「見るだけでわかる 世界経済の地図帳」
ライフサイエンス編
知的生き方文庫 三笠書房 571円
何気なく書店で手に取った一冊。
文庫本ながら、なかなかの充実の内容です。
三笠書房は、自己啓発本の老舗。
地味ながらも、着実で良い仕事をしている出版社です。
学生時代から購入し続けた自己啓発関係の文庫本は、今も書斎の本棚の一角を占拠しています。
同書は、そんな三笠書房ではエポックメーキングな一冊。
テーマも自己啓発系ではなく、経済や地図・・・。
しかも図解。面白い経済本に仕上がりました。
ユーロ危機、財政赤字、格付け、IMF、FRB、金価格、CDS、アフリカ、TPPなどを地図と図解をうまく使って解説。
「1項目3分」解説が売りです。
同書によると、さまざまな発見があります。
たとえば、国の豊かさの指標である一人当たりのGDP。
日本は何と18位です。
国ごとに見ると、米国、中国、日本ですが、米国も14位、中国は日本の8分の1の89位です。
2011年でいくと、1位はルクセンブルク、以下、カタール、ノルウェー、スイス、UAE・・・と続くそうです。
日本の18位は、けっこうショック。
このままだと、今から、さらに下げ続けるのではないかと思われます。
さらに、国ごとの経済成長率を見ると、1位はカタール。
「秋田県程度の小国だが、埋蔵量世界3位の天然ガスで外貨を稼ぐ。2022年にはW杯を開催」という解説があります。経済成長率でいくと、BRICSを凌ぐ新興勢力が台頭しつつあります。
第1位 カタール 18.8%
第2位 モンゴル 17.3%
第3位 トルメニスタン
第6位 インド 7.2%
第80位 ロシア 4.3%
第140位 米国 1.7%
第174位 日本 -0.75%
知的生き方文庫の「地図」シリーズは、同書以外にも、世界の情勢、宗教地図、地図で読む日本・世界の歴史といったテーマで出されているようです。
次回、書店に立ち寄った際に購入しようと考えています。
多少価格が高くなってもよいので、全頁カラーだと、もっと売れるような気がします。
せっかくここまで図解、地図化してあるので、これを活かさない手はないと思います。