあわてた様子、
すぐに金の用立てを言い出さず、一旦電話を切って、間を開けて、また電話を寄こす。
「自分で手立てが出来ないから、おばちゃん、3百万円、用意できる?」
母が、すぐには無理、と答えると、
「百万は?」と相手は母の値踏みを始め、母が「50万円なら」と答えた。
しばらくして、JRの駅員を名乗る人物から電話があり、
「荷物の本人確認のため、本人のフルネームと会社名を」問われ、母は答えた。
そして、3時の時間が近づき、小学生の孫が帰宅すると、
「スーパーにちょっと買い物に行くから、電話にでちゃいけないし、玄関扉を開けてもいけないよ」
と言い残して、郵便局へ向かった。
母は、郵便局で満期の貯金を解約できるか、問い合わせたところ、
逆に、職員から事情を問われ、母は素直にこれに答え、職員が警察に通報し、
事情を知った警官は、母と共に家に戻り、
孫から「男の人から電話があって、おばあちゃんに、お金を6時に取りに来る、って伝えて」と知り、
警察官は6時まで留まり、犯人は来なかった。
そして警官は自宅の電話に、冒頭「この電話は振り込め詐欺防止のため、会話のすべてを録音します。」旨のメッセージが流れる録音機械をつけて帰りました。
以上が、事実関係です。
母は後期高齢者の年齢ですが、自分では、振込み詐欺にかからない、と自負していました。
そして、「Mちゃん」は、私のいとこですが、
チェッカーズのフミヤ君を、身長179CMのイケメンにした感じで、
若い頃の彼は、東京への出張の折、よく母を頼り、実家に泊まっていきました。
母は、彼を可愛がり、何くれと気配りをしていました。
彼は順調に歩んで、この次元のトラブルを起しそうもない人物であり、
彼の両親も、九州から神奈川の彼の自宅傍に移り、
金銭問題が万一あっても、年金暮らしの寡婦である母より、両親を頼るはずです。
冷静に考えれば「ありえない」ことを、母は信じ、郵便局に行きました。
母の「老い」を深く感じました。
母には、息子がいません。
Mちゃんなど、母の甥が訪問すると、もう、大喜びで持て成していました。
母親にとって、異性である息子は、娘以上に可愛くて仕方ない、という話はよく聞きますが、
オレオレ詐欺に、娘バージョンをあまり聞きません。
愛は人を盲目にするのでしょう・・・・
もとより、母は人を信じ、相手に合わせようとする性格。
「お人よし」 + 「愛は盲目」 + 「老い」
これが犯罪グループに付け込まれた原因だと思う、娘の私でした。
もちろん、老いた母を 責めたりはしません。
ただ、母の「もう、知らない人を、気安く信じない」との反省の弁を聞き、
「ママ、知らない人を信じないのは、当たり前のことでしょ。
ママが、勝手に自分から、知っている人と思い込んだことが、今回の問題だよね。
次、犯人達は「Mだけど」って、Mを名乗って電話を寄こすからね。
ママは、Mが本物か、偽者か、電話で見分けつけられるの?」
黙る母に、
「Mちゃんに、今後の連絡は、姉か私の携帯にしてもらうように、話します。
今後、Mを名乗る電話は、全て、詐欺集団だ、と考えてね」と念を押しました。
悲しく、やるせない、出来事でした。
「おばちゃん、俺、久しぶりだから、名前忘れちゃった?」
と男の声に、母は「Mちゃん?」と訊ね、男は「そう、Mだよ。」
そうして、母はMだと思い込んだ相手と会話を進めた。
相手は、「重要な書類と通帳を鞄に入れて、電車の中に忘れた」とあわてた様子、
すぐに金の用立てを言い出さず、一旦電話を切って、間を開けて、また電話を寄こす。
「自分で手立てが出来ないから、おばちゃん、3百万円、用意できる?」
母が、すぐには無理、と答えると、
「百万は?」と相手は母の値踏みを始め、母が「50万円なら」と答えた。
しばらくして、JRの駅員を名乗る人物から電話があり、
「荷物の本人確認のため、本人のフルネームと会社名を」問われ、母は答えた。
そして、3時の時間が近づき、小学生の孫が帰宅すると、
「スーパーにちょっと買い物に行くから、電話にでちゃいけないし、玄関扉を開けてもいけないよ」
と言い残して、郵便局へ向かった。
母は、郵便局で満期の貯金を解約できるか、問い合わせたところ、
逆に、職員から事情を問われ、母は素直にこれに答え、職員が警察に通報し、
事情を知った警官は、母と共に家に戻り、
孫から「男の人から電話があって、おばあちゃんに、お金を6時に取りに来る、って伝えて」と知り、
警察官は6時まで留まり、犯人は来なかった。
そして警官は自宅の電話に、冒頭「この電話は振り込め詐欺防止のため、会話のすべてを録音します。」旨のメッセージが流れる録音機械をつけて帰りました。
以上が、事実関係です。
母は後期高齢者の年齢ですが、自分では、振込み詐欺にかからない、と自負していました。
そして、「Mちゃん」は、私のいとこですが、
チェッカーズのフミヤ君を、身長179CMのイケメンにした感じで、
若い頃の彼は、東京への出張の折、よく母を頼り、実家に泊まっていきました。
母は、彼を可愛がり、何くれと気配りをしていました。
彼は順調に歩んで、この次元のトラブルを起しそうもない人物であり、
彼の両親も、九州から神奈川の彼の自宅傍に移り、
金銭問題が万一あっても、年金暮らしの寡婦である母より、両親を頼るはずです。
冷静に考えれば「ありえない」ことを、母は信じ、郵便局に行きました。
母の「老い」を深く感じました。
母には、息子がいません。
Mちゃんなど、母の甥が訪問すると、もう、大喜びで持て成していました。
母親にとって、異性である息子は、娘以上に可愛くて仕方ない、という話はよく聞きますが、
オレオレ詐欺に、娘バージョンをあまり聞きません。
愛は人を盲目にするのでしょう・・・・
もとより、母は人を信じ、相手に合わせようとする性格。
「お人よし」 + 「愛は盲目」 + 「老い」
これが犯罪グループに付け込まれた原因だと思う、娘の私でした。
もちろん、老いた母を 責めたりはしません。
ただ、母の「もう、知らない人を、気安く信じない」との反省の弁を聞き、
「ママ、知らない人を信じないのは、当たり前のことでしょ。
ママが、勝手に自分から、知っている人と思い込んだことが、今回の問題だよね。
次、犯人達は「Mだけど」って、Mを名乗って電話を寄こすからね。
ママは、Mが本物か、偽者か、電話で見分けつけられるの?」
黙る母に、
「Mちゃんに、今後の連絡は、姉か私の携帯にしてもらうように、話します。
今後、Mを名乗る電話は、全て、詐欺集団だ、と考えてね」と念を押しました。
悲しく、やるせない、出来事でした。
複数人で複数の役割を演じ、次々と慌てさせて、考える時間を与えないで罠に嵌るようです。
一人暮らし、もしくは一人の時間が、危険ですね。