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田山陽平が、股関節とリハビリについて、皆様のためになる事を、選りすぐって書いています。
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変形性股関節症 パート2 ~ダイエットは必要か!?~

2011-06-27 10:20:58 | 日記
よく、お医者様から「とにかく、やせなさい」と言われると言う話をよく耳にします。

確かに片足立ちの時に体重の3倍が股関節にかかるわけですから、それも治療の1つの要素だとは思います。

しかし実際には、ほとんどの方が股関節の「骨盤」と「大腿骨頭(股関節の太ももの骨側)」の当たっている面が小さいために、そこの部分に局所的に過大な負荷がかかり、異常を起こしたものなのです。

やせても、多少変化はあるかもしれませんが、関節が体重を受ける面積が広くなるわけではないので、根本的な解決にはならない事が多いです。


『変形性股関節症』は骨の変形とともに、レントゲン上、骨盤や大腿骨頭に黒く透けた部分(骨嚢胞)が出現したり、その周りに他よりも濃い白色になった部分が出現したりします。



この濃い白い部分では骨の細胞が死ぬ→それを吸収→死んで無くなった部分を補ったりと、活発な修復反応が見られることが分かっています。

骨が良い方向へ治ろうとしています。


「関節の動きの低下」は原因として

・「骨棘」の形成

・軟部組織(筋肉、腱、靭帯、神経、皮膚、血管など)の柔軟性の喪失

が挙げられます。

「骨棘」と言う骨のトゲが出現します。

トゲと言うと、あまり良い意味には受け取られないのですが「骨棘」は生体の骨の変形に対する防御反応の手段であり、決して悪者ではありません。

「骨棘」は、それ自体が新たな関節面を形成することにより、体重をかける事が可能な面積をを増やすようになるため、人間の持つ自然回復能力の合目的な修復反応なのです。

それを、悪者扱いせずに積極的に利用しない手はないですよね。

本来、球状をしている大腿骨頭も「骨棘」の形成とともに変形し、適合していくため、球状ではなく楕円形になっていきます。

レントゲン上の見た目は正常と言われるものとは違ってしまいますが、これも決して悪い事ではありません。

「骨棘」が有効な荷重する面を形成すると痛みは軽減してきます。

「骨棘」も骨ですから、形成には血管が必要です。

つまり、血管が無ければ「骨棘」は形成できないため「骨棘」が形成されるところは場所が決まっており、それぞれ名前が付けられています。

下図の灰色部分が全て「骨棘」と呼ばれており、「骨棘」ができやすい場所になります。


ただ、残念なのは「骨棘」は痛みをとるために出てきてはくれますが、反面、関節の動きを減少させると言うデメリットも伴ってしまいます。

しかし「骨棘」がある方で関節の動きに制限がある方も、ほとんどの方が骨棘だけが制限の原因ではなく、軟部組織(筋肉、腱、靭帯、神経、皮膚、血管など)の柔軟性の喪失も合併しています。

股関節に「痛み」が続くと股関節の周りの筋肉に、常に異常な筋肉の収縮状態が持続し(攣縮)、

・股関節が後ろに伸びない(伸展制限)

・股関節が広がらない(外転制限)

・股関節が内側に捻じれない(内旋制限)

と言った「動きの制限」が起こります。

その結果、歩き方もビッコを引いたようになってしまいます。


しばしば「痛い方の足が短くなったような気がする」と訴える方がいらっしゃいます。

これには大きく分けて原因が2つ考えられます。

1つ目は「骨・軟骨」の問題。

2つ目は「筋肉・腱」の問題。

原因が「骨・軟骨」だけであれば正直「深圧」だけでは骨そのものを伸ばす事は出来ないですから、改善は難しいです。

しかし「筋肉・腱」の問題であれば改善は見込めます。

特に股関節が広がらなくなると、広がらなくなった方の足の骨盤が頭の方に上がった姿勢をとり、自分自身では股関節痛のある足が短くなったように感じます。

下図の向かって左側の骨盤が上に上がっているのが分かりますか?
その結果、足の骨の長さは左右同じなのに、実際の足の長さは左足が短く感じます。


いったい何が原因なのかはレントゲンを撮らなくても、メジャーを使って検査すれば、すぐにわかります。

原因の要素が「筋肉・腱」であれば、筋肉・腱を正常な状態に施術すると、足の長さは揃ってきます。

短くなった太ももの内側の筋肉を柔らかくし、伸ばす事で自分で感じる足の長さを両足揃え、ビッコを解決し、綺麗に歩けるようにしましょう




クッキー!
そんなところに居たら、気が付かないで踏んじゃうぞ~





股関節の不安を一緒に取り除きましょう









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