CX・・・コーポレート・トランスフォーメーション。
「企業変革」を意味しています。
企業の在り方を根底から作り変えることにより、収益性の高い会社に作り直す一連のイノベーション活動をいいます。
経営共創基盤(IGPI)の3人のコンサルタントが書いた2つの企業変革ストーリー。
IGPIと言えば、富山和彦さんが率いる実力コンサルタント集団・・・外資系のコンサルにも負けていません。
企業変革(CX)のリアル・ノウハウ
木村尚敬・小島隆・玉木彰著 PHPビジネス新書 810円+税
同書は、架空の老舗出版社と同じく架空の地方メーカーを物語仕立てにしています。
過去の栄光の延長線上で続けてきた経営が、時代の流れに乗ることが出来ず衰退の道を歩んでいる・・・そこに一人の経営コンサルタントが助っ人としてやってきます。
目次
第1部 斜陽産業からの脱出 伝統ある大企業のCX
第2部 ワンマン企業を普通の会社に 地方中小企業のCX
CXは、大きく4つのステップを踏みます。
フェーズ1 事業実態の「見える化」
フェーズ2 事業の再定義・組織構想
フェーズ3 事業別戦略策定
フェーズ4 KPI設定・定着
特に、フェーズ1の事業実態の「見える化」が重要であると指摘します。
CXの前には、現状を変えたくない必ず抵抗勢力が立ちふさがると言われています。
可視化は、現在儲かっている商品、サービスを炙り出すとともに、反対する抵抗勢力に対して、ファクト、エビデンスを突き付けることにより、会社の空気を変えていく武器になるといいます。
「リアル・ノウハウ」シリーズの最新刊・・・面白く読めて、CXを体感することが出来る一冊です。
同書は、こう締めくくります。
多くの日本企業がCXを通じて生まれ変わり、将来世代に明るい未来のバトン渡せる社会を期待し、本書を締めたい。