おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備品質を左右する工程管理ー2.工程管理と作業指示、です。
工程管理とは、昨日の通りザックリ言えば「納期管理」です。
これを、今少し詳しく表現すると、「受注した作業をメカニックに割り付け、計画通りの作業時間で
終るように作業指示し、その進捗管理を行うことで、約束した整備品質を提供する」ことだ。
作業現場の能力を100%発揮させるために、作業現場をコントロールするともいえる。
コントロールするためには、
・作業内容を明確にする
・作業時間を明確にする
この二つが揃っていることが条件となる。
この二つの条件を「作業指示」し、その指示通り進行するように「コントロール=調整・制御」するのだ。
したがって、工程管理を確実に行うには、正しい作業内容が決まっていなければならない。
ここで言う作業内容とは「クラッチオーバーホール」などのように「一式的」な作業内容ではない。
オーバーホールの何を具体的に作業するのかを、一つ一つ作業項目が書かれていなければ
ならない。
この一つ一つの作業項目が明らかになることで、一つ一つの「作業時間」が明確になる。
だから、調整などのコントロールが可能となるのだ。
作業内容と作業時間が決まったところで、誰に作業を担当させるかを決めるのが
「作業割り付け」である。
この時に、作業時間をメカニックによって変える必要がある。
新人であれば、プラスの時間が必要だし、ベテランであればマイナスの時間になる。
60分作業であれば、新人は80分、ベテランは45分などと言った具合に、作業時間を
技量によって変えることが、正しい割り付けになる。これがコントロールになり、能力を100%
発揮させることになるのだ。
したがって、作業指示は必ず「作業内容の指示」と、「作業時間の指示」が指示書と同時に
発令されなければならない。特に、ポイントになるのが「作業時間指示」である。
これが、指示されなければ、コントロールもへったくれもない。
メカニックの裁量で作業時間が決まっていたのでは、コントロールしようがないし、
やる意味がなくなってしまう。
計画時間より遅れていれば、なぜ遅れているのかを掴み、必要に応じてメカニックを追加
して、計画通り作業を終わらせること。これがコントロールであり進捗管理なのだ。
また、飛び込み入庫などに臨機応変に対応し、進捗を管理していくことだ。
したがって、フロント担当者は、かなり高度な判断を瞬時にしなければならず、
整備工場においては、要の存在なのだ。
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