CHESTNUTS's Living

Living・・・意味は「暮らし」
(なるべく)手作り、平穏で安心できる暮らしを目指しています・・・

映画「のだめカンタービレ最終楽章前編」

2009-12-22 09:20:30 | のだめ&クラシック
*注意
ネタばれ含むかも…なので、映画を観ようと楽しみにしてる方。
もしおられたら ご注意くださいませ!




二の宮先生のHP、パンフレットや講談社館のガイドブック、映画HPにオケのブログ、ヤフーニュース…
のだめ情報を見つけるたびに あちこちつまみ食い状態(テレビ情報は見てない)、もうどこで読んだか分からないんだけど…

上野樹理ちゃんのコメントで忘れられない大事な言葉。
正確ではないかもしれないけど。

「憧れてやまないのに、手が届かない存在。
進む道さえ見つかれば、自分だって出来るのに。 ちゃんとやれるのに、自信だってあるのに…」


憧れてやまないのは千秋先輩。
自分はコンクールを禁止され、前に進めない。
進みたいのに。先輩はどんどん先へ行ってしまうのに。このままじゃいられないのに。

原作ののだめは非常に長い期間をかけ、徐々にのだめの絶望が深まっていく。
基本コメディなので、そういう深刻な状況においても軽い笑いが散りばめられ、それがのだめの心情を分かりにくくしている。
二ノ宮先生独自の、深読みしなければ解けない謎。のだめのモノローグが一切排除されているのが、更に拍車をかける。
だから、のだめの絶望が見えにくい。

それを、原作ファンも納得するほど、いともあっさりと、上野樹理ちゃんは語る。
原作にはない「音」(音楽・効果音等)、複雑な表情、動き。
表現方法が違えば、また新たに見えてくるものがある。
原作のエピソードがシャッフルされているために、ただ原作を追うだけではなく、樹理ちゃんは独自ののだめを作り上げたのだ。

映画は前編・後編と2作あるが、それでも原作ほどの時間の経過表現ははされないだろう。
じわりじわりと深まるのだめの絶望と、千秋の、映画では削除されてしまった父との確執。
長年連れ添ったような のだめと千秋の二人の関係の深さ…を短時間で表現するのは難しいだろう。

でも監督さんのポイントは決して ぶれてはいないのだ。
キレ・メリハリ・テンポ・笑い。どれもいい!そしてオケの素晴らしさ。
必要最低限までエピソードを削ぎ落とし、後編は更にのだめ中心になってゆく。
もしかして主役は千秋?と思われていた認識が、いよいよ覆る。
今までのこと全て、千秋の成功すらも、のだめの為の糧であったこと。
「のだめカンタービレ」。
のだめが岸辺に立ち、世界に向かって高らかに謳うのはもうすぐ!!

…後編公開の4月は遠いなぁ……




すみません。前編、すでに2回見てしまいました…懺悔します。

12月19日(土)初日のレイトショーへ行くっていうのは、この前記事に書いたけど、
もう頭の中が「1812年」と後編の予告で満タンになってしまいまして…
この週は雑用が多く寝不足も重なっており体も疲れてて、映画の時間を最終にしたのはまずかったかな、とは思ったけど、どうしても初日に見ときたかったし。
次の日曜はりィちゃんがジャンプ・フェスタへおっとと行くことになっており、でも急に仕事が入って中止になる可能性もあると踏まえ、
土曜のうちに私が映画を済ませておけば、おっとの代わりに付き添っていけるし、とも思ってたんです。
しかし二人は予定通り出かけてゆき、ぽんちゃんと二人でお留守番。
時間が自由に使える、この絶好の機会…
本当は疲れてるから休息日にしようと思ってたのに、もう脳が覚醒してしまって休めない。悶々としてしまい、家事もキルトも手に付かず。
ぽんちゃんを誘ったけど全く乗ってこないので、一人でまた行かせていただいた次第であります。

1回目は初見、2回目は笑う気満々でテンション上げて観ました。
とにかく笑いが多いんですよ!
思いっきり爆笑出来るシーンから、小ネタでくすりと笑えるシーンまで。
最後の最後、思いっきりシリアスな場面にまで笑いが仕掛けられてて、この場面でこんなんあり!!??って!

のだめカレーは大爆笑!お腹が痛くなるほど笑える!
それに変態の森のダンス。原作では一コマしかないのに、ここまで膨らませるか!?
他にももっとたくさん……!!

「魔法使いの弟子」の決壊はおっかしいし、「ボレロ」のぼろぼろ感も実にいい味わいが!
変な音のソロが入るたびにショックを受ける玉木千秋。
指揮は動きが少ないから、そういうのを表現するのはきっと大変だったろうなぁ。
「1812年」の完成度も素晴らしい! 本当にブラボーしたかったですよ!
あちこちオケを見に行くようになったけど、あそこまで「魅せる」指揮者は居ないよね!さすが役者さん!

「1812年」の起用も、映画を通して観て納得。
原作の「ウィリアム・テル序曲」、冒頭のチェロ。最後の行進曲。
「不滅」の対立と和解も、この曲の中に見ることが出来る選曲。
ただ、アジアで公開されることが決まり、もしやヨーロッパまで広がった時に、この曲はやはりマズイんじゃないか、という不安は拭えないのですけど…
ここで、ライブラリアンのテオ君(なだぎさん)が、いい仕事してます!

原作にはない映画オリジナルの選曲、チャイコフスキーの「悲愴」。
悲しくも美しい旋律。
のだめの悲しみと千秋への嫉み。
「憧れてやまないのに、手が届かない…」
自分がどんなに頑張っても、指揮者として 更にピアニストとしても舞台に立ち賞賛を浴びる千秋。

ここからのだめの心境の変化が始まり、後編は遂に壊れてしまう。
そして再生へ--------



来年1月3日にニューイヤーコンサートへ行くので、そろそろ予習しなきゃいけないんだけど、もうなんか…
のだめでお腹いっぱいで…
映画のサントラばかり聴いてしまいます。
クラシックはのだめとリンクしてるから、聴けば聴くほどいいのですよ…
でもニューイヤーの選曲の中の私の目玉はラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」、Ruiと千秋のコンチェルト。
のだめオケだと映画に出てくるとこしか演奏しないけど、こちらは全楽章演奏。
うっとりするほどリリカルな第2楽章も聴くことができるので、やはり必聴なのです。


映画のおまけは後編の予告。
またもやクライマックスシーンをたくさん…こんなに放出していいんですか!?
太っ腹!!
べートーベンにラヴェル、ショパンにモーツァルト。
う~ん、これで本当に終わりなので寂しいけど…
絶対見るし、前編も時間を見つけてまたリピしますー!!


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2 コメント

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Unknown (non)
2009-12-23 08:11:40
おぉ~♪ご報告待ってましたよ、なっつさん(*^^)
わたしも大好き!
娘が吹奏楽をはじめてから、更にお話の面白さが深まって・・・
そっか~そうなんだぁ~^^
今度行く予定にしてるんですけど、
期待度がますます膨らみました!
ありがとぉ~
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nonさんへ♪ (なっつ)
2009-12-23 10:09:40
わ~!私のこのような「のだめオタク」爆発文にコメント頂き、ありがとうございます!!
お仲間がいて嬉しいです!
音楽に関わった人って結構いるみたいで、そういう人みんなに「のだめ」はヒットするんでしょうね。
私も吹奏楽部あがりですし、そのままオケへ行く方がとても多いんだそうですよ。
娘ちゃんも頑張ってますね~♪

のだめ原作はコメディですが、非常に奥が深く、のだめの心情を読み解くことが必須なんです。
でも今回の映画で、実に分かりやすく解釈されてて、原作ファンも新たな視点で楽しめます。
千秋がマルレを立て直す過程、オケメンバーの努力がリンクして「1812年」はより素晴らしく心に響きますよ!
ギャグも満載なので、最低2回は必見です!!
見終わったら、また是非nonさんの感想もお聞かせくださいねー

「ねんりん家」の記事、お知らせに行ったにも関わらず、ミスして消えちゃって…その後復旧もしてないし(泣)ごめんなさい!
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