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整備作業を標準化するー4.作業手順の標準化

2012年10月25日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備作業を標準化するー4.作業手順の標準化、です。

作業手順の標準化は、車検整備、お定期点検整備、10ポイント点検、オイル交換など
定型的な作業や、頻度の高い作業を対象に行う。

目指すは、誰でも同じ手順で、同じ時間で終わることだ。
そのためには、合理的な作業手順を組むこと。

例えば、車検の場合では、リフトが一往復で終わるような手順を組む。
二回、三回とリフトを上下させているようでは、合理的な作業手順とは言えない。

あるいは、クルマの回りを何回も回らなければ、作業が終わらないようでは、
合理的な作業手順になっていない。

昔は、一つの工具を持ったら、対象の作業を終わらせることが、
合理的な作業と言われた。

例えば、インパクトレンチを持ったら、4輪のタイヤを外すことが
合理的な作業となっていた。

しかし、考えてみたらエアーホースを使って作業を行うのであれば、
タイヤを外すだけはなく、エアー調整と溝の計測も同時に行えば、
外周する回数は、最低でも1回、最高だと2回減らすことが出来る。

あるいは2柱リフトの場合、アームをリフトポイントに合わせるために、
アームの調整とアタッチメントの高さの調整をする。

この時に、ホイールキャップを一緒に外して回れば、
これでけで1周は減らすことができる。

このように、手順の並びを合理的にするだけではなく、
何と何を一緒にしたら手数、歩数、工具を減らせるかを十分吟味し、
組み立てを行うことだ。

また、作業そのものが必要かどうかも検討すること。
例えば、付いていたブレーシューやパッドに「ペーパー掛け」を行っている。

このペーパー掛けそのものが必要な作業なのか?
先日の整備工場では、掛けているメカニックと、掛けないメカニックが存在していた。

一つの会社で、作業する、しないがあるのは、合ってはならないことだ。
ペーパー掛けすることが含まれた工賃なのか、含まれない工賃なのか、
それによっては、ペーパー掛け作業分をプラスするか、しないかを決めねばらなない。

金額にすれば、たいそうな額にならないが、決めておかなければ
おかしなことになる。

あるいは、ブレーキ周りの清掃の場合、どのような方法で行うかなど
も標準化の内容となる。

エアーブローする(最近は少なくなっている)、ブレーキクリーナーで行うなど
を決めることだ。仮に、ブレーキクリーナーを使うとなった場合、一輪に対して
どれだけの「量」を使うかを決めることも大事だ。

ある整備工場では、床に液垂れ用の受皿を置いて、ブレーキクリーナーを使っていた。
床にダラダラと液が落ちるほど、大量に使っているのだ。

私は、ブレーキ部にウエスをあてがい、ウエスが少し濡れる程度の「量」としている。
この程度の量で、過去に問題が起きたことはない。

消耗工材とかと別途料金を請求しているので、量は意識しないというのも
おかしな話だ。

作業手順の標準化を進めるに当たっては、車内で一番早く終わるメカニックを
ベンチマークとすると良い。

そのメカニックの作業手順を、ビデオに録りそれを手順書に纏める。
そして、それを参考として、改善改良の余地がないかを、全員で確認しながら
作り上げると、最も合理的な作業手順が出来上がる。

出来上がったら、全メカニックに試してもらい、さらに改良を加えて、
最高の手順を作ること。


問い合わせ先 株式会社ティオ


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