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整備業・中販店は地域密着経営で勝ち残りを(5)地域密着経営の人づくり

2012年01月12日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備業・中販店は地域密着経営で勝ち残りを(5)地域密着経営の人づくり、です。

地域密着経営を確実なものにしていくには、システムも大事だが、対応する

社員が重要な役割を担う。

顧客の個人的情報や履歴などは、コンピュータにいくらでも記憶させて
おくことができるが、それを活かすには、人の手が必要になる。

アマゾンのように、ネットで見た(クリックした)商品や、購入履歴からお勧めの
商品をメールで届けることはできるが、いかにも味気ないし、システム過ぎて感動がない。

しかし、生身の人間が「〇〇様の整備履歴によると・・・・」とか、「〇〇様の車両価値は、
先週時点で〇〇万円です。今がピークと思いますが・・・・・」などと、ハッとするし、感動的でもある。

趣味の話題や、家族の話題などをピックアップして、会話に織り込んでいくには、システム
ではなく、人間が行うところに価値がある。

したがって、接客する目の前のお客パーソナルの話題を取り上げることや、地域の出来事、
催事などを把握し、お客さまのために提供する「気持ち」を持つことができる、社員の育成が必要である。

一般的に営業マンであれば、お客のパーソナルな情報を把握していて、適時会話に織り込みながら、
コミュニケーションを図っているが、その他のサービス関係の社員や、業務関係の社員は、馴染み客の
ごく一部の客を除いて、パーソナルな情報を把握していない。

というか、あまり関心がないと言ってもいい。
気の合う客であれば、趣味の話などで盛り上がる場面を見ることができるが、そうでない客には
そっけない対応しかできていないのが現状である。

ナゼこうしたことが起きるかは、CS意識など様々に原因があるが、最大の原因は「顧客の価値」を理解
していないからだ。対応する商品の価値分しか、目の前の客に感じていないのだ。

一人の客からの付加価値は、代替から代替までの約8年でザックリ60万円から70万円になる。
年間で7.5万円から8.8万円にもなるのだ。生涯取引を考えれば、上級の乗用車1台分の付加価値
に相当する。

この付加価値は、個客情報によってもたらさせる。
これこそが「地域密着経営」なのだ。

これだけの価値を得られる客の価値を、まず十二分に理解させることだ。
その上で、どうしたらお客さまに「喜んでいただけるか」「満足をいただけるか」「感動いただけるか」
を、自ら答えを出さすこと。

さらに、毎日3件ずつお客のパーソナル情報を学習させること。
取引履歴、趣味、誕生日、生活スタイル、勤務先、代替サイクル、家族構成、繋がり、交友関係などを
覚えさせる。この情報に基づいて接客応対ロープレを行うといい。

ザイアンスの法則にあるように、人は対する人の人間的側面を知ることで、より好意を抱くようになり、
好きになると言われている。この法則を活かして、「知っている仲」になることだ。

このような努力があってこそ、地域密着経営を推進する社員が育つのだ。

もう一つ社員に教育が必要だ。
それは、商品知識である。自社で扱っている商品やサービスに関する特徴や性能を理解させ、
それがお客にとってどう利益になるのか、得になるかを学習させること。

業務に関する教育は、当然必要なことであるが、地域密着経営を推進していくには、
それだけでは物足りない。むしろ、お客に関する教育が必要である。

その意味で、今年は地域密着経営のための社員育成元年ともいえる。


株式会社ティオ
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