藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

深山 霞の「霞的心」  「茶番劇、松江市教育委員会」事務局

2013-08-27 20:53:31 | 社会・経済

島根県松江市の教育委員会の教育長が、マンガ「はだしのゲン」を学校の図書室から撤去し、閲覧禁止にしていた事件は、昨日教育委員会の臨時開催で結論が出され、事務局の勇み足で問題解決が図られました。

このマンガ「はだしのゲン」は、松江市だけでなく他の地方字自体も閲覧禁止にしていた実態はあまり報道されていない。 「原発立地助成金」が交付されている自治体の多くは、図書室に最初から無いか、学校の経費使用の伺いの段階で削除されてきたのが実態なのです。

山口県上関町は、昨年まで27億円の立地助成金が交付されていましたが、福島原発事故を受けて、内海での原発の立地の危険性を考えた中国電力は、今や本気で原発を建設しようとは思っていません。そのような中で、今年度の立地交付金は7000万円に減額されました。 町の財政は破綻寸前なのです。原発が来れば、潤沢な財政で町が潤うと考えた一部の政治家が、平成の合併を拒み、結果的には町政の破綻につながりつつあるのです。 

原発の話が上関町に持ち込まれたとき、多くの議員が島根鹿島原発の視察に行ったはずです。 案内されるがままの視察で、原発の実態は見えなかったでしょう。

見えるわけが無いのです。 原発自体「手作りの大人の玩具」なのです。 原子炉本体の中の熱交換器のパイプの太さや長さなど、どの様に設計され製作されたのか、どんな人間が作ったのか、まったく見えてこない物体なのです。そこに使用された配管は化学コンビナート以上に複雑で、その工事に関係したものすら解らないのです。

例えば、一本の経路を構成するパイプは幾本ものパイプの部品をつなぎ合わせてゆきますが、ある部分では溶接で接合します。 その溶接する人間が果たしてその技量がある人間なのかは確認されません。 溶接技能者の登録はしてありますが、その人間が果たして本人かは一々確認されないのです。 ボールトで接合するときもどの強さで、どの順番でボルトを締め付けるか等は決まっていません。

しかし、このボルトを締め付ける順番などは特に重要なことなのですが、それを管理監督する人間にその知識が無いのです。

福島第一原発と島根鹿島原発は、日立がその原子炉を担当した「軽水炉」と呼ばれる原発です。その原発の建設を経験した人間として言えることは、メルトダウンした核燃料は、原子炉本体の下の防護コンクリートさえも破壊し地中に到達していると確信しています。地下水と、注入された水とで辛うじて冷やし続けられているのです。

だから地下水の上昇が起き、放射能が地下水に溶け出しているのです。

そもそも原発開発国アメリカでは、アメリカのメーカーの原発はこの16年間一基も建設されていません。 なぜされないのか答えは簡単なのです。 「製造物責任法」が制定されて以来、「アスベスト」関連企業が相次ぐ訴訟に負けて倒産しました。

同じことは、「原発」でも起こっているのです。だからアメリカの「原発」の特許を持つ会社は国策で(政治的配慮というべきなのかもしれませんが)一社のみ残し、もう一社を日本の企業に売却したのです。

アメリカではロッキー山脈から西の地震多発地帯には一基の原発も存在しません。

アメリカ東部の地震の少ない地域のみに設置されているのです。

元々日本のような地震多発地帯に原発を作ること自体アメリカから見ると「狂気の沙汰」なのですが、欲しい物は売って金儲けするのがアメリカなのです。

アメリカは日本と違い、国自体が資本主義なのです。

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3 コメント

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詳しい情報ありがとうございます。地下水の上昇も... (かわぐちえいこう)
2013-08-29 06:19:24
詳しい情報ありがとうございます。地下水の上昇も放射熱で蒸気の圧力で地下水が押し出され流れだしているようです。軽水炉の原理ですが水が放射能を遮蔽します。水があるから放射能が薄まり地球に人が住めるようになったと言われます。それから言えば、東電が放射能に汚染された水を海に流すというのは、当然のことと思います。
原発会社から見ると、海に流すのが東電?ですよね。だから規制委員会の注意も無視して、汚染水タンクの漏れも記録してなかったようです。
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えいこう様 (深山 霞)
2013-08-29 13:17:39
えいこう様
日本には昔から「水に流す」言う便利な言葉があります。
実際に水の持つ浄化能力は多大なものがあり、ある種の万能薬的な面があるのですが、反面大変な悪戯好きなのです。 福島県沖の海底に放射能のホットスポットが存在する事が先だって調査で判明しましたが、水の中ではすべての物質が比重によって自然の力で選り分けられて、海底に蓄積していきます。 その時各種鉱物を含む地層が形成され、幾万年の後に隆起活動で地上に現れたものが、鉄鉱石や黄銅鉱等の鉱脈です。同じような現象が今回福島沖で起こっているのです。
放射能汚染水を海に流すと、ビキニ環礁周辺と同じような海中の放射能高濃度汚染海域が出来、そこで取れる海産物は人間の食用にはなりません。 今アメリカ政府は、ビキニ環礁周辺住民を強制的に帰還させようとしましたが、島自体の汚染は除去されましたが、海底の汚染除去は出来ないのです。 旧住民は、裁判でアメリカ政府の政策に対抗すべく行動を起こしたために、帰還事業を強行できなくなっているのです。
水の都広島の河川の汚染も、下水道事業などの対策が出来上がってもいまだ水質の回復には程遠いのです。
「水に流す」行為ほど高くつくことは無いのです。
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詳しいご教授、ひじょうに参考になります。 (かわぐちえいこう)
2013-08-31 10:45:58
詳しいご教授、ひじょうに参考になります。
返信する

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