徳育社≪九州オフィス≫スタッフブログ

~高校生のための大学受験応援ブログ~

学問のすゝめ

2013-11-09 14:39:31 | 日記
慶應義塾大学の創設者である「福澤諭吉」の「学問のすゝめ」はご存知ですよね。


その「初編」にある

「天ハ人ノ上ニ人ヲ造ラズ 人ノ下ニ人ヲ造ラズト云ヘリ・・・」という一節はあまりにも有名です。


しかしこの言葉は福澤諭吉の言葉ではなく、アメリカ合衆国の独立宣言からの引用で、この続きからが諭吉の言葉なのです。


「サレドモ今広クコノ人間世界ヲ見渡スニ、カシコキ人アリ、オロカナル人アリ、貧シキモアリ、富メルモアリ、貴人モアリ、下人モアリテ、ソノ有様雲ト泥トノ相違アルニ似タルハ何ゾヤ」

と続くのです。


現代語訳にすると、

「天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず と言われている。

人は生まれながら貴賎上下の差別ない。

けれども今広くこの人間世界を見渡すと、賢い人・愚かな人・貧乏な人・金持ちの人・身分の高い人・低い人とある。

その違いは何だろう?

それは甚だ明らかだ。

賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。

人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれど、ただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」

という意味なのです。


これは学問の有無が人生に与える影響を説いており、明治維新のあとの日本国民の行くべき道を指し示したものです。


日本人が広い世界に目を向け、諸外国と対等に渡り合える国力をつけていかねば日本の将来はない、だから学問せよ・・・

つまり“学問のすゝめ”ということです。


この本は初編から17編までの分冊でしたが、初編出版から8年後に一冊の本となり、当時合計約70万冊が売れたそうです。

最終的には300万部以上売れたと云われており、明治時代の日本人の10人に1人が読んだという驚異的な大ベストセラーであったそうです。

スゴイですね!!(^O^)


第2次世界大戦後、日本人は世界の中でもドイツ人と並んで“勤勉な国民”と評価されていましたが、最近は???ですね。


ですから皆さんも大学に入ってからでいいので、ぜひ「学問のすゝめ」を読んでほしいのです。

と言っても文体が古いので読みにくいという人におすすめなのが、

「現代語訳 学問のすすめ/訳・斉藤孝 (ちくま新書)」です。


この本の最後に、

「何のために学問を学ぶのか」ということをビジネス書的にまとめると次の4つになると書かれています。

①社会を保つため

②品格と見識を高めるため

③判断力を養うため

④人望を養うため


つまり、社会人としての仕事に役立つ考え方を著している本でもあるということです。


これは大学生のうちに読んでおいて損はないと思いますよ!


こうして歴史上の人物が、今も人々を前に教壇に立って私たちに多くのことを教えてくれています。


学問をすることで、先人に恥ずかしくない生き方ができる現代人になってほしい・・・そう私たちは願っています!!(^o^)丿



☆ドラゴン