ソチオリンピックが始まりました
興奮の日々が続きそうですね~
寝不足していませんか?
雪は大丈夫でしょうか?
今日はこの冬一番の寒気です
工房の中は冷え冷え
タオルもカチンコチン
染め上がった紫根染のスカーフも
あっという間に凍りついちゃって
ご覧の通り・・・
そんな寒い中でも
体験にいらしたお客様たちは熱気にあふれ
寒さも吹っ飛ばすかのようです
お見それいたしました
江戸時代の紀行家菅江真澄が
当地を訪れた時に写生したむらさき臼です。
女性たちは紫根染をするときに
大の坂節を唄いながらむらさき臼を搗いていたようです
いにしえの手間暇のかかる紫根染に
思いを馳せながら
老人クラブの方々は
体験のひとときを楽しんでくださり
逆に私たちも地域の方々から元気をいただきました
ところで紫根染のお話ですが~
よく時代劇や歌舞伎などで
病気の殿様がこんな鉢巻を巻いているのを見ますよね。
実は、紫草(ムラサキ)の根には
解熱や解毒の生薬としての薬効があって
これで染めた鉢巻を額に巻くと
病状が和らぐといいます。
歌舞伎でもこのような 紫色の鉢巻を見ます。
この紫の色を江戸紫と言います。
昨年亡くなられた
十二世 市川團十郎 さんのお棺には
4月に新歌舞伎座で演じられる予定だった
助六(市川宗家歌舞伎十八番)の衣装と
紫の鉢巻が入れられたそうです。
助六の紫の鉢巻をよく見ると
頭の右に結び目があります。
左に結び目がある病の鉢巻とは逆になっています。
これは、逆に鉢巻を巻くという奇抜ないでたちが
異端の傾き者(カブキモ ノ)の粋を表現しているのだとか・・・
今まで結び目なんて気にしていなかったのですが~
頭の右に結び目がある助六の鉢巻は
みなぎるパワーと健康
喧嘩に強い男っぷりの良い証なのだそうです
体験に参加してくださった男性3人
素敵な色に染め上がった紫根染のスカーフを
きりりと右に結び目をつくるのかな・・・
「みなぎるパワー」
いいですね~
体験にいらしてくれた会長さんに
素敵なおちょこをいただきました
会長さんは
陶芸の先生でもあり
庭師と私の山歩きのお師匠さんでもあります。
今夜はこれで熱燗でもやりましょうか・・・
素晴らしい一日に感謝したいです。
寒さも吹っ飛んでしまいますね
染織家の吉岡幸雄が書いたものです。 少しサワリヲ。
(略)
鉢巻を紫に染めたのは、若衆歌舞伎の踊りの喧嘩鉢巻の名残という説がある。紫草の根、紫根にはさまざまな薬効があるが、そのひとつに気を鎮める効果が謳われていた。 (略)
紫は、紫草の根の染液と椿灰の液とに交互にいれて色相を濃く染める。 (略)
当時、高価な紫根染は京都大坂の染屋のほか、山野に自生する良質な山根という紫根が特産の現在の岩手県、南部藩が有名であった。
この南部藩へ出向いて、紫根の栽培法と染色技をを習得し、紫根染を親子二代にわたってようやく江戸で成功させた、もうひとりの立役者が、今の吉祥寺、三鷹周辺にあたる武蔵国多摩郡松庵の豪農、杉田仙蔵である。 (江戸紫の確立と続く 略)
この資料を後程送付します。
私も大分前に読みました。
濃き紫染めの吉岡さん技法を取り入れた紫根染が
ちょっと良い色が出せるようになり
少しやる気が出てきたところです。
当市の古代染めと吉岡さんの染めの技法を比較し終え
あらためて栗山家の古代技法の素晴らしさを感じているところです。