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整備単価アップで利益の改善をー2.松竹梅販売

2011年12月06日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備単価アップで利益の改善をー2.松竹梅販売、です。

松竹梅販売、と言ってもお酒で酔わせて売るわけではない。
品揃えの話しである。

セブン&アイホールディングの鈴木会長が、羽毛布団を販売した時に、
羽毛布団1種類を店頭に置いたが、思ったほど売れなかったそうだ。
そこで、もう一つ高い商品を置いたら、そこそこ売れたという。

これは、お客さまは商品が一つだと「比較検討」するモノがないので、
興味は示すが購買まで進まないのだ。

二つ置くことで、比較ができるので、商品の良し悪しが分かり、
購入に至ることになる。

ただし、商品が二つあると「安い」商品が多く売れることになる。
エンジンオイル4Lを4,000円と6,000円の二つの商品を並べると、
4,000円の方が多く売れる。これでは、単価アップにはならない。

そこで、もう一つ商品を並べるのだ。
4,000円、6,000円、それと9,000円の三種類並べる。

そうすると、6,000円の商品が約5割。9,000円の商品が3割、4,000円が2割
の比率で売れるようになると言われている。

これが「松竹梅販売」である。
なぜこうした比率になるかと言うと、ユーザー心理が働くからだ。

「一番いいランクは贅沢だけど、一番低いランクもケチに見られそうで嫌だな」、
という人間心理をついた、単価アップの手法にほかならない。

人は、3つの価格を目の前にすると、端のもの選ばずに真ん中のものを選ぶという行動を、
行動経済学(人間の経済行動を心理学的に分析する経済学)では「極端の回避性」というそうだ。

もう一度金額を見てほしい。
4,000円、6,000円ときたら8,000円と設定するところだが、あえて9,000の商品を並べるのだ。
ここがミソになる。

これは、6,000円の商品を売らんがための価格設定なのだ。誘導的な価格設定をして9,000円の
商品を並べるのだ。場合によっては10,000円でもいい。この辺も意識した品揃えが必要になる。

車検整備や定期点検なども、一つの商品だけではなく、3種類の商品を並べるといい。
両方とも点検個所は変わらないが、付帯整備によって差をつけることで、松竹梅を用意する。

また、走行距離や使用年数で点検内容を変えて3種類用意してもいい。
いずれにしても、単品ではなく、複数用意し選択していただく販売を心がけることだ。


株式会社ティオ
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