烏の鳴き声を聞いたのは、何時だったか思い出せないくらい前だ。 他の動物や小鳥もしかりである。 我が家の周りの柿木をはじめ、食料となりそうな物は皆食べつくされて久しい。 食料探しに動物も移動していったらしい。 そんななかカラスが突然泣き出した。 久しぶりの声になんだか心が温まる思いがした。 冬が近づくと、飼い犬も冬支度のため、ドッグフードを食べ残さなくなる。 おこぼれが無くなったカラスは、別な食料を求めて、他の地区に移動していたのであろうか。 この時期、帰って来たには理由がありそうだが、見回しても食料に成りそうなものは無い。 気付くのは、皇帝ダリアが、日を浴びて咲いているくらいなのだが。 栗やドングリなどは、とうの昔に亡くなっているし、こうして推測してみると自然界の面白さが解かってくる気がする。 柚子は多く木にあるが、食べようとしない。 なぜなのだろう‥‥、我が庭のトマトも今年は未だに花が付き、実をつけ続けている。 しかし赤く色づいても烏はトマトを取らない。 不思議なのだが、アナグマ、狸も同様だ。 いったい彼らはこの時期、どんなものを食べて暮らしているのか、一度調べてみたくなってきた。 一級河川の太田川には、鵜をはじめ水鳥が群れを成して集まっている。 冬がいよいよ本番の様である。
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