徳育社≪九州オフィス≫スタッフブログ

~高校生のための大学受験応援ブログ~

脱ゆとりの教科書

2013-10-27 20:16:31 | 日記
「ゆとり教育」という言葉を聞いたことがありますよね。

“知識重視型”の詰め込み教育から、学習時間と内容を減らし、“経験重視型”のゆとりある学校をめざした教育のことです。


「ゆとり教育」は、小学校では1980年度から、中学校では1981年度から、高校では1982年度からスタートしました。

その後「ゆとり教育」は生徒の学力が低下していると指摘され、批判されるようになりました。

そして「ゆとり教育」の見直しが始まり、2008年には内容を増加させた「脱ゆとり教育」に変更されてきました。


実際に学力が低下したかは定かではありません。

前回もお伝えしたように、OECD生徒の学習達成度調査の結果(2000年⇒2009年の順位)を見ると、

◆数学的リテラシー(1位⇒9位)

◆読解力(8位⇒8位)

◆科学的リテラシー(2位⇒5位)

これは中学3年生の時点の学力テストの結果です。


この順位については、池上彰さんはこう言われています。

『「参加国が増えた事で順位が下がったのかもしれない」という意見もあるので、一概に学力が下がっているとは言えません。

順位だけを見て決めつけてしまうのは危険なことですので、きちんと検証すべきことだと思います。』


現在の高校生はちょうど「ゆとり教育」からの転換期に当たります。


3年生までは「ゆとり教育」世代です。

2年生は、理科・数学のみ「脱ゆとり教育」がスタートしました。

1年生は完全な「脱ゆとり教育」世代になります。


来年の話をするのは少し早いですが、来年の3年生と2年生からは高校の教科書が平均15%増加します。

国語が30%増、数学が28%増、英語が21%増になります。


ただ、内容を増やすだけでなく、教科書は学生に興味を持ってもらうような工夫もされています。


◆英語の教科書・・・アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏が登場

◆地理の教科書・・・なでしこジャパンが登場

◆音楽の教科書・・・EXILEのダンスソングが登場


また、「将来の職業を考える」というテーマで、コミュニケーション英語の教科書に、高校生が運営するレストラン(三重県)を紹介したりして、キャリア教育を意識した内容が含まれたりしています。
(このレストランはドラマにもなりました)

他にも英語の教科書に、フェラーリなどの工業デザイナーが紹介され、世界で活躍する日本人の姿を見せ、生徒の意欲を促す内容を掲載したり、いろいろな工夫がされています。

※これらは全ての教科書に掲載されるわけではありません。


ただし、英単語が4割増の1800語になったり、当然覚える内容が増えています。


ただ、教科書がどう変わろうが、大切なのは勉強に対する姿勢や取り組み方です!

だって、条件はみんな同じだからです。


高校生の時は分からなくても、あとになって役に立つ知識や情報もあります。


勉強はただ単に知識を詰め込んで、テストで高得点を出すのが目的ではなく、将来仕事ができる人間になるため、豊かな人間性を養うためのものです。


だから、教科書を楽しむつもりでがんばってくださいね!!



☆ドラゴン