能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

徒然草・・・加齢とともに楽しめる人生論 出家僧の吉田兼好が書いたエッセイ集 読書の秋、たいくつしのぎに最適な一冊です

2021年09月18日 | 本と雑誌

ひょんなことから徒然草を、ペラペラめくってみました・・・。

意外に面白い!

徒然草と言えば、高校時代と受験の時に一部分を勉強したことがあるだけでした。

 

つれづれなるままに、日暮し硯に向かいて、心にうつりゆく由なしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそもの狂ほしけれ・・・

 

兼好は、1283年頃の生まれ、1352年に亡くなりました・・・享年70・・・当時としては長生きだったと思います。

徒然草を執筆したのが38歳頃だと言われています。

 

学生時代、格調高い書き出しが、ただ単に、素敵かな!?という感じがあっただけでした。

ただ、出家僧で全体が宗教がかっている感じと鼻につく説教臭い内容が、ちょっと避けたい書物かな?という印象だったことを覚えています。

 

年齢を重ねるにつれて、本の読解力が進化していくのでしょうか?

あれだけ避けていた徒然草が、ちょっと身近に思えてきます。

徒然草

武田友宏著 角川書店編 ビギナーズ・クラシックス 角川ソフィア文庫 629円+税

 

「つれづれなるままに・・・」の書き出しは、「自己発見の道へ・・・」と解釈。

なるほどです。

そのほか「出世の本道」「いい男の条件」「住まいは人なり」「悪筆は個性の表現」といった段ごとにタイトルをつけてあり、その意訳を読むだけでも面白いです。

 

さらに、嵐山光三郎さん(作家)や萩野文子さん(東進ハイスクールのマドンナ講師)の意訳を読むと更に理解が深まります。

 

現代語訳 徒然草

嵐山光三郎著 岩波現代文庫 740円+税

嵐山さんの現代語訳は、現代に徒然草を書けば、こういうエッセイになるという展開・・・思わず笑ってしまいます。

序段は「たいくつしのぎに・・・」です(笑)。

嵐山さんらしい辛口の意訳・・・楽しく読むことが出来ます。

ヘタな人生論より徒然草

萩野文子著 河出文庫 570円+税

東進ハイスクールの「マドンナ講師」の講義風の一冊です。

徒然草を、「観る」「つき合う」「捨てる」「暮らす」「高める」「極める」「生きる」の7つのジャンルに再編集して解説しています。

面白かったのが、第五章の「高める・・・わが身を内から支える品性と教養の高め方」。

・あらゆる長所も品性があってこそ

・自然を感受する心が人間らしさを育む

・人目のない時ほど品のあるふるまいを

・上品か下品かは会話ひとつにも表れる

・未熟な初心者こそ一流の人に混じって学べ

・真の学問は自分を知ること

・点でとらえずプロセスで見る

さすがは予備校の先生・・・分かりやすいです。

 

読書の秋・・・徒然草や方丈記などの古典を紐解くことも中々楽しいひと時です。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 広島市の夕暮れ・・・仕事終... | トップ | 台風一過、広島市は晴れ・・... »
最新の画像もっと見る