広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名:月とスイートスポット

2012年11月23日 | 観劇レビュー
日時:
 2012年11月20日(火) 19:00開演
場所:
 アステールプラザ大ホール
作・演出:
 上田誠
出演:
 石田剛太・酒井善史・角田貴志・諏訪雅・土佐和成・
 中川晴樹・永野宗典・西村直子・本多力・望月綾乃・加藤啓
感想:
 評価は“C”です。
ヨーロッパ企画の舞台の都市伝説
当たり外れ舞台が交互にくる。
当たり率50パーセントというのを勘案すれば
ハズレとは言いませんが
アタリではありませんでしたね。(笑)

 客入りは1階席が8割弱です。
2階席と1階席後ろの両サイドは
当初より開放していないようでした。
もともと中劇場クラスの芝居作りを
されているので動員数としては良いですが
明日テールだったら中ホールのほうが
芝居を隅々まで観られて良いと思います。
客層はさすがはヨーロッパ企画です。
女性ファンが多いです。
それもシックないでたちの方が多いです。
ミーちゃんハーちゃんはいない感じです。
年齢も若いとは言えませんが
決して高くないのも印象的です。
また、ちらほら女子高生ぐらいの子が
親子で観劇にこられていました。
脚本や演出、演者にR指定などが絡まない。
準PTA推薦相当のヨーロッパ企画の強みですね。(笑)

 観終わってしまえばストーリーは
わかりやすいですが
脚本は導入がちょっとわかりづらいかも!?
今回のストーリー上しかたありませんが
もう少しサラッと入り込めるとうれしいかも。
今回はちょっとシブく決めようと
挑戦したみたいですね。
トークや演出の面白さなどは
過激さはないもののヨーロッパ企画らしい味付けです。
知っている人も知らない人も
楽しめる感じになっていました。
しかし、関西と云えど京都の劇団なので
生粋関西系の言葉遊びがないのが
ちょっと物足りなく感じる方もいるかもしれませんね。

 セットもなかなかお金が掛かっていて
飛び出す舞台の三枚構造になっています!?
時空と空間の漂流しちゃうための
演出、仕掛けなのですけど
詳しくはネタバレになるので割愛します。(笑)

 役者さんはひとりひとりは語りませんが
やっぱり上手です。
上手といってもドバ~ってうまさではなく
ヨーロッパ企画テイストの芝居にマッチしている
上手さということです。
わかりやすく言い換えるならば
吉本新喜劇を思い浮かべてもらえれば
理解しやすいかもしれません。
みなさん演じることや笑いについて
上手なことに異論はないと思います。(笑)
でも他の舞台に出演した場合
上手かどうかはその舞台、その人しだいでしょ。
そういうことです。(笑)

 最後に。
アタリハズレは個人の趣味趣向ですが
芸風としては基本的に若い人向劇団だと思います。
頭のよい小中学生などの若い世代が
芝居の入門書として観ると一番いいかも。
もちろんマッチョな男性やアダルティーな方も
観て楽しんでいただければ幸いですけどね。
定期的に広島公演をしてくれる京都の劇団です。
一度ぐらいは物は試しで
観劇してみてはいかがでしょうか。