烏鬼洞とは、その昔(17世紀頃)、台湾南部で勢力を拡大していたオランダ人が、鄭成功によって台湾から追い出されたとき、インドネシアあたりから連れてきた奴隷をこの島に置き去りにし、その奴隷たちは、ここにあった洞窟の中で、ひっそりと隠れながら暮らしていたという伝説があります。
その奴隷たちの肌の色が黒かったので、「烏鬼洞=黒いやつらの洞窟)」という呼ばれたそうです。
その当時は、内部も結構広かったようで、石でできたテーブル椅子、銀食器などがあり、そこでしばらく生活していた様子があったそうですが、その後、洞窟内部の崩落によって、現在は、人ひとりが通り抜けられる5メートルほどの細長い洞窟です。
入口では、昔、洞窟に隠れ住んだ人(黒い肌をした人達)を祀ってあります。
中は本当に真っ暗なので、貸懐中電灯があります。私はスマホの懐中電灯機能を使いました。
ここから入ります。一方通行です。
この奥に5メートルほどの洞窟があり、反対側抜け出られます。
実は、私は閉所暗所恐怖症なので、この穴の入口から中が見えた瞬間、「ここにはいったらダメ!」という声で雷に打たれたように、入口に向かってダッシュで戻りました。夫と息子は中へ。私は、そのままこのエリアの海岸方面の散策へ。
歩道が整備されていて、ここでも波風による浸食でできた奇岩が多く、その間を縫うように散策します。
このあたりには波が強く当たるようです。
岩の隙間から見える海。
岩の間の低い隙間を抜ける場所も。
山の水がここに流れてくるようで、ここに小さな池が作られていました。水は枯れ気味、、、。
探検気分で、20分ほど散策して、ここを後にしました。
今でも、ここには昔、異郷で怖い思いをして隠れ住んだ人達の魂があちこちから人々を覗いているような、そんな気配のする場所でした。
小琉球 ⑨へ続く