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クレームを薬にする!

2009年12月14日 | CS全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
整備工場や中古車販売店での苦情・クレーム対応についてです。

クレームは、仕事の中でも一番やりたくない仕事だ。だからといって遠ざけていたのでは、クレームを処理しただけで終わってしまい、会社の財産として蓄積をして行くことにはならない。

二度と同じ繰り返しをしないことが、クレームから得る最大の教訓だ。そのためには、クレームから学び習得することが大事である。しかし、学ぶことや社員が習得するような会社の体質や制度になっているかといえば、どうも心もとない。

先日遭遇したある整備工場でのクレーム(本質は、コンプレイン(苦情))のことだ。お客さまが、「下取りに出したクルマで車検の案内がくる。お宅の会社はどうなっているのか、これから十分注意してくれ」と、フロントマンに怖い顔してまくし立てている。

フロントマンは「どうも済みません。以後注意いたします」と、平謝りをしている。お客さまは、オイル交換をして帰って行ったが、その後、このフロントマンは、一日の仕事を終えて帰ってしまった。

この会社には、クレーム報告書があるにもかかわらず、書かずに帰ってしまった。上司にも報告がない。こうした会社の体質が、クレームから学ぶことが出来ないでいるのだ。

クレームから固定客にする方法、クレームは宝の山、とか様々な書籍やセミナーがあるが、クレーム解決の心得や受け取り方、あるいはテクニックを何ぼ学んだところで、それを活かすための会社の体質や制度が出来上がっていなければ、何も意味をなさない。

私は、苦情やクレームは「薬」と思っている。薬が効くためには、薬だけに頼るのではなく、食事制限や運動などをからませることが必要である。つまり、トータル的な対応が必要なのだ。しかし、多くの会社が、クレームを経験したという薬を飲むだけで終わってしまうために、完治への効果が半減している。

勿体ないことではないか。苦情やクレームを活かすためにも、二度と発生させない対策の周知徹底と、それをバネにした、向上策が必要である。
そのためには、
 ・クレーム報告書を書く基準が何かを、社員に徹底する
 ・発生原因を追求する
 ・発生させない対応策を作る
 ・その対応策で発生しないかを確認する
 ・対応策を社員全員に知らしめる
 ・各自、自分で出来る対処法を考えさせ、報告させる
 ・書面にまとめ閲覧できるようにする
 ・その後の発生の有無を定期的に確認する
こうしたことが、苦情・クレームという薬の効果を高めることになる。


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