藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

深山 霞の「霞的心」  あっと驚く「為五郎」

2013-08-25 08:09:42 | インポート

ここ数日間、福島原発の汚染水漏洩映像が、TVで流れない日はない。

私自身、長く土木建設工事に関わって来たので、映像を見た瞬間漏洩事故は起こるべきして起きた事故だと断定できる。

金属製の工作物は、温度により大きく変化する。 東京スカイツリーの設計で、一番苦心したところがその塔の温度による変形がその構造物にどの様な破壊的力が懸るかを計算することであったはずである。

しかしながら福島の汚水水タンクの組み立て状況うから見てその様な検討はなされた形跡はない。 単に貯水量に対する強度のみの計算で製作施工されたようである。

底版の気温による膨張収縮の運動と、円筒形側壁の膨張収縮の運動量は大きく異なる。 当然に其処に異常な力が加わり変形し汚染水は漏洩する。

同じようなタンクに「原油貯蔵タンク」があるが、それらは全て溶接で固定され、底部と側壁との接合部には特別な補強がなされている。

またそれらは、太陽熱の吸収を出来るだけ避ける為に、いろいろ工夫されている。特殊塗料で塗装されているのだ。

東京スカイツリーを24時間計測してみると面白いのではないかと思っている。刻々とツリーの傾きが変わり一日で最大どれ位の傾きになるのか知りたいものである。

普通45mの鋼鉄製の橋で、真夏と真冬で約7.5センチの変化を起こす。 そのためにこの変化を吸収する為に二つの方法がとられている。

ひとつは橋の片側を固定し、他の端をエキスパンションという装置で自由に動かして吸収する。 いまひとつは、近頃用い始められた方法で両端ともに固定し、橋の中央部が自由に上下して伸縮を吸収する方法である。 それらの工法を可能にしたのは現場での溶接機材の性能の向上が大きく関係している。 

今回設営された汚水貯蔵タンクを、TVで見る限り長期に保存できる材質のものでないことは明らかである。 防食から考えると「ステンレス」であるが、強度がない。「ガリバリュム」で作れば良いが高価すぎる。 安直に鉄を使用したのだろう。 それならば何故に溶接して強度の補強と漏水を止める手段を取らなかったのか不思議なのである。 それだけ設営に追われ安全対策がなされていない現場の現状が見えてくる。

解決法はただ一つ、地中に巨大円筒形タンクを作り外気温などの影響を排除した物を建設することである。 しかしその技術も簡単ではない。 

東京都心、神田川の氾濫に対する地下構造物のような前例を参考にして早急に建設すべきである。 政府の責任で。

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