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適正整備要員数とはー4.整備要員と工賃目標の関係

2012年10月04日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、適正整備要員数とはー4.整備要員数と工賃目標の関係、です。

計算によって適正整備要員数を求めたが、実際の整備要員が「4人」とした場合に、
何を変動させて、目標の工賃売上を達成すかを考えてみたい。

前提条件は、以下の通りで同じとする。
・年間工賃目標:42,000千円
・基準レバレート:7,000円
・稼働率:65%
・年間休日:115日
・所定内労働時間:8H

この場合に着目するのは、「基準レバレート」である。
ここを変動させることで、整備要員が4名と決まっている場合の答えは以下の通りだ。

①4人×250日×8H=8,000H(年間の労働時間)・・・・・・・・・・A
②A×0.65=5,200H
(年間の直接作業時間)・・・・・・・・・・・・・・B
③42,000千円÷5,200H=8,077円(基準レバレート)・・・・・・C

約8,000円に基準レバレートを改訂すれば、4人で42,000千円の
工賃目標を達成することが可能と分かる。

このように整備要員が4人と固定されている場合に、工賃目標を達成するには、
他の要素を固定とすると、基準レバレートを改訂しなければならないのだ。

当然だが、稼働率を65%ではなく70%にすれば、基準レバレートは7,500円
となり、500円下げることができる。

あるいは、休日の10日減らして260日の労働日数とすると、
稼働率はそのままとすると、基準レバレートは7,778円となり、約230円ほど
下げることができる。

競争上どうしても基準レバレートを改訂(値上)できない場合は、稼働率を上げるか、
休日を減らすかの方法を取ることになる。

休日を減らすことは、ES(社員満足度)の観点からすると、好ましい選択ではないと思う。
ということになれば、稼働率を上げる方向で、様々な対策を講じなければならない。

稼働率も上げられないときは、「作業効率」を改善することだ。
作業効率とは、標準作業時間い対する実際の作業時間だ。

標準作業時間が1H、実際の作業時間が1Hであれば、作業効率は100%となる。
実際の作業時間が50分であれば、作業効率は120%だ。

例えば、前述の条件で、作業効率が120%として計算すると
①4人×250日×8H=8,000H(年間の労働時間)・・・・・・・・・・A
②A×0.65=5,200H(年間の直接作業時間)・・・・・・・・・・・・・・B
③5,200H×1.2=6,240H・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・C
④42,000千円÷6,240H=6,731円(基準レバレート)・・・
・・・D

標準作業時間よりも20%早く作業することで、レバレートを約16%下げることができる。
だから、作業は早くやることだ。



問い合わせ先 株式会社ティオ


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