初島ダブルハンド2012 クラス2位!(≧∇≦)

83艇参加!初島ダブルハンドA~Fクラスの2位の皆さんとパチリ。
photo by U子りん

金曜日、準備のためいつものように休みをとって、午後葉山入り。安全備品積んで、いらない荷物全部おろして、ジャックラインつけて、予備スピンは全部ヤーン、ジブ3枚はテルテールにセイルコートかけきちんとラフ合わせにリパックし、艤装も完了。朝は何かとバタバタするので、できるだけの準備を前日済ませました。ゆっくり準備していく過程で、ソワソワした心も落ち着いてくるのは毎年のことです。作戦会議をして22時就寝。今年もこうやってダブルハンドの朝を迎えました。

6:05ドックアウト。これも毎年のことだけど、「来年はもっと早く出よう」と今年もまた思う。スタート海面に着いて急いでチェックインし、スタートどうするか考えます。


スタート前です。行ってきまーす。photo by キワムの写真館

どうやら雨はなさそうだけど、風は期待薄です。北から南東へ振れて行く予報。ライン思ったより長くありません。先は長いのであまり混んでいるところで絡みたくないし、両サイドは避け、空いているところからアビームで真っ直ぐ出ることに決めて真ん中あたりを陣取ります。周期的に北西寄りのシフトが入ってきます。ポールはセットしたけれど、240度に向けるとAWA70度くらいがチラチラ入ってくるのでスピンはとりあえず様子見。

で、ですね。P旗直前に最後ふかしてエンジン切ると、風1ktくらいしかありませんでした。がーん。最後に見た時は6ktくらいは吹いてたんだけど、風向ばっかり気にしてエンジンで走り回りすぎて風が落ちてるのに気づきませんでした。かなーりお粗末です。まったく足りません。トホホな感じでだいぶ遅れてスタートラインを切りました。あーもうバカバカバカみたい

ジェネカー艇はあげましたが、スピンは半々くらいです。ほどなくして上りの風が入ってきました。
北西~西、時々無風。風見はぐるぐる回り、計器の表示は「---」。一吹き来たと思っても、まったく安定せずセイルを右に左にと返しながら小型艇軍団と絡んでのた打ち回ります。後ろがさびしいです


風なーーーい!photo by それもいいよねKAZさん

1時間くらい苦しんだ後、ようやく南東の軽風が入って来てスピンアップ。ふー。
今回、女子2人でのマストヘッドスピンのジャイブや取り込みが不安だったので、靴下(ソックス=スピンのスナッファーです)を用意してコソ練をして臨みました。0.6のビッグスピンにセットしてありますが、ピークに重いものをぶら下げるので微風ではちょっとどうかなと思い、微風用VMGスピンにするか迷います。でもエリアを考えるとやっぱり大きいのに限るなーということで、靴下付きビッグスピンを揚げました。靴下を、できる限り上に、くっしゅっときれいに畳めるかがキモです。するするっとあげてパッときれいに開きました。ホッ。

徐々に安定した風が吹きはじめ、ここから挽回です。まわりは小さいフネなので一気に前に出て、ようやく同サイズくらいの艇団に追いつきました。猛追開始です。AWA80度くらいになっても結構気持ち良くスピン張れて、快調に飛ばします。最初トップ艇団をひた走っていた魁と、ジュルビアンが照準圏内に入って来ました。2艇ともライバル艇だけど、経験豊かな方たちでもあり、ホビの走りのベンチマークとなるフネです。


順調に走り出しましたッ!photo by 哲太郎さん

ほんのちょっとの違いだけど、一段北側はもっと南にベンドした風が入っていたようで、スピンを下ろし始めます。沖側も走っているは様子なく、スピンをおろした艇が多いようです。ホビのラインは神がかったような風が続きスピンでどんどん差をつめて、ついに魁に並び、ジュルビアンにもかなり追いつきます。スタートのトホホはここでようやく帳消しになりました。

初島まで8マイルを切った頃、前から南西の黒い帯が近づいてきました。すぐ前のフネがその風に入りスピンをおろすのが見えたので、落ち着いて準備し、ジブあげてスピンを靴下様にシュルシュルと収納しテイクダウン。おぉ完璧だ。靴下様々。まだまだ初島アプローチまで距離があるので、落とすのはリスキーと考え、クローズで初島の左端を狙います。

今回のダブルハンドは船が大きくなったこともあり、テーマは、気を抜かない、諦めない、でも欲を出しすぎない。要は、慢心せずにとにかく基本に忠実にやる!と心に決めています。コースは基本的にプロパー、どうしても外れる場合はラムラインの南側に、真鶴には近づかない。こんなプランでした。毎年、岸側、沖側と色々判断が分かれますが、今年は少なくともホビの周りには岸艇団というほど寄せている艇はあまりいなくて、一番岸寄りを走っている艇団がほぼラムラインで、ホビは全体の中では岸寄りだけど、それでもラムよりは少し南を走っていた感じです。

初島に近づくと、徐々に風が不安定になり、ムラムラの海面になってきました。ここからが勝負どころです~。風がまた左に振れ、岸側のグループも楽々上り切れる角度になりました。ホビはここで初めて少しセイルを出してスピード重視で初島に向けます。しかーし、岸に一筋いいブローが入り、岸側がじわじわ頭を出しはじめました。せっかく有利なシフトをもらったのに、あっさりと先行を許してしまいます。あー、もう詰めが甘い

トップ回航の艇が初島の向こう側から出てきました。SwanNYYC42エスプリです。トップ艇をこんなに間近で見たのは初めての事です。そして先行されていた沖艇団をかわしていたことに初めて気付きます。なんだか割といい所にいるみたい???


初島で運営ボートが撮ってくれました。photo by キワムの写真館

頭を冷やして初島アプローチ考えます。カームらしきエリアも見え、ヒジョーにムラのある海面なので、初島は大外狩りすることにします。欲が出てつい小回りのタックをし、今まで何度も失敗しているので。
でも、まさに初島にとっついた頃、ちょうどブローが入りはじめます。プランを変更し、結局早めに一回寄せることにします。そうこうしているうちに沖からアプローチした大型艇団がダンゴでやってきました。三日月号2、3、Gaia、アド号、LLなど。ぎゃあ~。そして内側からジャージャー抜かれ、ワラワラしながら13:35(だっけ?)初島灯台マグ0通過。とにかくスピンをはらませてスピードをつけることに集中します。そして同クラスのエブエブをすぐ後ろに発見!!

往路は60度。南~南西の風弱く、とても60度には落とせず、暫くはヘディングを東に向けて走ります。チョッピーな波と頼りない風でスピンがはらまない~。靴下様は、FRPの筒みたいなのが上にぶら下がっていて、微風下ではそれがシモに流れてピークを潰してしまいスピンをきれいに前に飛ばせません。おまけにカミに連なっている大型艇の影響を受けて、小一時間ヒジョーに難儀します。ここでエブエブを簡単にカミに逃がしてしまいます。ふー。またまた詰めが甘い!フリーはこっちの方が速いはずなのに…。

その後、ようやく風が6ktを超えてスピンが飛ぶようになってきました。ボートスピード4ktキープできるよう、風速とシフトに合わせて丁寧に滑らせます。メインもひっきりなしにトリムしながら、祈るような気持ちで今日一番の集中です。スピンをはらませてさえいれば、フネはそれに答えてくれて、ついにジュルさま、エブさまに並びます。ジュルビアンを捉えたのは今日初めてですー

往路1/3くらい来た所で、周りがジャイブしはじめました。ホビもここらで一発ジャイブを決断です。ブローの中で真ランをキープできそうだったので、靴下様は使わずに通常ジャイブです。軽風なので、シートとガイはフィックス、股の間にティラー、Mッキーがインボード外すと同時にメインを返し、ポール付け替えるまでひたすら真ランをキープ。何ごともなく成功。ホッ!実はこれがMッキーとの過去5回のダブルハンドチャレンジで、初ジャイブだったのでした。ワハハ。

その後、ジュルさまは藻の大河を横断するために右往左往したらしく、エブ様はホビの後ろを嫌って、ジャイブして三浦半島側へ。ここで、カバーするか迷ったけれど、レーティング差を考えると前を走っている魁との差を縮めた方が得策で、この風が続けばデカスピンで魁にはかなり追いつけると判断。エブエブとはスプリットします。

その後、大きく南東に振れるシフトを得て、ヘディングが平塚を向きました。これは返すといい線行くんじゃないかと思って2度目のジャイブです。この時は風弱く、リーチtoリーチのジャイブになります。真ランまで落としてみたけどスピン潰れてフォアに巻きそう。ここまで来てトラブルは避けたいので、安全策を取り、靴下様で収納してから、ポール付け替えて、メイン返します。靴下を上げ下げするヒモはあとでちゃんとポールをかわしてスピンの内側に持ってこないといけません。完璧!Mッキーを今日から「靴下使いのプロ」と認定します

返すとヘディングがフィニッシュにどんぴしゃ向きました。おぉ、ラッキー。風もやっとこ吹き始めました。本日初めて、風速2ケタ台、10ktを記録。しっかりした南東風で艇速も6ktを超え、リーチングのスピンでようやくヒールとかしはじめます。江の島方面へ伸ばした艇は、最後のぼりきれなくなったようでジブで走って来ます。あとは、魁のN崎さんとの差を縮めるのみだけど、順風の横っぱしりになってしまうと、レーティングで格上の艇にはそう簡単に追いつけるものではありません。スクラッチシート見ると、11時間で魁と4.4分差、エブエブで7.8分差までです。最後の最後までN崎さんのトランサムを追い続けましたが、どうやら届きそうにありません。


フィニッシュ近づいてきました。photo by キワムの写真館

本部艇が見えてきました!最後パツパツのタイトリーチになってしまいましたが、なんとか上り切って、プーが鳴りました!
18:33、所要時間11時間33分で無事フィニッシュです。安堵と達成感。さっきまで目を三角にして走っていましたが、フィニッシュではさわやかな感動に包まれて、本部艇に何度も何度も大きく手を振ります。ありがとーございました!!!


何とか日没前、最後はタイトリーチでフィニッシュです。photo by キワムの写真館

靴下様々のお蔭でスピンも難なくテイクダウンし、メイン下ろしてなんとか縛り付けて、みんなが待つ葉山マリーナへ帰ります。赤灯台が点灯し、日没を迎えました。

みんなが待ってるっていっても、まさかエブエブまで待ってると思いませんでした。
あちらの方が先にフィニッシュしていました。軽くめまいがします。でも舫いを取ってもらい、向こうから敗北宣言。ホビの5分前にフィニッシュしたとのことで、着負けしたけど修正でひっくり返せるみたいです。

そして、Gaiaのサポート隊がお片付けを手伝ってくれました!何が辛いって、フィニッシュしたあとに、たった二人で全部のセイルを片付けて解装することです。もう手ブルブル、膝ガクガク状態なので。サクサクと片付けを手伝ってくれて、ホントうれしかったです!ありがとう~。

無事レース終わりました。同クラスの他艇の動向が全くわからなかったけれど、たぶん数艇は前にフィニッシュしてるだろうから、良くて4~5位、真ん中より前に入っているといいなぁと思っていた所、夜遅くのtwitterで公式掲示板情報を目にし、確認するとなんとDクラス2位!!Mッキーとお布団の上で握手です

魁には修正で120秒ほど届かず、ヒジョーに惜しかったけど負けです。でも何故か悔しくありません。考えてみれば、ダメダメなところも多かったのに、風のシフトや吹き出しなどラッキーな面に助けられたレースでした。スタートの失敗はもちろん、孕まないスピンの苦しい走り、セーリングで挽回したのに初島の勝負どころで簡単にやられていること、そもそもトリムは常に合っていたのか、微風のボートハンドリングはどうだったか等、色々考えるとN崎師匠に勝つなんてやっぱり10年早い!ということで納得。

出走82艇中、着順15位とは、驚きの出来です。初めてのDクラス。今年もまた唯一の女子コンビなので、経験豊富な皆さんに胸をお借りするつもりで出ましたが、今年は風が弱く、セイルチェンジもなく、女でも体力的なハンディが無かったのが幸いでした。そして魁とエブエブというDクラスのライバル2艇と、Cクラス優勝のジュルビアン。本当にみなさん上手くて、コースや走り、タック・ジャイブのタイミングなど、ゲームメイクも常に参考にさせてもらいました。今回はずっと絡んでいたこの3艇に引っ張ってもらい、いい所を走れたように思います。一緒にトップ争いをできたことを誇りに思います。ありがとうございました!!


2位なんて、ほんとビックリです。photo by キワムの写真館

翌日の表彰パーティーは、毎年本当に楽しいです。勝っても負けても同じレースを苦労して走った仲間です。でもやっぱり、成績ちょっと良かったのでいつもより更に楽しかったです。陽に焼けたくしゃくしゃの笑顔で、みんなで大いに盛り上がります。そして、一昨年までのチビッコクラスでライバルだったチームとは、それぞれのクラスで上位になった方にお酒を1本賭けてました。めでたくワイン1本ゲット!!わーい。本当に楽しいレースでした!!


HMYC集合写真です

葉山マリーナヨットクラブからは14艇が参加!チーム葉山のこのバカ笑いったら。こんな笑顔、ヨットやっていなかったらそうそうできないかも。楽しい仲間と、レースをオーガナイズしてくれたZMYCの皆さんに感謝です。ありがとうございました。

初島ダブルハンド2012 リザルトはこちら
 

 
 
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コメント
 
 
 
お疲れ様でした! (minbo53)
2012-07-03 13:16:14
ホビ号!すごい!すごい!すごいね~!!大島レースと、初島ダブルハンドまでも、高か~いお空から相模湾をみおろしてる道楽鷹が見えます。・・・もしかして、遠州灘も見てます?
 
 
 
ありがとーございます (su)
2012-07-03 22:55:37
minbo53さん!

ありがとございます
いつもそんな風に俯瞰で見えたらいいですけどねぇ!
今回は出来すぎです。そんな甘くないのもわかってますので、これからも楽しくがんばりまーす(^^)/
 
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