豊郷町石畑。旧中山道に面した校地の中央に西面して建つ、鉄筋コンクリート造二階建の白亜の校舎は、2013年3月29日「豊郷小学校旧校舎群」として国登録有形文化財(建造物)に指定されています。
中央部を三階建の塔屋として正面に車寄を出した外観。昭和初期のモダニズムを基調とした左右対称の建物は、地域のランドマークとして親しまれています。
昭和12年(1937)、本校出身で丸紅の専務取締役であった『古川鉄治郎』が私財を投げ打って建設した鉄筋コンクリート造の校舎。正門前には彼の胸像が建立されています。
設計はヴォーリズ建築事務所、建設は竹中工務店。壮麗な建物は「白亜の殿堂」や「東洋一の小学校」との異名を取り、また、暖房設備など当時最先端の技術が惜しみなく使用され、その総工費は当時の村の予算の10倍ともいわれた参拾六萬五千円。
それにしてもこの広大さ・・・これよりもずっとずっと後の世代の私が通っていた田舎の小学校を思い出すと、まさしく天と地以上の差。校庭の芝生、緑の木々・・何もかもが別世界に見えます。
鉄筋コンクリート造平屋、一部2階建、一部地階付の旧豊郷小学校講堂。校舎の南側前方に北面して建ち、渡り廊下で接続されています。
鉄筋コンクリート造平屋、一部2階建の建物は「旧豊郷小学校酬徳記念図書館」。現在は観光案内所として使用されており、マンホールカード配布の折にはこちらで頂きました。
それにしても・・・改めてこれが昭和12年の建築だなんて。ここに通っていた生徒たちはどんなに誇らしかっただろう。近在の子供たちはどんなに羨ましく思っただろう。
正面玄関からちらっと中をのぞいただけで、内部の見学はまた次の機会に回したのですが、結局次の機会は訪れず苦い後悔が残りました。階段の手摺に取り付けられたイソップ寓話の「兎と亀」のブロンズ像・・見たかったな。
地道に頑張ることの大切さを説いたイソップ寓話の「ウサギと亀」。階段を上るごとに二匹の物語は進んでいきます(画像は公式HPよりお借りしました。
さて、その「兎と亀」ですが、旧豊郷小学校のシンボル的存在として町の随所に登場します。豊郷駅コミュニティセンターの入り口前にも「兎と亀」の石の椅子。
夜道の安全を守る街灯の上にも😄
・・・・😲ハッ!! 、千樹寺の近くのあの亀さんもその流れであそこにいたのかも・・とすると相方の兎は何処に??
訪問日:2015年7月16日
私財を投じて、立派な小学校を寄贈した古川鉄治郎氏のことを教えて頂きました。
小学校だけでなく、古くは寺子屋、明治時代には大学、高校、中学など、富豪と言われる人たちが、私財を投じて寄付していました。
今は国際的な大富豪が日本にもいますが、そん話を聞きません。
時代が変わったのか、人間の考えが変わったのか。残念ですね。
もし私が富豪なら、もちろん古川氏の真似をします。と、富豪でないせいもあり、迷わず言います。
自分が富豪だったら、迷うと思います。・・そのことだけを考えても、古川氏の立派さが光りますね。
思わず「ですよね~」と頷く私
日々の暮らしに、お上の手を煩わさないように頑張ってる
それだけでもエライのではないかと自画自賛してます😅