午前三時前、目が覚めた。 やはりと言った方がよいのだろうか。 目が覚めるのは良いのだが、あまりにも早すぎる。 そんなことを考えていたら、「むーむ」そうか、小学校五年生の頃から、この時間に起きて新聞配達をしていたことを思い出した。 その生活は、高校一年生の五月まで続いた。 朝の朝礼で倒れたのだ。 そのまま大学病院に入院。 三年間入院生活を送った。 「再生不良貧血」だろうというのである。 三年間結論が出なかった。 数値が回復したり悪化したりを繰り返したからだ。 その間の検査で、大腿骨の骨髄だけは、常に正常な数値だったことが、私の命を救ってくれた。 その骨髄を胸板骨に移植したのだ。 その当時は、移植した人間は国内には居なかったし、アメリカだけで行われていたことだ。 その顛末は以前ここに書いたので省略するが、考えてみると、この時間目が覚めるのは、私が子供帰りをしているのでは、という疑問が湧き始めた。 そう考えると全てに納得いくのだが、それにしては、年齢的に早過ぎはしないだろうかと思い始めた。 今現在74歳と半年。 幼児帰りには早すぎだろうと思われてくる。 それにしても、この早い時間に目が覚めてしまうと、することが無い。 せいぜい読書くらいだが、それでなくても毎月の本代が夫婦で一万円を超える。 それも古本で頑張ってである。 金のかからぬ趣味は無いものか、大きな課題が出てきた。
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