会津2日目は会津藩校“日新館”へ
会津五代藩主松平容頌(かたのぶ)の時代に、家老田中玄宰(はるなか)の「教育は百年の計にして会津藩の興隆は人材の育成に有り」と進言、そして5年の歳月をかけて享和三年(1803年)に鶴ケ城の西側に完成。
残念ながら、戊辰戦争で焼失したものを昭和62年に完全復元されました。
「有朋自遠方来 不亦楽 」
(朋あり遠方より来る、また楽しからずや)
まずは、素読所にて勉強を始めます。
これ、高校の漢文の時間に習ったよな~
机をならべて勉強しているのは、あの白虎隊の少年たちです。
<八則>
一曰、言行を慎まずして、父母を危くし、事へて順ならず、喪に居て哀戚の容なく、懶 惰(らんだ)【怠けおこたる事】の行いある者。
二曰、薄情にして、家内親戚和せざる者。
三曰、兄弟に友ならず、師に循はず、長を侮り、幼を愛せざる者。
四曰、言行に信ならず、面従後言し、或は男女穢褻(あいせつ)の行ありて、近隣朋友 に疎まるる者。
五曰、怠惰残忍にして、親戚朋友等の艱難痛苦を救恤(きゅうじゅつ)【困っている人 を救い恵む事】せざる者。
六曰、漫りに浮言を造りて衆を惑わし、又非理【道理の合わぬ事】なることを強弁し、 道理に従はず、其の行悖りて粉飾する者。
七曰、聖人の道を信ぜず、党を結び、猥りに法度及び他人を誹譏し、世俗の浮説を信じ て、私智に衿り、弁舌を以って事を壊ぶる者。
八曰、文武は相資し、偏廃す可からざることを知らず、己が学ぶ所に執滞し、能を妬 み、技を謗り、猥りに偏執の心を懐く者。
此の八過のうち、一もその身にあれば、假令才智芸能ありとも、其の尤め逃るべからず。常に心に存し慎むべし。
読んでいくと、どれか一つは当てはまるような...。
什の掟(じゅうのおきて)
1.年長者の言うことに背いてはなりませぬ
2.年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ
3.虚言を言うことはなりませぬ
4.卑怯な振舞をしてはなりませぬ
5.弱い者をいぢめてはなりませぬ
6.戸外で物を食べてはなりませぬ
7.戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです。
これが会津武士道の祖なのでしょう。
身の引き締まる思いでここを後にしました。