おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、スキャンツールを使いこなすー1.スキャンツールはHV・EV専用ではない、です。
ハイブリッドカーの代名詞になった「プリウス」の販売台数の増加に伴って、
整備業界では、スキャンツールの講習会がにわかに脚光を浴びている。
また、i-MiEVやリーフの台数の伸びも、それに拍車をかけている。
今年には、トヨタから今月末にPHVの発売が予定されているし、三菱からも10月ごろには
PHVの発売が計画されているなど、スキャンツールの必要性が高まっている。
振興会、損保、機械工具メーカーなどが開催するスキャンツール講習会は、どの会場も
盛況のようである。
HV、PHV、EVなどの次世代カーの専用機的な感じがするスキャンツールだが、
もっと必要なクルマが存在する。
それは、「OBD-Ⅱ」搭載車である。
OBD-Ⅱの搭載車は、08年10月以降販売する国産新型車および10年9月以降に
販売される全ての新車に義務付けされている。
既に、OBD-Ⅱを搭載したクルマが車検を迎え、ディーラーや整備工場に
入庫してきているのだ。
ロータス九州が08年10月から10年9月までの間でスキャンした10万台のクルマ中、
故障コードの記録があった割合は40.2%の4.1万台あったと集計している。5台中2台が、
何らかの故障コードがあったクルマなのだ。
故障コード内訳として、SRSエアバッグ故障コードがあったのが3.2%の
約1,300台、ABS故障コードは14.2%の5,773台もあったそうだ。
しかし、整備現場では従来と同じ点検項目を点検し、保安基準の合否の判定
しか行われていない。
OBD-Ⅱ搭載車の保有割合は、乗用車では約20.7%(登録車13.8%、軽6.9%)
となっている。
本格的な導入が始まったとされる05年からの保有割合は、なんと50%近くになる。
HVやEVなどの次世代カーの保有割合は、数パーセントにしかすぎない。
※上記の割合は、ティオが推計した値。
OBD-Ⅱ搭載車は、コンピューター制御車で「ハイテクカー」と呼ばれている。
こうしたクルマの普及は加速度的で、デンソーの予測では18年までには100%
になるとしている。
ハイテクカーは、多少の不具合でもコンピュータが自動で補正をしてしまい、
不具合を知覚できにくくなっている。
だからこそ、スキャンツールを用いて、不具合の有無を確認し、見える化を
し、安全と安心そしてエコを提供していかなればならないのだ。
整備工場や中販店の経営者は、まずこの点の認識を新たにして、スキャンツールの
必要性や使い方を考えないとならない。
株式会社ティオ
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