能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

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一物一価からDPへ 日経ビジネス誌の特集「ダイナミックプライシング 買わせる時価、買いたい時価」

2019年03月18日 | マーケティング
今週の日経ビジネス誌(2019.3.18)の特集は「ダイナミックプライシング 買わせる時価、買いたい時価」。
面白く読ませていただきました。


基本、モノの値段、価格は、需要と供給のバランスの中で決まると教科書には書かれています。
それが、ICTやAIといったテクノロジーの進化に伴い変わりつつあります。
今まで、ペネトレーションプライシングやスキミングプライシングといった値付けもありましたが、それらも時価という概念で大きく影響を受け始めているようです。

数年前、広島駅前のビジネスホテルの宿泊料でびっくりしたことがありました。
その日は、広島市内でカープのナイトゲームとミスチルのコンサートが開催されていたのですが、いつもは6000円程度で宿泊できるビジネスホテルの宿泊料が、ナント2万2000円。
足元を見られています。

同誌の特集では、「値段はもっと動かせる」として、次の要素を上げています。

1.季節・・・春夏秋冬、オンシーズンorオフシーズン
2.曜日・・・週末に近づいたらレジャー商品を値上げ
3.天候・・・雨の日割引
4.鮮度・・・センサーとAIを活用
5.商品の人気度・・・人気商品にはプレミアム価格


6.商品の希少価値・・・かっての妖怪ウォッチ?
7.直近の売れ行き
8.購入者の属性・・・レディファーストDAY
9.購入者の買い物履歴

様々な要素によって、モノの値段が変わる・・・
ちょっと買い物が不安になる時代になってきました。

入手つづらくなったマツダスタジアム開催のカープの入場チケット・・・プレミアム化しています。
この際、入場料金を2倍にすれば需要と供給のバランスがとれるという意見もあります。
でも、それでは、ビンボー市民球団から始まったカープという球団の設立方針とは異なることになり、カープファンに悲しい思いをさせることになります。

同特集では、星野リゾートの星野代表がコメントされています。
価格変動、消費者の信頼失うリスクも・・・需要の平準化も忘れてはならない
そのとおりだと思います。

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