in the heart side・・ヒトツバタコ

いつもその時の出会いを大切に・・

2013-03-13 08:00:05 | Weblog
私の母はいわゆる新興宗教の信者である。父はそれをとても嫌っていた。”イワシの頭も信心から・・”といつも母に言っていたものである。

最近歳をとってきたせいか、はたまた小さな声でボソボソ喋る私が見ていられないのか・・”毎朝、毎晩お前の家の方角に向かって祈ってる”と言う。正直ありがたいと思う。私にも娘がいる。娘が不治の病にかかったら・・どんなだろう?

親って有難いものだ。文字通り・・有りが難しだ。

もう2か月くらいたつのかな?
母が急に”狭間不動”に行くと言い出した。
日頃めったにどこかに行きたいなんて言わぬ人がどうしたことかと思い、”どした?”と聞くと”あそこは2度も奇跡をおこしたとこだ。きっとお前もよくなる”という。

一度めの奇跡・・私の長男はとても難産だった。きっと重大な障害を背負うことになると言われた。出産直後の私には内緒で”狭間不動”に
        祈祷してもらったとのこと。今、長男は元気に医療関係に従事している。

二度目の奇跡・・義兄がカテーテルで検査入院したとき、頭に血栓が飛び意識不明となった。もう意識はもどらないかも、と言われた。
        今、義兄は少し吃音があるがふつうに暮らしている。

元気なところしか母には、見せてこなかった。今まではそうしてこられた。

今、ジスキネジアで揺れる私や動けぬ私を見て思い出したらしい。

雪のちらつく日に母と兄と三人で出かけた。





文字通り、山の中の霊山という趣だった。

今は月に一回しか祈祷はしないとのことでお参りだけしてきた。足場の悪いとこに立ち一心に参る母の後ろ姿に涙がこぼれた。

帰り願い事が叶うものなら、軽くなるというお地蔵さんがあり、やってみたらとてつもなく重くなってしまった。
やはり私は、病とともに生きるしかなさそうだと思い知った。

母は私に夫とともに祈祷に行けという。3月はどうしてもの用事があり行けなかった。4月は明日だ。
明日は母が行けぬという。ならば私も行かないと言うと悲しそうな顔をするが、きっとこの不動明王様も母の願いしかきかぬような気がする。

私は明日はチューリップの花畑に行こうと思う。

5月に母ともう一度行けるかなぁ・・行けるといいな。

私の母・・齢87。


コメント (6)
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