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長在車をなくすー2.長在車がナゼ悪いか

2012年01月31日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、長在車をなくすー2.長在車はナゼ悪いか、です。

長在車が悪い、つまり経営や販売に悪影響を与えるのは、言わずと知れたことではある。
が、今一度確認のために列挙しておきたい。

まずは、資金繰りを圧迫するから経営にはマイナスである。
仕入れたクルマが長期にわたって売れなければ、仕入れ代金が回収できない。

そればかりか、在庫するためは在庫経費がかかる。
20万円の利益を見込んでいても、在庫経費が一日当たり2,500円かかるとして、
60日在庫すると、利益は5万円しか残らない。

広告宣伝費、清掃費、各種税金や地代家賃、金利などと、値落ちなどを入れると
ざっと一日2,500円前後かかる。だから、早い時点で在庫から外さなればならない。

次に、展示場がくすんでしまうから、店舗としてマイナスである。
お客は在庫の内容をよく見ている。何時までも同じクルマが展示してあると、
「この展示場は売れないお店」という、レッテルを貼り付ける。

一度貼られたレッテルは、易々と剥がすことができない。
お店の信用問題にまで発展することも時としてある。そうならないためにも、早めに処理をすることだ。

そして、機会損失を生じさせ、売上面でマイナスである。
長在車の代わりに他のクルマを展示していれば、少なくても長在車以上に販売のチャンスは多くなる。

スクラップ置き場のように、12平米の貴重なスペースをムダにしてしまう。
長在車も枯れ木の賑わいの如く、埋め草として使うなどはもってのほかである。

このように、長在車は百害あって一利なし、である。
中販店が儲かる儲からないは、在庫期間が短いか長いかと同じなのだ。

100万円の売上から仕入れ代金や陸送費、AA代など80万円の原価を引いた残り
20万円を粗利益として計算するので、100日後に販売しても粗利益が変わらないとしている。

こうした計算をするので、長在車に対する「危機感」が希薄になるのだ。
有るのは、売れないといった漠然とした危機感だけである。

そこで、提案したいのが、在庫に係る経費も「原価」に入れて粗利益の計算をすべきである。
その上で、粗利益目標を立てることだ。

したがって、営業マンの粗利益目標も同様な目標を持たせ、営業マン自身にも長在車を意識させ、
日々の営業活動に落とし込むことが求められる。

長在車は、何時しか展示場の一つの風景になって馴染んでしまい、
経営者、店長、そして営業マンの目に入ってこなくなってしまって、忘れられた存在になりがちである。

そうならないためにも、在庫基準を明確位にして、意識の上で長在車が見えるようにすることだ。


株式会社ティオ
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