広島市の中心部にある公園。

この猫が休んでいるのは、公園内にある、お稲荷さんの境内の中。

お稲荷さんを守護する一匹の猫。

広島市の中心部にある公園。
先だって、経済産業省や中小企業庁、金融庁が銀行、信金などの幹部を集めてコロナ後の中小企業支援についての会合を持っていました。
56兆円・・・コロナ倒産を避けるために政府はゼロゼロ融資を敢行、当面の企業倒産を阻止しました。
しかしながら、ゼロゼロ融資を受けた中小企業、零細企業の返済が今年から始まる・・・何がおこるんでしょうか?
物価高や円安、国際情勢不安、ウクライナの戦争、米中対立なども加わり、世界経済の失速が懸念されます。
地域経済や地銀、金融機関、そして何よりも中小企業、零細企業の今後が心配です。
地銀と中小企業の運命
橋本卓典著 文春新書 900円+税
著者は、共同通信社の編集委員。
前著「捨てられる銀行」がベストセラーになったジャーナリストです。
同書でも金融庁の指示に基づき、担保と経営者保証で融資してきた地銀や信金などの杜撰な経営を指摘しました。
今回の新刊では、さらに具体例やケースを示しながら、金融行政も変化してきたことを解説しています。
目次
第1章 ゼロゼロ融資40兆円という時限爆弾
第2章 金融検査マニュアルが銀行をダメにした
第3章 捨てられる銀行と生き残る銀行を分かつもの
第4章 経営改善計画をどう作成、実行するか
第5章 自分ごとの企業支援
第6章 10年後に評価される仕事
第7章 ファミリー企業をどう支援するか
第8章 企業支援のプロたち
第9章 リレーションシップ・バンキングの実践
第10章 銀行の常識を捨てた銀行
第11章 ビジネスはコミュニケーションから生まれる
特別付録 金融庁「業種別支援の着眼点」徹底解説
同書では、地銀や信金は「常識外れのオモロイ地銀」にならなければ生き残れないと喝破します。
リレバン(リレーションバンキング)や企業のポテンシャルや経営者を見ての融資・・・会社を育てるバンカーにならなければ未来はないと喝破します。
北國FHG、豊和銀行、京都信金など、従来の銀行らしくないイノベーティブな取り組み、地域密着を丁寧な取材に基づいて解説していきます。
今年の日本経済は、かなり厳しい局面を迎えることになると思います。
バンカーや経営者は、「常在戦場」の意識を持って真剣勝負で行動、立ち向かわなければ未来はないと思います。
金融機関にお勤めの方、会社経営をしている方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。