せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

キンラン

2010-04-28 | 日記
昨夜は当直でそのまま一日仕事だったので少し疲れた。昨夜からひどい雨だったらしいが建物内にいて知らなかった。毎年この季節は職場近くの雑木林では足元にキンランがひっそりと咲く。つい先日その林に入り込むと例年どおりあちこちにキンランが咲いていたが、残念なことに誰かが掘っていったあとがいくつも見られた。根から掘って持ち帰っても庭では育たないのに。その理由はキンランはラン菌と共生しており、その菌は樹木の根に外菌根を形成している、つまり菌根性樹木・菌根菌・キンランの三者共生系を構築しなければ栽培できないのだ。キンランを庭で植えるなら横にあるコナラの大木も一緒に持っていかなければならない。
 
本当にきれいで持っていきたくなる気持ちはよくわかるなあ。

ジャーマンアイリス

2010-04-28 | 日記
始めて大学に入ってドイツ語を学んだときにそのテキストのひとつがヘルマン・ヘッセのイーリス(Iris)「アヤメ」だった。当時のドイツ語の先生は確か教養学部長の山下肇教授でとても厳しかった。新潮文庫からメルヒェンという題名で訳本があって、友人の一人はこの訳を丸暗記してドイツ語の試験に臨んだために余計な箇所まで訳を書いてしまい追試となったことが懐かしく思い出される。しかし残念なことにイーリスのストーリーはまったく覚えていない。

公園で見たジャーマンアイリス。アヤメ科の大きな花びらは3枚のがく片。その内側の花びらは3枚あり、花の中央にウサギの耳のように立っている。がく片と花びらが同じ色なので、がく片を外花被片、花びらを内花被片と呼ぶ。雌しべは1本で、先が3本に分かれて、3本の雄しべの上にかぶさる。ジャーマンアリスの内花被片は大きく発達し、外花被片にひげ状の突起があるのが特徴。 乾いた土に生える。根茎。内花被片は大きく発達し、外花被片にひげ状の突起があるのが特徴。この写真は内花被片を外に少し広げて上から撮ったもの。

 
左はジャーマンアイリス。右は2008/5/8撮影のアヤメ。 乾いた土に生える。花色は青紫か白。 花びら中央部に網目模様があるのが特徴。

 
2008/4/21、2010/4/24撮影のダッチアイリス。ふつうにアイリスといえばこの品種群をさす。乾いた土に生える。球根。

 
2008/5/5、2009/5/10撮影のカキツバタ。水の中から生える 青紫色の花を咲かせる。内花被片が細く直立すること、外花被片の中央部に白色の斑紋があることが特徴。

 
2009/5/4撮影のキショウブ。湿地に生える。

ヘッセのイーリスはどんなアヤメだったのかもう一度読んでみようかな、日本語で。