藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

深山 霞の「霞的心」  「東京電力の常識は?。」

2013-11-15 15:39:06 | 社会・経済

 又もや、福島原発汚染水タンクで、漏水が見つかったそうである。 ボルトで組み立てられた物は、止水性の乏しいのは常識である。 建築や土木を生業にしてきた人間ならば驚きもしない。 寧ろ、その様な緩やかな結合が、構造物本体を守る事になる事くらい常識なのである。 

 昭和四十年代、高張力ボルト(ハイテンションボルト)が開発されるまでは、鉄材の結合はリベットという鋼材を使っていた。 東京タワーも確か使っていたのではなかろうか。 鋼材の結合部に穴を開け、そこに熱したリベットを差込、エアーハンマーで頭が丸くなるまで叩き、熱が冷めてリベットが収縮する力を利用して、結合させるのである。

 其処には、長年に亘る訓練が必要で、その職人技は見事であった。 リベットを熱する人間、其れを取り出し作業地点まで投げる人間、そのリベットを受け取り穴に差し込む人間、エアーハンマーを操作する人間、当鋼(あてがね)を支える人間、五人一組の連携は見ていても見事であった。

 それに引き換え、ハイテンションボルトは、ある一定の力を加えると自動的に締め付け支点が切断されて、一定の強度を保つとされている。 しかしながら、工場生産時点では一本一本強度の点検はされない。 抜き取り検査である。 不老品が3%以下ならば、構造物に影響が出ないように、構造物の本数が計算されて設計される。 

 よって今回のような機密性の高い品質を要求される物には向いていない。 こういった知識は、基礎的知識で其れを一般的常識と言う。 どうも其れが東京電力には欠けている様である。 

 又、接合部分にはどの様な「パッキン」を使用しているのか知りたい物である。 T 字型のパッキンなど製作も無理であるし、そうかといって軟質系の接合パッキンは強度を損ねる。 もし私がこのタンクを組み立て施工するとすると、各ブロックのタンク材料の内部接合部をV字型に削り、組みあがった後に防水用の軟質系コーキング材を以って止水する。 その理由は簡単である。 内部から止水すると、注水された液体の圧力で、止水材が押し出され隙間を埋めていく。 

 ところで漏れた汚染水はタンクを囲むコンクリート製のプールに留まっているという。 これが恐ろしい。 コンクリートの遮水性能は低い。おまけに収縮すればクラック(ひび割れ)を当然に起こす。 

 どうも東京電力が発信する情報からは、この様な対策など為されていない様である。 今後も汚染水漏れは止まることは無い様に思われる。

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YouTube: 山本リンダ どうにもとまらない

でもお聞きながら、今後の東京電力の行動を見続けることとしよう。