徳育社≪九州オフィス≫スタッフブログ

~高校生のための大学受験応援ブログ~

センター試験廃止!?

2013-10-12 16:49:19 | 日記
数か月前のニュースで、5年後をめどに「センター試験」を廃止する方向で検討されているというものがありましたね。

今の現役高校生には関係ないですが、皆さんの弟や妹さんの時には、現実となっているかもしれません。


どういうことかというと、政府の教育再生実行会議(座長・鎌田薫早稲田大総長)は、大学入試改革に向けた議論を始めており、高校在学中に複数回挑戦できる「到達度テスト」の導入を考えているということです。

これは、1回の共通テストで合否が左右されることに批判のある「大学入試センター試験」の廃止を含めた見直しなどを検討するということです。

今秋にも結論を取りまとめるようです。


この「到達度テスト」は年2~3回の実施を想定して議論される見通しで、大学側には年1回の「センター試験」に比べ、受験生の学力を正確に把握できるメリットがあります。

一方、高校側には大学に進学せずに就職する高校生の間での序列化につながるとの指摘や、「到達度テスト」の勉強に追われ部活動など学業以外の活動がおろそかになるなどの批判もあります。

導入にはかなりの議論が必要です。


なぜ、こんなことになったかというと、簡単に言うと「高校生の学力低下」ひいては「大学生の学力低下」が著しいからです。


ある調査によると、高校生の学校以外の学習時間が、ここ数年大きく減少しており、特に偏差値50~55の中間層の学習時間は、90年の112.1分から06年には60.3分と半減しています。


国際的にも有名なOECDのPISA(学習到達度調査=15歳児対象)によると、「数学的リテラシー」の日本の順位は、00年・1位→03年・6位→06年・10位→09年・9位と下降しています。

「科学的リテラシー」や「読解力」も同様に低下しています。


しかし、大学全入時代で勉強しなくても推薦やAO入試で大学に合格できるのが現実ですから、さらに勉強しなくてもいい状況に陥っています。


そこで、「大学入試センター試験」の改革が叫ばれているということですね。


これは制度を変えれば、勉強するのか?という疑問が残ります。


高校生が勉強しなくなるのは、小学校や中学校の頃に勉強の習慣が身についていないからです。

しかも、急に難しくなる高校の授業についていけない生徒が多いからです。


まずは、義務教育のあり方を見直すべきです。


もっというと、義務教育の卒業試験を設けて、落第もあるようにするとか、授業の映像化などで教師の授業の負担を軽減して、一人ひとりの理解度に合わせたサポートをする体制を作るとかを考える方がいいと考えます。

近年、公立の中高一貫校も増えていますが、高校受験という関門なしで高校に上がれることが、本当に大学受験に有利か考えてほしいと思います。


または、高校生に比べて圧倒的に楽をしている大学生の1年・2年次の勉強量をもっと増やして、今の高校の内容を一部移管してはどうでしょう?

大学は卒業するのが難しいところにすることです。


「センター試験」のやり方を変えても、根本的な解決にはならない、むしろ高校生ばかりに負担が増えるのではないかと危惧しています。

小・中・高・大と全体の見直しが本当に必要だと皆さんは思いませんか?



☆ドラゴン